麻生さんの「戦う覚悟」と「若い人」

 

(何度でも再掲すべきだと思い、再掲しました。特に若い人には、自分事として読んでいただければ、ありがたいです)。

 

☆若い人は、自分達の「これからのこと」は自分達で決めてください。あなた方以外、誰もそれを「背負えません」。

 

―麻生氏日米や台湾に「戦う覚悟」が求められると主張した(2023年8月9日神戸新聞朝刊)―

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①    大人の考え、憲法、国際関係などなど、一切無視し、自分達の「これからのこと=台湾有事=沖縄有事」に備え『どうするか』を『若い人』は、早急に決めて下さい。時間がありません。整合性は後日でいい。

②    といっても、漠然としているので、とりあえず「青年会議所関係者」は先頭に立つ。そうすれば、他団体も立ち上がり、全体像も自ずと出来上がるはず。

③    「一切無視」は「神」から授けられた「若い人の特権」(犯罪はNO。念のため)。  

 

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大人がそれを受け入れるにせよ、抵抗するにせよ、大人はあなた方の将来を背負えない。

自分たちで背負ってください。

 

因みに、麻生副総理の報道で、私の心に浮かんできたのは以下のようなものです。

中国をどう見るか。

既述の通り、事が「正しいかどうか」ではなく「どこまでも彼らの描く『形式美』を完成させようとする」。だから、少なくとも習近平さんは必ず「『台湾=中国』にこだわる」=「『沖縄』のウクライナ化」。

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(麻生氏の発言に対し)―在日本中国大使館は9日、「身の程知らずで、でたらめを言っている」と批判する報道官談話を発表した(2023年8月10日神戸新聞朝刊)―。

「身の程知らず」。まったく同感。

理由は簡単。「負ける喧嘩はするな(←11-③参照)」だからです。

①    中国23年度国防予算30兆5542億。日本6兆8219億。

②    自然科学分野の引用された論文数1位中国、日本13位(NHK NEWS WEB 2023年8月8日)。

つまり、武器戦、ハッカー戦でも「負ける」と考えるのが自然。

③    ①②なのに、なぜ「戦う覚悟」?

④    「負け戦」だから、「戦う覚悟」の前に「あっけらかんと『中国の核の傘』を提示してください。

結論は、これまた「あっけらかんと『国民』が決めればいい」。

そう思いませんか。麻生さん。

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どうしても「戦う覚悟」というのであれば

①    「戦場へは70(習近平)歳以上男子限定」にすべきだと思うけど、これはこれで非現実的。だから麻生さんの「戦う覚悟」は言外に「私は招集されない。若い自衛官が死ぬのは仕方がない」。「沖縄の破壊は仕方がない」。つまり「他人ごと」感覚です。

②    その感覚で「若い人の死への誘導」はあってはならないことだと思う。

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時代をどう見るか。

①    既述の通り、科学文明に「国境なし」。「国境の県境化」が現実。

②    それは「空想論」だ?

③    それなら一体、あなたは「どんな試みの結果の結論」として「空想論」としたか、教えてください。

④    本当のところは、その「気付きがなかった」では?

⑤    だから『集団的自衛権』という『戦争準備』を『抑止力』と称して納得している。違いますか。

⑥    ①だからと言って「犠牲なし」などとは言っていません。交渉事は「犠牲の選択」。つまり、何に向かっての「犠牲の選択」か。「①に向かってか、⑤に向かってか」と言っているのです。

⑦    それによって、交渉の仕方も自ずと変わってくるはずです。

⑧    ①にもかかわらず、壁構築に熱心な米に引きずられる西側。それに呼応する中露。

⑨    両陣営に巻き込まれ「若い人を死に至らしめる」必要などなし。

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なぜ「戦禍に放り出される市民」の集合体の「国」が「戦う覚悟」となるのか、理解できません。  

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ロシアの周辺国が全て「ウクライナ」ではありません。「戦争回避=木々(=市民)を守るため」の政治を、それぞれやっているはずです。

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①    それでもなお「戦う覚悟」と言うのなら「戦争決定者(=日本なら国会議員)による代表者戦争」で白黒をつけて下さい。我々は、戦時のあなた方の「定席=安全地帯」で代表者戦争を見物します。

