暑さ寒さも彼岸まで、はもう死語なのかもしれないと思いながらも気温の低下に期待せざるを得ない。
「少し涼しくなってきたな」と摂氏33度の温度計を見て話す、のは既に異常なのだろう。
そんな中、僕らの地域でもぼちぼちと稲刈りが行われている。前に台風からの水害に見舞われほぼ全滅してからその時期は俄に早くなった。10月に五穀豊穣の祭が行われるが、神様も格好がつかないのではないかと思う。
何件かの農家の動向を見ながらそわそわと稲刈りの日を決めるのは農家しかわからない風物詩であろう。
夜露が取れないと刈れないとか、知らないルールを学びながら、僕もイロハを習う必要があるな、と思いながらももう何年も過ぎた。年に1回しか使わない機械の操作を覚えておくことなど僕には無理だ。そして、僕の仕事の休みを待って作業を行うことも親父には無理で、予定を決めてもなかなか実行できないまま徒に年が流れていく。
僕は急性糖尿病で入院してから少し体質が変わったようで、「イネアレルギー」が出るようになり、伝えたところで考慮などしてもらえない百姓にとって致命的ではないのだろうかと思う。ただ、作業をしている時には自分でもそう辛いとは思わず、暑さや痒み、小虫や重さの方がよっぽど辛いと思う。

そんなこんなで今年も立派な米ができた。
昨今の米の高騰を受け、昨年に比べ1.7倍くらいの値段で取引されるらしい。
美味しい新米が流通しだす頃、既に高騰を続けている古米の方が値段が高くなるそうで世も末だ。
作物ならビンテージより、折角なら新鮮な方を味わいたいと思う。
今年もありがとう。
いただきます。