「電子負荷」ならぬ「原始負荷」を作ってみました。
そうした用途のために最近は、デジタル電子負荷という最新の装置もありますが、定電流の設定とか、細かな電流値とか必要なく、ただ接続して気軽に使えるシンプルな負荷装置が欲しい。
ということで、もう少し原始的な負荷装置「原始負荷」を製作してみることにしました。
電源につなぐ負荷というと、電流を喰わせて消費させるもの。例えば、それなりに電気を喰う電球とか、モーター等を使う方法もありますが、今回はわかりやすく「抵抗」を使うことにしました。
とくに「抵抗1Ω」の負荷装置にすれば、電気の計算式、オームの法則をそのまま当てはめて直感的に計算できるので使い勝手もよさそう。
オームの法則
電圧(V)=電流(A)×抵抗(Ω)
↓これがこうなります↓
電圧(V)=電流(A)×1(Ω)
↓つまりこうなります↓
1.5V=1.5A×1Ω
3V=3A×1Ω
5V=5A×1Ω
6V=6A×1Ω
12V=12A×1Ω
抵抗1Ωを負荷として接続すれば、電圧と電流が同じ値になるはずなので、負荷実験の状況が把握しやく確認しやすくなります。
ただし、5V電源で5Aの出力、12V電源で12Aを出力するというのはかなりの大電流状態で危険でもあるので、実際には、10Ωくらいから段階的に抵抗を低くし、最終的にマックス1Ωとなるように製作します。
そのため、今回製作するのは、次のような回路図をイメージしています。
↓↓
10Ωの抵抗10本を並列にした構造なので、スイッチを1つオンにすれば10Ω、2つオンにすれば半分の5Ω、そうして10個のスイッチ全部をオンすればマックスの1Ωになるという仕組みです。
必要な材料は、まずセメント抵抗 20W 10Ωを10個と、それを並列に連結するターミナル台を2個を用意しました。
まず、ターミナル台にセメント抵抗10個を並べて取り付けていきます。
↓↓
次にプラス側の端子をショートさせていく配線を行います。
↓↓
先日購入したばかりの電工ペンチの出番です。
圧着端子はこれを使っています。
↓↓
電工ペンチは、コードの切断からギボシ端子などのかしめ作業、被覆むき作業まで、これひとつで幅広く使える(ボルトの切断はまだ未体験)。購入してから日が浅いけど、重宝しています。
↓↓
絶縁チューブ付の圧着端子は、電工ペンチの中央にある黄・青・赤印の部分でカシメるらしい。最初、知らずに先のほうでやっていた(#^_^#)
チカラを入れればしっかり圧着できます。
プラス側の配線できあがり。
次はスイッチを取り付けていきます。
スイッチは安価なコレを使ってみました。
↓↓
スイッチの手前側の電極はアース線(マイナス側の配線)としてハンダ付け。
これでスイッチ取り付け完了。
入力用の端子は、ACアダプターでは最も普及しているDCジャック(外径5.5/内径2.1or2.5mm)としました。写真のように幅広く汎用的に使えるので便利です。
ということで、むき出しスタイルですが、とりあえず動作する原始負荷の完成です。
↓↓
適当なACアダプターを接続して、スイッチで調節すれば、コーヒーウォーマーとして使うこともできます。
↓↓
今回はここまで。(つづく)