②    勿論、我が方の代表は麻生さん。

③    これだと、戦死も、破壊も、避難も関係なし。日常生活は継続される。

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①    代表戦争で負け、仮に日本が理不尽な扱いを受けたとしても「沖縄に『おんぶに抱っこ』の我々」、「鈴木英司さん」を思い浮かべれば耐えなければならないはず。

②    習近平さんはせいぜい、あと十年。のらりくらり、やり過ごしましょう。

③    そんなの「耐えられない」という人は堂々と代表者戦争に加わって下さい。止はしません・

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―鈴木英司さん「中国を恨んでいます。ただ、日中関係は大事な2国間関係です。経済的な貿易関係のつながりも強く、地理的にも隣国で、たとえ嫌いであっても大事にしなければならないのです。日中関係がよくなれば、自分のようなケースも少なくなると思うし、より多くの交流が芽生えると思うんです。そして、日中関係改善のためには、相手の国を正確に知ることが必要で、私は、そのため、今後も尽力していきたいです」(2022年12月23日 NHK  関谷 智 記者)―

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①    戦争は永遠に続けられない。必ずどこかで話し合う。

②    だったら、戦わず、端から「話し合いで決着をつける」方が合理的。

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2023年8月18日、キャンブデービッドでの日米韓首脳会談。

①     まずお金。ウクライナに見られるよう、アメリカはウクライナの国家予算分を支援しているようなので、台湾有事時、台湾にも同様の支援(2024度台湾予算13兆1704億円)を米国はするのか?

それとも「米、韓、日、各国1/3=約4兆4千億円」を負担することになるのか?

②        ウクライナで見られるよう、アメリカにとっては、台湾有事での「戦場(=台湾、沖縄、韓国)限定の再確認が必要だった」と心のどこかで思っておく方がいい。

③        ウクライナでのように、アメリカは「米中間に阿吽の呼吸あり」と動くはず。梯子の片足は、端っから外れていると思うくらいでちょうど良いと思う。

④        つまり、ウクライナのように「『沖縄』をアメリカの手の平で踊らせるな!」です。

⑤        中国の歴史は日本より遥かに長く、心の襞も多種多様。

⑥        海への処理水放出の「日本の妥当性」を「論文被引用数世界一」の中国が理解しないはずはなく「やられたら、やりかえす」は野暮なこと。「心の膝も多種多様」及び「処理水に関し日本の妥当性を理解している中国」が「なぜ、へそを曲げたのか」を考え、その原因解除のため、いつか必ず「本心に帰る」と信じ、訴え続けるしかありません。

⑦    ですが「アメリカの手のひらに乗る」と「本心=実弾」に代わるに違いありません。

⑧        実弾で「なめたらいかんぜよ。武器をとれ」となりますが、本当の原因は「誘因者=アメリカ。それに乗った不明の日本」とも言えます。

⑨        外務省さん、これまで以上に「アメリカにご用心」を。よろしくお願いいたします。

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本当に、台湾の「戦禍に合う普通の人々」を思えば「日本は参加しません」とハッキリ言う

べき。それ以外は全て傲慢不遜(※後述1)。そう思いませんか、麻生さん。  

①    あり得る「その場」の現実として考えるならば、「米シナリオによる戦争ゴッコ」=「三国の殺戮と破壊」を選ぶのか。

②    「台湾の香港の現況化」を選ぶのか。

③    欧米人は我々東洋人のような「心のきめの細やかさ」はありません。もっと単純。だから、「台湾にとって、さらに日本(=沖縄)にとって」は「②の選択」以外あろうはずがない。

④    習近平さんは永遠ではありません。

⑤    台湾の方々は優秀なはずですし、だから「その場」の視点からでなく②を選んでも、実質そんなに違和感はなく「なあに、数十年もすれば中国=台湾になるさ」と自信を持っておられるはず。

⑥    そして、それは必ず可能なはず。なぜなら「科学文明は神の法則」。人間の恣意(=中国の思惑)など神に勝てるはずがないからです。

⑦    ⑤はそれ自体と同時に「社会システム」をも浸透させます。

⑧    それを、台湾の方々は「目の当たりにしている」はずです。

⑨    諸外国との往来に見られるよう「国境の県境化」が本当の現実。「集団の武力が抑止力」は「男の妄想」が生み出した「幻想の世界」。

⑩    なぜなら、では「理由もなく亡くなられる身近な死」に対して「なぜ核の傘」を与えなかったのか。外国は関係なし。「なぜ、集団の武力による抑止力」を準備しなかったのか。

