本屋さんの棚には、レシピ本がたくさん並んでいますが、
江戸時代にも、現代ほどではないにせよ、多くのレシピ本が出版されていました。
ご飯のレシピ本「名飯部類」という本も出版されていました。
これは主に、冷たくなったご飯を、
いかにおいしく食べるかをしるした本だそうです。
なぜわざわざ冷めたご飯を食べなければならないかというと、
1日3食、朝ご飯を焚いて、お昼と夜は、冷めたものを食べていたからでした。
経済的、時間的ゆとりのなかった庶民の知恵だったのかもしれません。
単身者の男性が多かったので、お茶漬けなども大ブームになったといいます。
なぜ、江戸時代にがぎって、男の単身者が多かったのか。
戦がなくなって、
男たちが戦死しなくなったから。
しかしそれでは、極端な男女比率の差は、説明できません。
主な理由として、
参勤交代があったからと考えられています。
国元に妻子を残し、お殿様にくっついてきた地方の武士が、
お江戸の経済を潤していたわけです。
江戸末期、
断末魔の幕府は、苦渋の決断で、長年大名に課していた参勤交代を取りやめました。
すると、単身男性たちのほとんどが国元に戻り、
江戸からは、火が消えたように活気も失われたといいます。
どれくらい単身男性が多かったかというと、
あるデータによると、男女比は、5:3だったとか、2:1だったといいます。
(時代によって、違いが出るようです。)
武士が多いということは、必然的に単身者が多くなります。
その胃袋を満たすため(需要)にどうするか(供給)を考えるのは、
今も昔も経済の大原則です。
輸送手段や調味料なども格段に進歩し、
お江戸は、様々なものが集まり、いろいろな料理が生み出されていきました。
それらの中から、和食の原型となるものが、形作られたわけです。
NHKEテレ『先人たちの底力 知恵泉/LOVE米で幸せをつかめ』では、
江戸料理文化研究家の車浮代さんが、「名飯部類」のレシピからいくつかの料理を再現してくれました。
どんな料理があったかは、次回紹介します。