38-1. 仮登記とは
(仮登記とは)
本登記をなすべき実体的、または手続的要件が具備しない場合に、将来必要な要件が備わったときにする本登記のために、あらかじめ順位を確保しておく登記のことである。(不登法105条・106条)
(仮登記に関する登記申請)
仮登記の設定、
仮登記の変更・更正、
仮登記された権利の処分、
仮登記に基づく本登記、
仮登記の抹消
※不登法105条※(仮登記)
仮登記
は、次に掲げる場合にすることができる。
1項 第3条 各号に掲げる権利について保存等があった場合において、当該保存等に係る登記の申請をするために登記所 に対し提供しなければならない情報であって、第25条 第九号の申請情報と併せて提供しなければならないものとされているもののうち法務省令 で定めるものを提供することができないとき。
2項 第3条各号に掲げる権利の設定、移転、変更又は消滅に関して請求権(始期付き又は停止条件付きのものその他将来確定することが見込まれるものを含む。)を保全しようとするとき。
※不登法106条※(仮登記に基づく本登記の順位)
仮登記に基づいて本登記(仮登記がされた後、これと同一の不動産についてされる同一の権利についての権利に関する登記であって、当該不動産に係る登記記録に当該仮登記に基づく登記であることが記録されているものをいう。以下同じ。)をした場合は、当該本登記の順位は、当該仮登記の順位による。
38-2.例外③単独申請(仮登記の特則)
→仮登記については、共同申請の原則は大幅に緩和されている。
仮登記であっても、原則は共同申請である。
ただし、以下の場合には、単独申請が認められている。
①仮登記の登記義務者の承諾証明情報を提供してする
仮登記申請、仮登記の変更・更正 (不登法107条1項)
②仮登記を命ずる処分の決定書の正本を添付してする
仮登記申請、仮登記の変更・更正(不登法107条1項)
③登記識別情報を提供してする
仮登記名義人による仮登記の抹消(不登法110条前段)
④仮登記名義人の承諾証明情報等を提供してする
登記上の利害関係人よる仮登記の抹消(不登法110条後段)
(注意)
④登記上の利害関係人には、仮登記の登記義務者も含まれる。
※不登法107条※(仮登記の申請方法)
1項 仮登記は、仮登記の登記義務者 の承諾があるとき及び次条 に規定する仮登記を命ずる処分があるときは、第60条 の規定にかかわらず、当該仮登記の登記権利者 が単独で申請することができる。
2項 仮登記の登記権利者及び登記義務者が共同して仮登記を申請する場合については、第22条本文 の規定は、適用しない。
※不登法110条※(仮登記の抹消)
- 仮登記の抹消は、第60条 の規定にかかわらず、仮登記の登記名義人が単独で申請することができる。仮登記の登記名義人の承諾がある場合における当該仮登記の登記上の利害関係人も、同様とする。