魔法の言霊――寿詞(よごと)説法師が贈る人生のヒント

魔法の言霊――寿詞(よごと)説法師が贈る人生のヒント

おめでとうございます!

『魔法の言霊(東方出版刊)』の著者・橘月尚龍です。
ボクが、この本を上梓したのが2002年――
それから世には同様の表現があふれて玉石混合で、
わけ分からん状態になってます。

そこで本家としてのメッセージを発信することにしました。

 時々、平々凡々な毎日に飽きてしまうことがあるよね。刺激的な「なにか」を期待したりする。でもさあ、その刺激的なことってなんだろ? たいていは事故や急病といった望まぬ刺激的がやって来る。ちゃうねん。普通の日常であることの幸せをしっかりと噛みしめていたら、素敵な刺激的が訪れるものさ。

 

 人間には「徳の人」と「才の人」とがある。「徳の人」は大将の器なるべし、「才の人」は補佐役たるべし。リーダーとして地位が高ければ高いほど、技能的能力よりも徳の方を要求される――田辺昇一。これは真理だね。なのに勘違いリーダーのなんと多いことか。まずは自分の天命を識ることが大切である。

 

 よく「歴史や文化を学ぶ」というと、年号を憶えたり、名作の冒頭文を諳(そら)んじたりのイメージがあるけれど……それは単なる詰め込みで、ホンマの「学び」ぢゃない。本物のそれは、ご先祖の生きかたや先人の醸成した習俗から自分のルーツを確認する、いわば存在のアイデンティティを学習することだ。

 

 不器用な人がやったら、器用な人にはできないことができるはず――フジ子・へミング。なかなか示唆に富んだ指摘だね。でもさ、たいていのひとは得意分野では器用というか、他者より能力を発揮できるけど、それ以外は不器用なのよ。だから敢えて不得意分野に取り組んだら画期的なことを開発できるかも。

 

 どんな勝負であっても、かならず勝者と敗者ができるもの。例えば、選挙――当選者と落選者が出るのは必然だ。まあ当選者は、その後の仕事次第で評価されるけど、大切なのは落選者の振るまい。「負けた、終わった」ではなくて、お礼やご挨拶、後片付けをちゃんとしないと、もう絶対に次はないんだぜ。