伝統工芸に携わる人が多い京都で、職人さんたちに支持されてきたのがパンでした。
昔からの職人さんたちは、職場の近くに居を構えていたので、
家族も一緒に暮らしていました。
つまり、職住接近。
ほかの都市との大きな違いが、ここにありました。
自宅待機やリーモートワークになって、人影がぱったり途絶えた都会の街とは違って、
京都では、街角から人が消えていなくなったりはしませんでした。
野菜やお肉のように、町のパン屋さんは、毎日の生活に必要なものだったわけです。
しかも個人経営の多いパン屋さん、特に京都のパン屋さんには、
コロナ禍で自粛を叫ばれているとき、あえて店を空ける勇気を持った人が多かったと、
NHKBS『“いけず”な京都旅~おいしいパンと古都の秘密』ではいいます。
どこぞの都会のように、自粛警察みたいな野暮の極みみたいな人は、京都にはいなかったようです。
それどころか、コロナ下で、客足は増えたといいます。
京都は自転車の多い町で、外出を控えなければならないときに、
町をまたいでちょっと遠くまで買いに行く、それが息抜きにもなり、楽しみにもなったようだというのです。
そして京都のパン屋さんが目指したのが、どんな料理に合うパン。
毎日食べても飽きないパンです。
この話を聞いたとき、ジャパニーズウィスキーを思い出しました。
スコットランドでウイスキー造りを学び、
そのノウハウを活かして日本で最初にできたウイスキーは、本場スコッチウイスキーに似たスモーキーなもので、
日本人の口に合わず、全く売れませんでした。
そこで日本のウイスキー人たちが目指したのは、日本酒のような食中酒。
料理を邪魔しない、料理と一緒に楽しむウイスキー造りでした。
わずか100年にも満たない間に、ジャパニーズウィスキーは世界に認知され、5大ウイスキーの一つに数えられるまでになりました。
数々のコンペで賞を取り、オークッションでは高値を呼んでいます。
ジャパニーズクラフトブレッドも、いつかそういう日が来るのかもしれませんが、
その前にもう一つ付け加えておきます。
伝統工芸の職人さんたちに支持されてきた京都のパンですが、
じつは、舞妓さんにも大人気なのだそうです。
帯できっちっと締めらて、お化粧もキメた姿では、うどんをすするわけにはいきません。
小腹がすいた合間に、舞妓さんたちはパンを口にするのが楽しみなんだそうです。
パン屋さんも心得たもので、一口サイスにして届けてくれます。
観光用の笑顔でフレームに収まる舞妓さんより、
いたずらっぽくパンを口にする舞妓さんの方が、はるかに絵になると思うのですが…
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