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司法書士試験 受験知識の復習

司法書士試験合格から数年。
実務に出た後、もう一度受験知識を復習するメモ。
特に受験時代に手薄だった条文を確認する。

不登法→育休中に体系的に復習。
商登法→育休明けに実務で必要になった条文を復習していきます!

24-1. 制限行為能力者の法律行為についての民法規定



①未成年者


→法律行為には法定代理人の同意を得なければならない。同意がない場合は、取り消すことができる(民5条)


→親権を行う者は、子の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為についてその子を代表する。(民824条)


②成年被後見人


→成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。(民9条)

(同意の有無は条件となっていない)


→後見人は、成年被後見人の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為について被後見人を代表する。(民859条)


③被保佐人・被補助人(同意権付与審判あり)


被保佐人=民法13条1項列挙の行為

被補助人=民法13条1項の一部で家裁から同意権付与審判があった行為(被補助人)

については、保佐人・補助人の同意(またはこれに代わる家裁の許可)を得なければならない。同意等を得ないで行った行為は取り消すことが出来る。(民13・17条)



24-2. 制限行為能力者の取り得る法律行為

 そして、制限行為能力者の法律行為を完全にするものとしては、以下の2パターンを取りうることになる。


(A)本人の法律行為+法定代理人等の同意

(B)法定代理人が法律行為



①未成年者

→(A)本人の法律行為+法定代理人の同意 or (B)法定代理人が法律行為


②成年被後見人

→(B) 成年後見人が法律行為


③被保佐人・被補助人

→(A) 本人の法律行為+保佐人・補助人の同意


登記原因に関する第三者の承諾書とは(A)のパターンで必要となる同意書である。


(B)のパターンの場合は、法定代理人・成年後見人が法律行為を行い、契約書に署名・捺印し、印鑑証明書を添付することになるので、同意書という概念はない。



24-3. 未成年者の法律行為



実務でよくあるのは、未成年者が相続人として遺産分割協議の当事者となる場合である。


裁判所のホームページでも、実務においても、未成年に代わって法定代理人である親権者(親権者も相続人の場合は特別代理人)が遺産分割協議に参加することとなる。


財産管理権(民824条)は、法定代理人に属するから、遺産分割協議や不動産売買では、未成年者本人が法律行為+法定代理人の同意というパターンは不可能なのだろうか?


このことについて、調べているが、まだ結論が出ていないので、引き続き自分の回答をさがしていきたい。



24-4. 未成年者と共同親権



父母の一方が単独名義で同意した場合であっても,他方の許諾があれば(黙示によるものでもよい),共同で親権を行使したことになるが、他方の許諾がなければ,その同意は無効となり、法律行為は取り消すことが出来るということらしい。


登記に関わる場合はどうすべきかは、こちらも引き続き回答を探していきたい。



※民法818条※親権 者)
1項 成年に達しない子は、父母の親権に服する。

2項 子が養子であるときは、養親の親権に服する。

3項 親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行う。


※民法825条※(父母の一方が共同の名義でした行為の効力)

父母が共同して親権 を行う場合において、父母の一方が、共同の名義で、子に代わって法律行為をし又は子がこれをすることに同意したときは、その行為は、他の一方の意思に反したときであっても、そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方が悪意 であったときは、この限りでない。
もうひとつ疑問を感じるのが、未成年者に代わって親権者が法律行為を行う場合、親権は父母が共同して行うことになっているので(民818条)、両親双方の署名が必要なのか?ということである。