バケーション!
朝から仕事いくつかして、バケーションへGO!!
バスの出発まで1時間以上あったので、近くのレストランで朝食。
何しろバケーションですから!
2食分はあろうかと思われる、ボリューミーなサンドイッチ。
まあお高いですが、何しろバケーションですから!
イヴァナに指示されたバスに乗って出発。
私含めて3人しか乗っていない。
車内での演奏・投げ銭は禁止。
写真が縦にならないよ〜。クロアチア初のヤノミ写真。
バスで一緒になったドイツ人の新婚カップルと一緒に国立公園を目指す。
ボートのチケット売り場でアーティストパスを出すも、「フェスティバルから何も連絡を受けていない、チケットはあげられない。」というではないか。
イヴァナの話ではフェスから手配しているので、アーティストパスさえ見せれば良いとのことだったけど。
ちなみにボートは国立公園の入場料も込みで、およそ40ユーロとか。まあ6000円くらい。
ドイツ人カップルはまだ大学生だとかで、学生割引をしてもらっているようだ。
私は受付のお姉さんに「この番号に電話してもらえますか。」とイヴァナの番号を渡す。
すると電話で話してくれて、いろいろシステムの確認をしてくれて、「ごめんなさい、ごめんなさい。こちらに連絡がちゃんと届いていなかった。入っていただけます。」とチケットを渡してくれた。
よかった。
こうして一事が万事、いろいろあるのがツアーというものだ。
私は元来とても真面目なので、イヴァナに言われた通り一応水着も持ってきたが、実は紫外線にとても弱く、すぐに火傷みたいになったり口唇ヘルペスが出たりするので、とにかく日傘を持ち歩いて対策。
めちゃくちゃ暑い。水筒の水を飲みながら観光客に紛れてボートの旅を楽しむ。
30分ほどで国立公園に着いた。
これが有名な滝だ!
すごい迫力。そしてなんと美しい水。
写真が縦にならないよ〜。
樹齢400年の樹。
新婚カップルのスルタンとメメック。
裸足になって湧き水に足を浸していたらカエルを発見。じっとこっちを見ていた。
持ってきた水も飲み干して、喉がカラカラだったので水を買ったらおよそ500円!
やはり観光地の水は高い。ビールにするか迷ったが、水にしておいた。
半裸の人も多くて、ほんとうに暑かった。
バケーションも楽じゃないねえ。
水の透明感をご覧あれ。
帰りもボート。新婚カップルをあまり邪魔してもいけないので、ひとりで先に帰る。
ちなみに公園内ではかつては泳げたらしいが、今は禁止されていて、泳げる区域はかなり限定されているらしい。あるいは、ボートの港近くにはビーチがあってみんな泳いでいた。私は結局泳がず、ただ一日水着を持ち歩いただけであった。
よくバーレスクショーなどでラメをいっぱい使った衣装を見るけど、にんげんがキラキラしたものを好きなのは、こういう水面のキラキラとか、夜空のキラキラに憧れるからなのかもしれないなあ。
そういう美しさを再現したいのだろう。自然ってほんとうにすごいものだ。
惜しみない。
1時間半くらい森の中を散策し、帰りもボートに乗って戻る。
さて、バケーションも完遂したし、そろそろ帰るかと。
バスに乗る前にトイレに行っておこうと思ったら、これまた1ユーロ。
愉快なトイレのサイン。
バス停に行ってみたら、次のバスは2時間後だと言うではないか!
