あなたの人生というゲームに登場してくる敵キャラ | 魔法の言霊――寿詞(よごと)説法師が贈る人生のヒント

魔法の言霊――寿詞(よごと)説法師が贈る人生のヒント

おめでとうございます!

『魔法の言霊(東方出版刊)』の著者・橘月尚龍です。
ボクが、この本を上梓したのが2002年――
それから世には同様の表現があふれて玉石混合で、
わけ分からん状態になってます。

そこで本家としてのメッセージを発信することにしました。

 はてさて、これまでの言霊の基本ワークで、あなたは身体にセットされているエネルギーセンター(チャクラ)を覚醒させた。これで言葉を魔法の言霊に変身させるために必要なパワーを獲得したわけである。
 えっ! そんなに簡単じゃないって?
 そら、そ~だ。たしかに簡単にできるくらいなら、だれも懸命にプラックティスなんてしないわな。だからまあ、覚醒させつつあるとしよう。

 でもさ、少なくとも方法のひとつは知ってしまったわけだ。ということは……これからは、なにかのハズミで、あなたから魔法の言霊が発射される可能性もある。ところが言霊もエネルギーも、それ自体は善悪・良否の判断を持たない。だから誤射すると大変なことになってしまう。
 そこで、あなたの人生というゲームに登場する敵キャラを知っておこうぜ。

 じゃあ、著書『魔法の言霊(東方出版刊)』から引用してみよう。

―――――――――――――――――――――――――――――

 ここで、あなたのゲームに登場するやっつけないといけないもの――敵キャラ、つまり妖怪について解説しよう。

恐怖
 あなたに立ちはだかる妖怪のボス。まだ起こりもしないことをあれこれと心配させる力を持つ。いつのまにか、あなたのこころに巣喰い、活動のエネルギーを奪ってしまう。見つけたら踏みつぶそう。理由を考えたりしないで、反射的に踏みつぶすこと。理由を考えると、それだけで増殖するという罠にはまってしまう。とにかく見つけたら踏みつぶす――それが唯一の対処法。

無関心
 あらゆるものに対するこころの動きを封じてしまう妖怪。この妖怪にとり憑かれると、月日を無為に送ってしまい、なにごとにも反応しなくなってしまう。とんな時でも、ドキドキ、ワクワクしていたら近づいてこない。

無責任
 自分さえよければいい、と考えさせる妖怪。目先のことしか考えられないようにしむけ、なにごとも最後までやり遂げることを邪魔し、中途で投げ出させてしまう。あなたが、この人生ゲームを神さまから、ならんでまでして、買ったことを思い出すと消え失せる。

無気力
 たいていの場合、無関心や無責任といっしょに出現する。身体もこころも、だるくして、やる気を奪ってしまう妖怪。この妖怪は、生気をじわじわと吸い取って増殖し、あなただけでなく周りのひとにまで伝染してしまう怖ろしい存在なので、ちょっとでも顔を出したら、すぐにリフレッシュするようにしよう。

猜疑心
 あなたに素敵な助言者や協力者が現れると、反対のことを耳元で囁く妖怪。うっかり、その囁きに耳を貸すと、だれかれなくひとを疑うイヤな人間になってしまい、あなたはどんどん孤立してしまう。ひどい場合は対人ノイローゼにまで追い込んでしまう怖ろしいヤツ。疑って小さな保身をするよりも、信じて裏切られるほうが豊かな人生だ! とかまえていれば、寄ってこない。

取り越し苦労
 ボスである恐怖の腰きんちゃく的存在の妖怪。まったく意味のないことを心配させ、あなたの動きを封じ込めてしまう。この世の中、めったなことで生命まで危険にさらされることはない。「死ぬまで死なないんだ!」とドーンと開き直っていれば大丈夫。

いち日延ばし
 いましないといけないことを「いつでもできる」ように思い込ませる妖怪。こいつにとり憑かれると、どんなことも先延ばしにしてしまい、下手をすると人生そのものを浪費してしまう。しないといけないことは早め早めの実行――よしんば明日することでも、きょう中にできるならやってしまうクセをつけること。

言い訳
 本当はまったく意味がないのにもかかわらず、あたかも意味があるかのように語りかける饒舌(じょうぜつ)な妖怪。こいつが姿を見せると、いつのまにか……なし崩しに納得させられてしまい、本来なすべきことを見失ってしまう。ハナから、その存在を無視することが肝要。

批判
 あなたが、なにかに向かって一所懸命に頑張ろうとすると、まったく意味や根拠のないところから出現し、その活動を破綻させようとする妖怪。よく「親切なアドバイス」という名をかたるので注意が必要。気にしないことが特効薬。

