起業家は必見――魔法のブランド構築術 | 魔法の言霊――寿詞(よごと)説法師が贈る人生のヒント

魔法の言霊――寿詞(よごと)説法師が贈る人生のヒント

おめでとうございます!

『魔法の言霊(東方出版刊)』の著者・橘月尚龍です。
ボクが、この本を上梓したのが2002年――
それから世には同様の表現があふれて玉石混合で、
わけ分からん状態になってます。

そこで本家としてのメッセージを発信することにしました。

 生活者のブランドに対するロイヤリティ(支持とか忠誠という意味)は、本当にスゴイものがある。もはや、それは信仰に近いかも知れない。
 ちょっとむかしにアメリカで「冷蔵庫や洗濯機を買うなら、どのメーカー?」というアンケートがおこなわれたことがある。すると半数超が「ソニー」と答えたのだ。おかしな話である。なぜならソニーは冷蔵庫も洗濯機も製造していない。にもかかわらず、アメリカの生活者には、電器製品の分野において、ソニーに対する信奉が大きいのだ。


 いわれてみれば、だれもが知っている商品や社名はみんな「ブランド」として認識されて――生活者は「このブランドの商品しか買わない」といった熱狂的なシンパから「まあ、このブランドだったらハズレはないだろう」といったスタンスまで、さまざまな立ち位置はあるものの、やはりブランドが選ばれる可能性が高いのは否めない。

 それで、事業をするだれもが(個人にしろ法人にしろ)ブランド化をしたがるのだ。けれども、社名や商品名に新しい名前ををつければ「はい、ブランド」とはならないことはサルでも分かる。


 最近は「個人のブランド化」なんてことを高らかに謳って、そのこと自体をビジネスにしている会社すらある。もちろん、ちゃんとしているところもあるようだけど……なかなか(ボクの知る限り)おいそれ「これはスゴイ」「本物だ」というとことが見あたらない。


 じつをいうと――このアメブロのページにだって、まちがい(運営会社さん、ごめんなさいね――悪意はないので、ご容赦あれ)勘違い(※)が存在する。それほど、この分野は微妙でデリケートな扱いをしないといけないカテゴリーなんだ。

 ボクの仕事、もともとの専門分野はCI(コーポレイト・アイデンティティ)といって企業のブランド戦略の構築と支援である。そこから派生して、商品のブランド化もおこなってきた。あなたが聞いたら「それ、知ってる!」というものも、きっとあると思う。
 ただ守秘義務を負っているので、文面として開示できない。ごめん。


 このことについてボクは、老舗の経営コンサルティング情報誌の月刊『企業診断』にコラムを連載してきた。このシリーズでは、企業や個人が健全なブランド化ができるようなヒントとなる記事をアップしていこうと思っている。


※さて、問題です――
 以下に月刊『企業診断』の連載コラム「存在意義のストラテジー」からの引用を掲載する。そこで、このブログページにある「まちがい勘違い」を見つけてちょうだいな。


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 ……前略……


 ところが「知らしめる」というと、すぐに広告・宣伝が頭に思い浮かぶんじゃないかなあ(哀)。ちがうんだ。あなたが社会企業というブランドとなったことを知らしめるには広報活動がポイントとなる。思い出してほしい……第三回で今世紀のブランドは関係性によって醸成されることを述べたじゃないか。それに広報のことを英語でPR=パブリック・リレーションという。つまり「公との関係づくり」のことだ。まさしく関係性の構築を指しているのだよ。
 ここで簡単に「広告」「宣伝」「広報」のちがいについて、おさらいをしておこう。でないと、ブランドの広報戦略に対する認識の軸がずれてしまうからね。
 まずは広告。これは、ぶっちゃけた話「商品を買え!」ということだ。テレビのコマーシャルや雑誌の広告、駅貼りのポスター、電車の中吊り……そのほとんどが「商品を買ってくれ」といっている。つまり商行為を支援するものが広告である。
 つぎに宣伝。こちらは広告とちがって商行為をともなわない。代表的なところでは選挙の宣伝カーがそれだ。自民党も民主党も商品販売はしていない。支持を集め、票を獲得するために宣伝をしているのである。大音響で軍艦マーチを流す右翼の街宣車も街頭宣伝車であり、街頭広告車ではない。
 そして広報。先にも書いたとおり「公との関係づくり」すなわち「社会との関係性の構築」を指す。簡単にいうなら「うちの会社(団体、個人)は、こんな考えかたで活動をしてますよ。だから安心して、いい関係になりましょうね」というメッセージだ。それも宣伝のように一方的に信条や政策を述べるのとはちがい、インタラクティブ(双方向)なコミュニケーションを原則とする。


 ……後略……


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 答えは次回、解説はシリーズの中で……まあ、すぐに分かるけどね(笑)。