最近、久しぶりに小説を読みました。

その本は『君の膵臓をたべたい』です。

私は普段本は読むものの自己啓発本や説明文の本をよく読むので小説を読む機会がすくないです。しかし、この本は友人の勧めもあり、また、久しぶりに小説を読みたいという気分も相まって今回この本を実際に読むことにしました。

私一人の感想ですので・・・ぜひ、お付き合いください。また、私はこの本の映画版は見たことがありません。

 

感想

 題名の『君の膵臓をたべたい』は最初は何を言っているのかがわかりませんでした。なんで膵臓を食べるのか? なんで食べたいのか?などなど。

読んでみると、桜良が膵臓の病気を患っていることがわかり、そのことで余命が幾許もない状況であることがわかりました。これを知っている唯一のクラスメイトの「僕」と桜良は次第に行動を共にするようになり、二人で泊まりの旅行に行くなど、高校生にしてはなかなか大胆なことをするなと思ったが、桜良の実情を考えると全部オッケーに思えます。この本を読むときは、恋愛系の小説とは全くも考えていなかったが実際は非現実に近いような恋愛の話が多かったです。状況、情景描写がしやすく、容易に小説の世界に溶け込むことができるので、とても楽しく読むことができました。

次第に二人の関係性が濃くなっていくと同時になんだか不穏な空気の幕開けを感じました。桜良が入院したときからです。桜良は大丈夫そうな様子ではあるが、何かの伏線かと思ってしまいました。しかし、実際、彼女の死は病気によるものではなく、事故死ということで、入院の話は関係なくなってしまったと思いきや、その場面で、二人との関係性や相手の大切さを改めて確認できる大切な場面であると僕は思えました。

この本は、相手がいることの幸せ、生きるという意味、一日の大切さを、二人の行動とともに教えてくれている本であると思います。「僕」の視点から読んだり、「桜良」の視点から読むのもよいと思います。彼女の遺言を読んでいるあたりからグッと涙腺を緩くさせることができて、感動することができる文章を書けるのは、すごいと思いました。『君の膵臓を食べたい』は、「爪の垢を煎じて飲みたい」を二人だけの特別な合言葉のような、二人の関係性がギュッと詰まった言葉であることに感動しました。これからは小説を読む頻度を増やしていきたいと思うようになった貴重な一冊でした。

ありがとう。

【大切なことを教えてくれたクラスメイト】くんと桜良。