嫉妬
 いつでも自分が一番でないと気に入らない妖怪。あなたが、友だちや仲間の成功を素直に祝福するこころを妨げ、狭い了見を押しつける。こいつにとり憑かれると、あなたは視野が狭まり、意味のないいさかいを引き起こし、本当に大切な友だちを失ってしまう。もちろん愛するひとまでも……。ひとの喜びに素直に感動することをしていれば現れない。

貪欲
 いついかなる時でも「足る」ということを知らない妖怪。意味も根拠もなく、ただひたすら「ほしい、ほしい」をくり返し、「ほしいということ」が、あたかも目的のように思わせてしまう。仏教では、本名を「餓鬼」といい、あなたを地獄に引きずり込もうとするとんでもないヤツ。どんなことにも腹八分目を徹すれば、やってこない。

怒り
 破壊の中心的エネルギーを司る妖怪で、恐怖と双璧をなすボス。あなたの最も弱い情緒部分を突いて、ものごとがいかなる段階にあろう(よしんば九九%まで、できあがっていても)と、とことん破壊してしまう。こいつが顔を出したら、どんな時でも、ちょっといっぷくして、時間を取ること。ゆっくりされるのに弱い妖怪なので、どこかにいってしまう。

憎悪
 怒りとともに、ものごとを台無しにしてしまう妖怪。でも、その根拠は、極めてあやふやなことが多く、ただひたすら感情部分に巣喰っているだけ。こいつの刺激に反応すると、あなたは知らず知らず、どす黒いパワーを発散してイヤな人間になってしまう。ゆっくりしっかり根拠を探すと、たいていは雲散霧消してしまう。

迷信
 まったく根拠がないにもかかわらず、ひとびとが気にすることによって、時の流れの中で、すくすくと育ってしまった妖怪。ということは、あなたが気にしなければ、なにもできないヤツなので、意識を遠ざけてしまうこと。

偏狭
 あなたがこころを広く持とうとすると、こそこそっとすり寄ってくる妖怪。こいつにとり憑かれると、正しい判断どころか、あたりまえの考えかたすらできなくなってしまう。自分とちがう意見を受け入れられなくなり、協力者の助言にまで嫌悪を示すイヤな人間になってしまう。自分とちがうことがあるから面白いとフランクに考えることで退治可能。

傲慢
 あなたに対して、嫉妬とともに自分が一番だと思い込ませる妖怪。こいつにとり憑かれると、平気で傍若無人な行動を取りがちになり、みんなから嫌われ、結局は孤立してしまう。ある程度「魔法の言霊」が使えるようになった段階で、あなたの知らないうちにこころに巣喰うことが多いので注意。

優柔不断
 どんなことでも、うまくいくためにはタイミングが重要である。このタイミングを狂わせてしまう妖怪。こいつにとり憑かれると、あらゆる行動が的(まと)はずれなものになってしまう。下手な考え休むに似たり、行動こそが最良の対処法。

偏見
 あなたがものごとを正しく見ることができないよう、色メガネをかけさせる妖怪。でも、この色メガネは重さがないため、気づくのが遅れて、いわれなき行動を起こしてしまう。いつもいつでも、こころに素直に訊いて視界がクリアかチェックすることが大切。

嘘(うそ)
 この妖怪は、いつも団体行動……ゴキブリみたいに、一匹見つけると、かならず集団で見つかる。でも連携は見事で、その場しのぎを連続させるが、最後はダメにしてしまう。時たま、方便という「言い訳」を連れてきたりして、正当化しようとする。あなたが勇気を持って「真実」という光をあてれば、焼け死んでしまう。

不摂生
 目先の欲望充足や自分勝手な行動をそそのかす妖怪。自己(セルフ)コントロールの力を失わせて、あなたばかりか仲間までをダメにしてしまう。かならず妖怪「言い訳」を連れているので、言い訳の姿を見たら注意が必要。あなたが目先でなく、人生ゲームのクリアという大きな欲望を持っていることを再認識すれば大丈夫。

 あなたが神さまから買った人生ゲームのソフトには、これ以外にも、おおくのモンスターが書き込まれているだろう。でも、基本的には、これまで述べてきた妖怪の亜種か混血だ。しっかり分析して、その正体を見極めてほしい。

―――――――――――――――――――――――――――――

 今回は「……中略……」なしで、太っ腹に全文引用だ。だって、省略のしようがないからね。というか、省略すると分からなくなる。
 ただひとつだけ、気をつけてほしいのは、いずれの敵キャラも「敵キャラですよ~お」って正体を明かしては登場しない。巧妙にカモフラージュしている。場合によっては、合体によって、ちがう顔をしているということだ。

 どうか、しっかりと凝視して、正体を見抜いてくれ!