2012年5月、JICA熊本デスクの木下さんからメールが届きました。
熊本で、小学生と世界の子どもたちとをユニークな方法でつないでらっしゃる
熊本私立五福小学校の清田憲一郎先生を紹介して下さるメールでした。
その一本のメールがきっかけとなって、清田先生とのご縁ができ
熊本の子どもたちとパヤタスの子どもたちとの交流が始まりました。
最初は、本の寄付から。
五福小学校が他と少し違う点は、子どもたちに初めから終わりまで、
自分で考え、経験させることです。お金の作り方と、周囲の巻き込み方、
そして、1回で終わらせないその後のつなげ方がよく考えられています。
本の寄付の時は、原資は子ども達がフェアトレードのチョコレートを販売した
売上から出ました。自分達で動いて生み出したお金で本を用意し、
保護者を巻き込んで翻訳を行い、自分達で梱包から発送まで全部を
やって約50冊の本を送ってくれました。そして、本と一緒に
「五福小図書室分室」と書かれたプレートや自分達の写真を入れてくれました。
ごみ山が見えるパヤタスのわかば子ども図書館の一角には、
「五福小図書室分室」のプレートのついた棚があります。
パヤタスの子どもたちは、本を手に取る時に必ず「GOFUKU」という名前を
目にします。そして送ってくれた五福小学校の子どもたちの笑顔の写真を
目にしています。
昨年10月にはスカイプ授業交流、年末には年賀状が届き、「GOFUKU」は
パヤタスの人たちに馴染みの名前になりました。
↑新聞にも紹介されて(スカイプのカメラの前で踊りを披露してくれた子どもたち)
五福小学校の子どもたちも嬉しい思い出になったでしょうね。
そして・・・
今年の年末、また清田先生からユニークな取り組みの報告と
ご寄付が送られてきました。
今度は、必要な本が現地調達できるようにと、子どもたちは1万円の現金を
寄付してくれました。
どうやってお金を工面したのか…そこにまた独特のアイデアがありました。
読書で知識や豊かな創造力が育まれるのは、パヤタスの子ども達だけでは
ありません。みんな一緒で、読書で得られることは沢山ありますよね。
それに、子ども達が本を読む姿は、無条件に大人を幸せにしてくれる気が
しませんか。今年の取り組みは、大人心をくすぐりつつ、皆に少しづつ
いいことがある取組みでした。
パヤタスの五福図書室分室に本を増やして、現地の子ども達にもっと
本を読んでもらおう!という活動に、今年は地域の婦人会にも協力して
もらおうということになりました。
まず考えたのが、自分達がやる気を見せる、ということ。やる気が伝われば
婦人会の人たちも積極的に応援しようという気になってくれるというもの。
そこで、まず6年生でプロジェクトチームを立ち上げ、司書の先生にも協力を
お願いして、去年の本の貸出数を調べました。
秋は読書の月。本を読むことが奨励されます。子ども達は前の年の貸出数を
上回る本を全校児童で読んで、そのご褒美として、婦人会の方からの寄付を
もらおうと決めました。
みんなが通る場所にホワイトボードを置いて、そこに毎日の貸出数を書いていきます。
そうしてみんなで意識して取り組んだ結果・・・
10月の1カ月で、目標より274冊も多い、3150冊になったそうです。
それに応え、婦人会から渡された寄付が1万円、というわけです。
全校児童数が約260名ですから、相当頑張って本を読んだんですね。
ちなみに、1万円あると、現地では絵本が約15冊~20冊買えます。
今年の終わりに、また熊本の子ども達からパヤタスの子ども達への
とても素敵なプレゼントになりました。
子ども達がホワイトボードに書いた「世界を助けるプロジェクト~本をたくさん読もう!」
助けるつもりが、実は助かっていた・・・なんて、子どもたちは、
このプロジェクトで、身をもって「情けは人のためならず」を体感しているかもしれませんね。
熊本はアジアで初めてフェアトレードシティーに認定された、国際協力や共生の分野で
先進的な市です。先生も子どもたちも、周りで協力してくれる大人たちも素敵ですね。
五福小の皆さん、婦人会の皆さん、清田先生、ご協力下さった先生方、
保護者の方、ありがとうございました!
特定非営利活動法人ソルト・パヤタス
子どもエンパワメントプログラム
http://www.saltpayatas.com/childempowerment