世間も僕も三連休。

昼過ぎから訪問が入るかもしれない、との不確定性の中、この時世にどこへも行くまいとCHAOSな本棚の整理を継続する。結果地獄のような書を揃えた本棚が出来上がった。

買い物を面倒がり、朝に今川焼きの残りを1個食べたのみで掃除や整理、弾き語り等を行っているとどうも寒気がする。

換気のため開け放っているせいかと思っていたが、どうやら趣が変で、この感じは年末頃から何度か経験がある。

血糖値測定を行うと62。数字はそれほどでもないが、俄に低血糖を起こしかけていた様子で、黄金糖を口に放り込んだ。

うまい。もう1個食べよう。

帳面に記録する際にも手が震えてうまく書けない。僕は何度も低血糖症状を起こしていたのだと自覚した。そういや母親も晩年やたら手が震えていた。

喧嘩ばかりで、病気のことでも喧嘩したが、母親も辛かったのだろう。思い出すと後悔ばかりだ。

僕の部屋でも快適に過ごせるようにと、寝ながらテレビを観れるようなクッションや、冷蔵庫の中の菓子や果物、お茶の類は切らさないようにしていた。それらは今の僕を良くも悪くも創っている。

退院後にちゃんと挨拶もしていないので、明日は実家の仏壇に手を合わせに行ってこようと思う。


結局連絡がなく家に居られたお陰で大変に片付き、爽やかな雰囲気で過ごすことができるようになった。

片付けの最中に昔やっていたバンドのデモテープが沢山出てきた。当時は20歳前後だろうか。メロディック・パンク・ロックが流行し、今でも聴くと色々懐かしい想いに浸れる。

各々のバンドが作成したデモテープは、対バンの際に交換したり、タイムボムレコードやタワーレコード、HMV等に置いてくれることもあったし、ローカルラジオで流してくれることもあった。

ラジオカセットで再生すると、いかにも「これで良しとするか」とOKテイクを出したような一発録りのものが殆どで、思い出の中に恥ずかしさを感じずにはいられなかった。

今まで、恥もたくさんかいてきたし、どうにもならないことも経験してきた。

しかし、いつまでたっても「恥ずかしいものは恥ずかしい」のだと思い、しどろもーどろー、俺のここーろ、と歌うドーベルメン01の名曲を心に刻んだ。


夕飯はシチューを食べる。パンとサラダを添えて洋風だ。血糖値は120と安定値に戻っており、八つ刻のエスプレッソコーヒーの効果だろうか。万一に備え、スポーツドリンクも少し準備しておこうかと思う。
シチューは大変に美味しかった。薄く丸いパンも粉がこぼれまくる以外は味も食感も上等だ。調子に乗り、具材を乗せてアンパンマンを作ってみる。大の男が何をやっているのだと我に返った頃には顔が濡れた彼以上に脱力していた。

夜は早めに風呂に入り、早めに布団に入る。今日のやることが終わり、何もせずに動画や音楽を視聴する時間は至高だ。
しかしそのまま朝まで眠れず。休みとはいえ、リズムの狂った眠れない夜はそわそわして不安感に襲われる。
4時半、インスリンを打つ。朝食だということにして卵ごはんを食べた後は、あっという間に眠っていた。
不眠の理由は空腹だろうか。
自分のことながら、わからなかった。