1984年に全英でTOP10入りした曲をご紹介しています。
今回は、最高7位の曲の中から気になる曲をピックアップします。
1984年に全英最高7位を獲得した曲は、次のようになっています。
ISLANDS IN THE STREAM / KENNY ROGERS AND DOLLY PARTON
RUN RUNAWAY / SLADE
JUMP / VAN HALEN
(WHEN YOU SAY YOU LOVE SOMEBODY) IN THE HEART / KOOL & THE GANG
WHEN YOU'RE YOUNG AND IN LOVE / THE FLYING PICKETS
I FEEL LIKE BUDDY HOLLY / ALVIN STARDUST
PEARL IN THE SHELL / HOWARD JONES
SAD SONGS (SAY SO MUCH) / ELTON JOHN
FAREWELL MY SUMMER LOVE / MICHAEL JACKSON
WHITE LINES (DON'T DON'T DO IT) / GRANDMASTER MELLE MEL
SHOUT TO THE TOP! / THE STYLE COUNCIL
THE WANDERER / STATUS QUO
I WON'T RUN AWAY / ALVIN STARDUST
ANOTHER ROCK AND ROLL CHRISTMAS / GARY GLITTER
最高7位を獲得したのは14曲。かなり多いですね。
全米1位のヴァン・ヘイレンや「アイランド・イン・ザ・ストリーム」、
UKならではのアルヴィン・スターダストやステータス・クォー、
変わり種ではマイケル・ジャクソンのモータウン時代の未発表曲
「フェアウェル・マイ・サマー・ラヴ」もランクイン。
では今回はこの中から、5曲をご紹介します。
RUN RUNAWAY / SLADE
前年の復活ヒット「マイ・オー・マイ」に続くTOP10ヒット。
前作とは異なり、疾走感がある曲です。
全米チャートファンにはこちらの曲の方がなじみでしょう。
70年代にイギリスで大ヒットを連発したにもかかわらずTOP40ヒットのなかったスレイドが、
この曲で初のTOP40ヒットとなりました。
これはやはり、「マイ・オー・マイ」の時にも触れたように、
アメリカでクワイエット・ライオットの「カモン・フィール・ザ・ノイズ」の
カヴァーがヒットしたことが大きいでしょう。
SAD SONGS (SAY SO MUCH) / ELTON JOHN
バーニー・トウピンとのコンビが復活し、
安定した成績が残るようになったこの時期のエルトン。
新作からのシングルもきっちりと英米でTOP10入りしました。
この程度の曲ならいくらでも作れると言わんばかりで、
名作なのにエルトンにはこのクラスの曲はゴロゴロあるというのが恐ろしい。
WHITE LINES (DON'T DON'T DO IT) / GRANDMASTER MELLE MEL
UKチャート、この年のハイライトの1つ。
最高7位でありながら年間チャートは13位という、まるで日本の演歌のような成績。
初登場は前年の11月、TOP40入りが6月と、
TOP40に入るまで8か月を要しており、まさに演歌的な粘り。
当時はTOP40にはいるとブレイクスルーする傾向があり、
この曲もここから順調にチャートを上り、7月下旬に最高位の7位に到達しています。
アングラ的な人気作が日の目を見た、というところだったんでしょうか。
デュラン・デュランのカヴァーも悪くない。
SHOUT TO THE TOP! / THE STYLE COUNCIL
しゃれたイメージが強いスタイル・カウンシルですが、
この曲はタイトル通り、ポール・ウェラーがシャウトしている印象ですし、
PVではミック・タルボットのピアノ演奏もアグレッシブで、
昔抱いていたイメージとはちょっと印象が異なっています。
こりゃ―佐野元春が影響を受けるわけだ。
THE WANDERER / STATUS QUO
60年代から活躍していて、1984年当時もTOP10ヒットを継続して出す。
なかなかこういうバンドはいないでしょう。
ストーンズですら1981年の「スタート・ミー・アップ」が最後のTOP10ヒットでした。
この年登場した、あのバンド・エイドにも若手に混じって参加しています。
相変わらずのごきげんなサウンド。いいですね。