善意を無にする? 阪急電車! | 魔法の言霊――寿詞(よごと)説法師が贈る人生のヒント

魔法の言霊――寿詞(よごと)説法師が贈る人生のヒント

おめでとうございます!

『魔法の言霊(東方出版刊)』の著者・橘月尚龍です。
ボクが、この本を上梓したのが2002年――
それから世には同様の表現があふれて玉石混合で、
わけ分からん状態になってます。

そこで本家としてのメッセージを発信することにしました。

 めったに怒らないボクが、ひさしぶりに怒っている。そして同時に……かなり後悔している。

 経緯は、こうだ。

 きのうボクは、阪急電車の駅のホームでサイフを拾った。現金はちょっとだけだったが、2万円近い額面の定期券や沿線にある大学の学生証、健康保険証、免許証(あったかな? ひとのサイフなので、あまり詳しく見てない)、各種のカード群……等々の貴重品が入って、ブタ状態になっていた。
 ――これは、きっと困ってるぞ!
 と思ったボクは早速、駅のインフォメーションに届けた。

ボク:これ、拾ったので……持ち主に返してあげてください。
駅員(女):サイフですか。ありがとうございます。
駅員(爺):届け控えを発行しますか? 権利を放棄されますか?
駅員(男):(中味を調べながら)お金はあまり入ってませんね。権利を放棄されますか?
ボク:放棄もなにも、持ち主は分かるやん! それに高額の定期券なんかがあるんやから、絶対に困ってる筈……早く連絡してあげて。
駅員(男):(定期券を見て)これは当駅発行でないので連絡先は分かりません。
ボク:ほかに学生証とかがあるやろ?
駅員(爺):個人情報とかがあるので……
ボク:(若いほうが、さっき中味見て「お金、あまりない」ていってたやろと思いながら)学生証で連絡先は分かるやろ?
駅員(男):阪急電車では、お預かりして持ち主の申し出を待つ決まりになっています。
ボク:だから、持ち主は分かるやろ?
駅員(男):持ち主は分かりますが、そうなってます。権利を放棄されますか?
ボク:権利もなにも……早く、返してあげて!
駅員(男):(サイフを引き取って)お手数かけました。
ボク:だから連絡してあげて!
駅員(爺):あとは、こちらで対応します。
駅員(女):ありがとうございました。

 これ以上は取りつく島もなく、ボクもアポで急いでいたので駅を後にしたのだが、どうも後味が悪い。学生証があるのだから当該大学の学生課に電話一本を入れてあげれば済む話だ。阪急電車は顧客に電話連絡するサービスもできないのか? 電話代がないのなら、10円くらいはカンパするぞ!
 さらに違和感があるのは、三度も「権利を放棄」といってきたこと。もしや駅員が着服するつもりか? と穿った考えすら浮かんでしまう。

 ボクはいま、阪急電車の対応に怒っているだけでなく、はたして自分の行為が正しかったのか? と後悔している。
 こんな思いをするのなら、サイフをそのまま持ち出して、最寄りの交番に届けたほうが良かったのじゃないか? それよか自分で学生課に電話をしてあげたほうが……

 ただ駅構内から他人のサイフを持ち出したら、その時点で問題にならないのか? なんて不安もある。でも次回からは(まあ次回があればの話だけど――笑)勇気を持って、最寄りの交番に届けて「駅の対応は信用できないので、持って出た」といおうと思う。