⑪    ⑩から「為政者の戯曲に踊って戦争などする必要なし」。我々の日常感覚で処世の道を歩みましょ。

⑫    だから日本は「台湾有事」には参加しませんが、⑤の道なら、日本も最大限協力できます。

⑬それに、ウクライナへはNATO,EU,日本等々にぎやかな応援団と国家予算の2倍の支援金。台湾に対しては一体どれほどの応援団がいるのでしょう。

こことここなら「中国に逆らってでも台湾を応援するだろうという国」がにわかには浮かんできません。

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台湾有事不参加で、アメリカに見限られたら、これ幸いと、日本もやっと一人歩きができる。

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それに、台湾に限らず、中国との摩擦は、当事国間の話。できる範囲のことはするとしても「当事国間で決めること」。少なくとも日本が「沖縄を差し出す」可能性に同意などできる訳がない。

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それでも、アメリカとの親戚付き合いで「参加する」というのであれば、まやかしの「避難訓練」ではなく、次のことを即実行してください。

①    「沖縄県の全員の暮らしが出来る衣食住及び職業等諸々を46都道府県内に準備すること」。

②    「戦う覚悟」は何を根拠にした発言かは知りませんが、少なくとも「①は最低あなたのなすべきこと」。

UNHCR2022年10月11日更新

ウクライナの国内避難民推計・・・・・・・・660万人

沖縄県民2023年7月1日現在推計・・・・147万4519人

③    沖縄の人口移動はウクライナの1/5強。時間はウクライナよりあるはず。①は当然出来ますよね、麻生副総理殿。

④    もし出来ないのであれば「台湾、アメリカ」に「参加しません」とハッキリ言って下さい。

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 「国境の県境化」に至る道は2つ。

①    これまでの政府の流れは、限りなく「アメリカ合衆国日本州」。だから、アアジャノコウジャノと言わず「日本州」になり、戦争を繰り返し、他国を「アメリカ合衆国の州」に組み入れ、ついに全世界の「国境の県境化」を達成する。ウクライナも台湾有事もその過程の一コマ。

②    「科学文明の浸透力」を信じ、「戦争なし」で「国境の県境化(※後述2)」を達成する。

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結論

「沖縄」を思えば16-②しかないと思うけど「どうするか」は、「若い人」で決めてください。

それに従います。

 

※後述1

 「傲慢不遜」のわけ

[台北2023年8月28日 ロイター] ― 台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)氏は28日、来年1月の総統選に無所属で出馬すると表明した。

その内容(再掲)

①    台湾を第2のウクライナにはしない。

②    「企業家による政治の時代」に入った。

③    自身の資産を犠牲にする用意がある(「『言うことを聞かなければハイホンの財産を没収する』と中国が言うなら、私は『はい、どうぞ』と答える」←2023年8月29日 NHKニュース おはよう日本)。

④  「私は中国の支配下にあったことは一度もない」とし、「彼らの指示には従わない」と。

 

この決意を前にして、他人が「あんさん、喧嘩して、ウクライナになりなはれ。応援します」と「彼らの尊厳を根こそぎにする」ことなど出来る訳がない。しかも「沖縄のウクライナ化付き」で。

政治家先生は何を考えておられるのかサッパリわかりません。

 

※後述2

① アメリカこそがそれをやっているのではないか。

  そうですよね。アメリカの企業人はその先頭を走っているように見えます。

② 日本はアメリカのお付き合いで「制裁」だの、企業人の足を引っ張っています。

それはとりもなおさず「市民生活の足引っ張り」。

③    お金が有り余っているならともかく「ガソリン補助金」ではなく、単純に「ロシアへの制裁即解除。就いては両国は即停戦せよ」と、岸田さん「一発ぶち上げてみませんか」。

④    心根のどこかで「80億数千万人が望んでいること」。何とかなると思います。神さんだってキット応援してくれますよ。

⑤    「戦う覚悟」という前に、麻生さん「岸田さんの背中」を押して下さい。あなたの言われることなら、岸田さんも聞き入れて下さると思いますので。

 

 

    2023年8月26日     井筒屋 弟二郎