2月分の下書きが全部消えてしまい、途方に暮れると言う程でもない打撃を受けているうちにもう3月も終わりを迎えかけている。

僕は明日からまた異動となり、6年で7回目のハイペースであちこち転勤しまくっている。例えば坊主にでもしていこうものなら、悪いことでもしていると誤解されてもおかしくないと思う。どうにも座りの悪い話だが、サラリーマンである以上仕方ない。

異様なストレスで身体と心を壊し、「配慮されて」の転勤後の、更なる転勤は評価されているのかと思うが、それは駒としてで、機能できているかはまた別で、立ち止まるばかりで前進できていないのではないかと思う。

それでも別に構わないが、公私共々少しゆっくりしたいとも思う。


ろくに出来ない引き継ぎや書類を適当な具合に格好をつけ、帰宅後はだらだら過ごす。

「化物語」を観たくて契約したAbemaで「夏目友人帳」「イニシャルD」「カイジ」などを垂れ流し、たまにギターを弾く。

外では鶯が鳴き声を練習し、月明かりが何も無い風景を照らす。

かけ直したパーマを指でくるくるしながら、明日の不安に胸を締め上げられる。

あと何回こんなことを繰り返すのだろう。

そして、何回繰り返してきたのだろうか。

自堕落なまま、僕も歳を重ねたものだ、と思うが、それを長く考えるのは怖すぎて、僕は、深く考えるを止めた。