なんと1日に2本しかないらしい。危ないところだった。
2時間かあああああ。
バケーション、なかなかに大変だなあ。
近くの公園のベンチでのんびりする。
素敵なレストランもいっぱい。
結局、バス停で再びスルタンとメメックに再会。
トルコにルーツを持つという二人。スルタン(女性)は、大学で児童教育を学んでいるという。メメックは日本のアニメが大好きなんだって。
いつか日本に来るといい。
そして5時にようやくバスが来ると、なんと二人が私のバス代も払ってくれた。
「あなたはとってもポジティブな空気で、今日一日とっても楽しかったから!」って。
私よりも20歳以上も若いだろうに!恐縮です…。ありがとう。
なぜ新婚カップルに奢られているのだ、私よ。
クロアチアのフェスではまだ他のアーティストと出会っていないので、友達ができなくて寂しい。イヴァナを除けば、ここでできた初めての友達と言えるかもしれない。
イヴァナのおかげで、バケーション下手な私なりにも特別な一日を満喫できた。
ありがとう、イヴァナ!
帰宅してシャワー浴びて、夕食へ。
今日はバケーションなので、クロアチアのビールを注文!
美味しいよう〜〜〜!
バケーションのビールは格別だよう〜〜!
魚とポテトのフライ。お味はまずまず。
店員さんともだんだんと仲良くなって、クロアチア語も教えてもらう。
ヤノミ 「こんにちは、はクロアチア語で何て言うの?」
店員A 「ドバルダン!よ」
ヤノミ 「どばるだん?」
店員B 「それだと難しいでしょ!ドラーボ!でいいんじゃない?」
店員A 「そうね、その方がいつでも使えるか」
ヤノミ 「どらーぼ??」
クロアチア語、発音が難しい。
ヤノミ 「ありがとう、は何て言うの?」
店員たち 「フヴァーラ!」
ヤノミ 「わーら?」
店員たち 「フヴァーラ!笑」
ヤノミ 「教えてくれて、ふヴァーら!」
そして広場へ、イタリアのサーカスショー「Meraviglia (Wonder)」を観に行く。
大勢の子どもたちや家族連れに混ざって、前の方に座る。
ここの広場には椅子もベンチもなく、みんな地べた。
すごい混雑になってきて、何千人いただろうか。
相変わらず開演は押しまくり、地面もぎゅうぎゅう。
隣に座った小さい女の子がなぜかすぐに懐いてきて、上演中もずっと私にいろいろちょっかいをかけてきた。そしていろんな子たちがが途中移動したり、ガチャガチャ動くので、しょっちゅう蹴られたり踏まれたりぶつかられたりした。
大人も子どもを連れて途中トイレなのか立ったり移動したり、わちゃわちゃしていた。
クレーン車に吊り下げられた鉄製の丸いものにスポットライトが当たる。
ロックフェスばりの大音量。
命綱もなしで、空中で大技の数々が繰り広げられた。
サーカスってすごいなあ。手に汗握る。エアリアル、ラート、ハンドトゥハンド。
何百年も昔から、こうして老若男女を熱狂させてきたんだなあ。演者は何年も何年もトレーニングして、技を磨いて、命を懸けて。
たくさんのスタッフが裏方として働いて、夢を見せてくれるのだ。
私が拍手をするたびに、隣の小さい女の子が私の背中を叩いてはなぜか「チガウチガウ!」とジェスチャーをして、拍手のお手本を見せてくれた。
あまりに何度もやるので、お母さんたちが彼女を止めようとして恐縮していたが、私は面白かったので毎回それに応えて楽しく一緒に観た。
すごい技→観客の歓声→ヤノミ拍手→背中とんとん→女の子「チガウチガウ!」→ヤノミ「あ、違うのね違うのね?」→女の子「こうだよ、こう!」→ヤノミ「あ、こうね、こう?」→お母さんたち困り顔→すごい技(以下ループ)
ぜんぜん知らない異国の地で、国立公園で雄大な自然を観て、新しい友達ができて、美味しいビール飲んで、深夜に広場で知らない子どもたちと一緒にサーカス観て、こんな美しい感動をもらって、
これをバケーションと言わずして、何をバケーションと呼ぶのであろうか。
こんな豊かな人生を、身体を与えてくれた両親に改めて感謝する夜だった。
ヤノミ