1 実相を共同体験する野球中継  2 二十四年問題

 

1  実相を共同体験する野球中継 

 私は、ネットで、時々野球に関する皆さんの「コメント」を読みます。

 そして、知らず知らずの内に、全部読んでしまっています。

 どれも、とても読み応えがあるからです。

 

 一方、外交や国内政治に関して、なぜ「ワンパターン」のコメントばかりなのでしょう。

 例えば「日本世論 中国に良くない印象又はどちらかといえばよくない印象=90%台」。

 

なぜ、同じ日本人の普通の人が、野球と外交や国内政治で、こんなに差が出るのか、不思議です。

 

「人間カメラ36枚撮り論」のところで「EA列」では喧嘩になる、と言いました。が同時に「同じ事柄」を共有した時は、案外意見の一致をみるのではないか、とも言いましたが

ここまで、そうなるとは「実感」していませんでした。

 

野球は、野球選手の細部にわたる技術やその瞬間での感性までは分からないけれど

直接間接的に選手及び我々が同時体験できます。空想の入る余地はありません。

 

このことがとても重要なのではないかと思います。

 

同時体験できないことは、結局、頭で考えた事柄=現実から遊離した自分の想像を追っかけてしまいます。現実のチェックが入らないから、それが「本当のこと」として固定化するのかも知れません。

 

既述ではありますが、身近で肌で感じられ、現にある組織構造は、やはり「企業」ではないでしょうか。

我田引水かも知れませんが、結局、今の統治構造はやはり「賞味期限が来ている」のだと思います。

 

「自民党」がだめだから「○○党」と本気で思っている人どれだけいるでしょう。

前明石市長の泉さんが仰った「全負け」が本当の姿ではないでしょうか。

 

「企業連合国家」を本気で考えるべき時ではないでしょうか。

 

  2 二十四年問題

 既述の通り、 ポツンと一軒家の方は、中卒で職人になり、55年務めた今も71歳で現役だという。

 また、ご夫婦で、昼間は奥さんが一人でポツンと一軒家を建てるための作業。ご主人は、午後7時か8時に帰宅され、夜の11時ごろまで作業をされたという。

 

 「トラックドライバー残業代減ると困る」(2024年5月15日神戸新聞朝刊 くらしの法律相談)

 相談は、生活費が足りなくなるかもしれないので、残業を減らさないようにできないかと言う相談です。

 

 私は、ほぼ100%近く、「法=道路での制限速度」を守りません。

 仮に、守ろうとしても守れません。制限速度を守って走行していると、必ず後ろの車に「あおられます」。だから、制限速度の10キロくらいオーバーして走ります。

 

 これは、私だけではありません。

 警察も守っていません。

 ある会社の前の道路の路側帯に、その会社が必ず車を2台ほど終日駐車し、駐車場として使っています。

 そこは、交差点の手前ですので、注意しないと事故を起こします。

 また、パトロールのコースらしくパトカーを見かけますが、一向に改まる気配もありません。

 

 これまで何度か言ってきたように、法のためずいぶん迷惑をしています。

 一方、政治家は「法律制定」後は「後は野となれ山となれ」で許されるのです。

 24年問題はその典型例だと思います。

 

 企業は、24年問題で、自社の損害を被った分、従業員が損した分、関連事業は

 現実に日延べ配達にあった分等、諸々を箇条書きにしてプラスかマイナス点を付け

 マイナス点が多い場合「24年問題は守らない。わが社はわが社で対処する」と宣言すべきです。

 経団連も何故「政府に同調して賃上げ」などと言うのか。

 むしろ、24年問題の「点数評価」で、場合によっては政府に「守りません」と言うのが先ではないか。

 

 ポツンと一軒家のご夫婦に、24年問題などない。

むしろあるのは「生き甲斐」だけだ。

 

年金基金の「固定率(=予定利率)」は22年間もほったらかしで、何人もの大臣がその前を素通りしている。それでも、大きな顔をしていられる。

そして、その歪みは「結局、企業と個人」で尻ぬぐいをしなければならない。

 

これが、現政治の実態です。

 

政治家は

「法」は「例外管理」しかできず、大半の人にとっては「有難迷惑」に過ぎない。

一方「美意識」はすべての事象に対し「有効」で、しかも「自らを規制する」(※後述1)ということに全く気付けない。

「法制定が自分の使命」だと勘違いしているからだ。

 

これから先、何年同じことを繰り返すのか。

おそらく、24年問題は、大マイナス点になるはずだ。

おそらく、経済安全保障に関する諸事項も大マイナス点になるはずだ。

 

「企業人よ。しっかりせい」。

二階から目薬の「政治家」ではなく「実情を一番よく知る自分たちで決めよ」

「組合よ。しっかりせい」。政府と「仲良しこよし」している場合ではないだろう。

「企業人と共に」「自分達のことは自分達で決めよ」。

 

 政府が企業にするべきことは「邪魔をしないことだけ」でよい。

 にもかかわらず、官僚の筋書きに同意するため、有識者何とやらにのこのこ出かけている。

 何をやっているのか。

自分たちで立ち上がれ!

 

 日本が、ドイツに抜かれ、やがてインドに抜かれるのは当たり前の話だ。

 中身空っぽの「法」に従っているのだから。

 このことは、裏金問題の比ではないはずだ。

 

 私が、法と政治家のいい加減さに気づいたのは約35年ほど前。

 社長に「年金について調べよ」と言われた時です。

 その時、初めて「法の実況中継」に触れたというわけです。

 

 再び請う。

 企業人は立ち上がるべきです。

 他に、具体的に、どんなまとまった組織がありますか。

 企業しかないでしょ。

 

※後述1

 私が報道で知り記憶にある限り、プロ野球の監督で、選手に謝った例は小久保監督しか知りません(以下のことを、書くつもりはなかったので、記録しておらず、正確ではないかもしれません)。

 最初は有原選手を一軍へ推奨しなかったが、一軍に上げたとたん、有原選手が活躍し「一軍で活躍する選手」がいることを知り、自分の不明を有原選手に謝られたそうです。

 もう一つは、寒い日で「こんな日はホームランが出ない」と思っていたら柳田選手がホームランを打ち、やっぱり、謝られたと言う。

 

 教育委員会や、警察や、検事や、裁判所や、政治家が「法」ではなく「小久保監督」を見習って直ぐ「すいません」と謝ってくれたら、どれだけ世のなか「ハッピー」だろう。

  だから、既述の通り「企業連合国家」では行動基準を「美意識」としたい。

 

 「法」基準と、「美意識」基準の違い、うまく説明できたかなぁ・・・。

 

  

 

        2024年5月16日    井筒屋 弟二郎