39-1.例外④合同申請
(関係する登記名義人が共同して申請を行うもの)
→登記権利者と登記義務者の厳然たる区別が存在せず、関係する登記名義人が共同して申請するもの
不動産登記法上は、合同申請という言葉は使われておらず、「登記名義人が共同して」という表現になっているが、実務および試験勉強としては、合同申請というカテゴリーとなる。合同申請の形式をとるのは、以下の3つのみである。
①共有物分割禁止の定めによる権利変更登記(不登法65条)
②抵当権等の順位変更登記(不登法89条1項)
③根抵当権の共有者間の優先の定めによる変更登記(不登法89条2項)
39-2. 申請人欄の記載方法
合同申請においては、登記権利者・登記義務者とういう区別は存在しないため、申請書の申請人欄には、登記権利者・登記義務者とは記載しない。
ただし、共有物分割禁止と、順位変更&優先の定めで、申請人欄の記載方法が異なるので注意する。
(共有物分割禁止)
申請人(登記権利者兼登記義務者) A
B
(順位変更&優先の定め)
申請人 A
B
39-3. 合同申請での注意点
① 登記識別情報は、申請人全員の提供を要する。
② 印鑑証明は、所有権者が申請人となる共有物分割禁止では、全員の提供が必要。
抵当権者が申請人となる順位変更&優先の定めでは、不要。
※不登法65条※(共有物分割禁止の定めの登記)
共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記の申請は、当該権利の共有者であるすべての登記名義人が共同してしなければならない。
※不登法89条※(抵当権の順位の変更の登記等)
1項 抵当権 の順位の変更の登記の申請は、順位を変更する当該抵当権の登記名義人が共同してしなければならない。
2項 前項の規定は、民法第398条の14第1項ただし書の定めがある場合の当該定めの登記 の申請について準用する。
※民法398条の14※(根抵当権の共有)
- 1項 根抵当権の共有者は、それぞれその債権額の割合に応じて弁済を受ける。ただし、元本の確定前に、これと異なる割合を定め、又はある者が他の者に先立って弁済を受けるべきことを定めたときは、その定めに従う。
- 2項省略