北欧のヴァイキングの神話では、狼が太陽を追いかけていて、狼が追いつくと日食になるそうです。

狼が完全に太陽を飲み込んでしまうと世界の終わりだとか。

中国では、日食は天からの警告であり、天使の死や国の滅亡を表すとされる不吉の象徴であり、ゆえに統治者は日食観測に非常に関心があったとされています。

西洋の大航海時代には、事前に日食があることを知っていたコロンブスが西インド諸島で原住民に日食を予言して見せて、服従させたとのエピソードがあるようです(真偽は不明)。


金環日食と日本の歴史をめぐるお話について、もうひとつ。

1183年11月24日に起こった金環日食は平安時代末期の寿永2年、源平の争乱の水島の戦いのさなかに起こりました。

平家側は日食が起こることを知っており、太陽が欠けていくことを恐れた木曽源氏側に対して有利に戦いを進めて平家が勝利したのです。


わが国の歴史に残る金環日食はいつごろからのものでしょうか。

古くは1080年の12月14日、九州・四国・本州南部などで見られたようです。

江戸の寛政年間の1839年9月7日にも江戸で見られたようです。

当時の人々はどのような思いで日食を眺めたことでしょう。