サイボーグ009:中東編 | 80年代の洋楽とか

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「中東編」は「怪物島編」からの続きになっており、
怪物島を脱出した黒い幽霊団の博士たちが、
彼らが生み出した巨大生物や巨人などを駆使して
中東戦争を混乱状態にしている、というつながりがあります。
しかしながら、怪物島編で特徴的だったドクターセム氏
(後に「せむし」という表現がまずいと思ったか、
名前が「マム氏」に変更になっています...意味が通じないんですが)や
獅子頭博士といった、強烈な風貌(と名前)を持った博士たちの出番はなし。
変わって登場するのが、「十戒」をほうふつとさせる、
「モーゼ」なのです。

<あらすじ>
中東戦争で暗躍する黒い幽霊団を阻止するため、
ゼロゼロナンバーたちは中東へ向かう。
そこで彼らが見たのは、戦車を飲み込むほどの巨大なアリ地獄やゾンビ戦士、
そして明らかに後天的に狂わされた人々とだった。
かくして探索を開始する彼らに、いきなり巨大昆虫が襲い掛かった。
何とか撃退すると、今度は砂漠の神と名乗るモーゼが現れた。
彼のまやかしを明らかにしたサイボーグ戦士たちは、
ついに黒い幽霊団の秘密基地を突き止めるが、
そこでモーゼの罠にかかり、囚われの身になってしまう...!

戦争が絡んだ作品は009には多いですが、
代表的なのは以前ご紹介したベトナム編でしょう。
中東編もその流れにはあるものの、
残念ながらベトナム編ほどのストーリーには至っていません。

この頃になると、1コマの大きさがだいぶ大きくなってきます。
連載していた「冒険王」が月刊誌であり、
1回に載せるページ数が多くなってきたこともあってか、
コマを大きくしてページ数を稼ごうとした部分と、
マンガ界の全体的な傾向として、細々とコマを割るという部分から
解放され始めた部分があると思います。
石ノ森先生は先進的なことをする人でしたので、
コマ割りについても試行錯誤しながらいろいろやっていたのだと思います。
特にこの頃になると、画一的な縦横にきっちり割ったコマ割りではなく、
斜めに切る等の手法を使い出します。
これがダイナミックな動きにつながってくるのです。

次回は、いろんな意味で問題作の移民編です。