退院祝いにと注文して、すっかり忘れていたポロシャツが届いた。ちょっと値が張るちょっと良いものだ。パンク・ロックに身を寄せていた者ならフレッドペリーやヴィヴィアン・ウエストウッド等は好物だろう。痩せていた時期に細く見られるのが嫌で大きい服を着ていたが、今やそれよりも身体が大きくなり着れなくなった。病気が機会になるのは不本意だが、軽妙洒脱に着こなして行きたいと思う。入るかな。


朝の血糖値は133と最近少し高い値で安定してきた。低血糖用にと冷蔵庫に保管しているソルティライチの出番はまだまだなさそうだ。塩昆布をまぶした握り飯を拵え、朝食とした後に義兄の家に行き、甥に高校の入学祝いを渡した。あんなに可愛かったのに、いつの間にやら高校生とは、時間は平等に残酷だ。何を贈るか迷った結果、最も無難で愛想のない現金にした。青春を謳歌するには勇気と金と友人は必要不可欠だろう。何かの足しにしてくれたら良いと思う。


その後少し遊ぼうとパチンコ店に寄る。「楽園追放」というよくわからない題材のパチスロ機に着席し、何度か当たるが出玉は増えず、名に恥じぬ勢いで財布から金が追放された。暫く打とうと思っていたら業務用の電話が鳴った。

僕は不本意ながら、休日でも24時間365日対応の業務用電話を持ち歩いている。何ということはない要件だったが、一気に遊び気分から戻された気がして、更に低血糖の様な手の震えも出てきた。電話が鳴ると大変な目に合うとは、さながら〜リング〜か。

レモンティーで低血糖を補い、「もうすぐパチンコ・パチスロファン感謝デーの抽選あるで」と聞いたので、折角なので、と抽選を受け、ハズレの籤と僅かな出玉を交換して帰宅した。おそらくパチンコ屋が我々の金に感謝する日なのだろう。


八宝菜を作ろうと買い物をしたが、やや低血糖気味な症状は治まらず、ミニメロンパンや甘納豆等を食べたら、夕飯前の血糖値は180と久々の高い数値を叩き出した。どうせ叩き出すなら大当たりを叩き出したかったものだ、とニヒルに笑い、食材不足で四宝菜にしかならなかった八宝菜を食べる。美味い。


精神的に疲れている時はぬるい目の湯にゆっくり浸かると良いらしい。白骨の湯の入浴剤を入れ、長湯する。すっかり茹でられた後の水は美味しい。布団でゴロゴロしながら「タコピーの原罪(上)」という漫画を読んだ。これがまた鬱漫画で、おやすみプンプンに似た後口の悪さで、折角の白骨の湯の余韻が掻き消されてしまった。

奇しくも下巻の発売日が4月4日、内科の通院日かつ僕の44回目の誕生日イブだ。

通院結果含め、せめて救いのある終わりであって頂きたいと切に思う。