2022年3月1日。
目標としていた自分の治療院をついにスタート。
これから始まることへの期待と喜びで
ワクワクしていた私でしたが、
一方でその裏には沢山の「不安」がありました。
前回の続きです。
その中の1つ。
「田舎での集客は難しいのでは?という不安」
なんと宮崎は物価が安いランキング全国1位。
その中で約1万円前後の施術は、やる前から周りの人に高いんじゃないかと言われていました。
やっぱり田舎では集客が難しいのだろうか...
ポスティングでの集客を始める
開業前の半年間、私は治療院業界の経営塾を受講していました。
月に1回の受講で計6回。
安くはない受講料で、正直それまでの人生で一番高額な買い物でしたが「絶対に開業してこけたくない」と思い参加することに。
そこでメニュー作りや集客のためのチラシ作成を学んで準備していました。
美容鍼灸 初回特別価格2,980円‼︎
(2回目以降 通常価格15,000円)
ポスティングも初めて。
とにかく数が重要だと教わった私は
″毎月1万枚ポスティングするぞ″
と意気込んでいました。
開業の1週間前からポスティングをスタートし
地図を地区ごとに分けて、どこにいつどのくらい配ったのか印をつけながら歩きました。
最初は要領も悪く、初日に配れたのは120枚。
こんなに時間がかかってたったこれだけしか配れていないのか?!と気が遠くなりながらも、毎日配り続けました。
ただ、これまでにクレームがあったという他の方の話を聞いていると、家の人に見られたら「やめてくれ」と言われるんじゃないかと考えて億劫になったり...
自然とポスティングに選ぶ時間帯は、なるべく人に遭遇しない明け方か夜になっていました。
治療院の近隣には分譲マンションも多かったのですが、多くのポストにはこのようなステッカーが貼ってあります。
「治療院が近くに出来たことをお知らせするのは悪質な投函ではないからいいよな」と思いながらも、私としてはあまり気持ち良いものではなく、最初は避けて配っていました。
ところが避けていたがために、全て回れば配り終えることができたはずの枚数が全く減っていない。
そこからは昼間にマンションを訪れ、管理人さんに直接お話しして許可をもらってからポスティングをするようになりました。
開業したら忙しくなるから今のうちに1万枚配り切っておかなくては!と思いましたが、間に合わず。
そのままオープン当日を迎えました。
「チラシを見たんですが...」
と電話が鳴ることを期待して過ごした1日目。
そして2日目も3日目も電話は鳴ることはありませんでした。
1日目は期待が高まっていただけに、1日中治療院で待機をし、いつでも電話に出れるようにしていましたが、流石に2日目からは「こんなことしている場合じゃない」と残りのポスティングに出かけました。
院の電話を携帯に転送する設定にし、朝から晩まで1000枚のチラシをリュックに詰め込んでポスティング。
ふと今日は何キロ歩いたんだろうと確認すると20km。
「あー、ハーフマラソンの時以来だー...」
開業早々、予想とは全く違うスタート。
想定より低めの売上で見積もっている事業計画書を見直しながら、「このままじゃこの結果すら出ないじゃないか」と。
幸いなことに負けず嫌いの私は、「まだ始まったばっかりだ。全部巻き返してやる!」と特に心が折れたり弱気になることはなく、ひたすら黙々とポスティングを続けました。
そして4日目の昼間。
「チラシを見たんですが、今日の夕方空いていますか?」初めてのチラシを見てのご予約でした。
今でもその時にお客様とどんな会話をしたのか、鮮明に覚えています。
そしてそこから少しずつ、チラシを見てのご予約、
また以前の勤務先でのお客様が来院してくださるようになりましたが、それでもまだスカスカの予約表。
引き続きポスティングをする日々は続きました。
次第にポスティングの腕ばかり上がっていき、要領が良くなって行ったのですが...
その日も午後からポスティングをしていました。
集合住宅に投函していた時、たまたま先に投函されていて、少しはみ出たチラシが目に留まりました。
整体院のチラシでした。
「全く同じだ」
経営塾で習ったいわゆる″当たるチラシ″
このチラシは他よりも目立って、きっと目に留まるに違いないだろうと思っていました。
しかし、キャッチコピーは違えど、その色使いやレイアウトなど含めて、自分のものかと思ってしまったくらいに同じようなチラシが投函されていたのです。
なんだ、みんな同じようなチラシを使っているのか。
ポスティング1万枚が終了
毎月1万枚ポスティングするぞ!と意気込んでの初月。
3月中旬に終了し、時折入るご予約の施術をしながら来月のチラシの準備に取り掛かっていました。
しかしなかなか気が進まない。
このチラシでいけば大丈夫だ!と思い込んでいただけに、他にもほとんど同じようなチラシが使われていること。
だからと言って自己流で変えて試しても結果に繋がる気もしなかったこと。
そして1万枚配った結果、チラシでの新規8名。
1万枚のチラシの印刷にかかるお金は
せいぜい2万円程度。
果たして8/10000の確率ってどうなの?と調べてみると、
「チラシの反応率は0.01%〜0.3%で合格点」
なるほど、これは一応合格点らしい。
でも、だとしても効率が悪い。
お金はかからないけど、時間がかかりすぎる。
そしてそもそも初回の割引のみを目的に来られる方も多い。
ご予約をお取りする前にフィルターをかけるべきだと言われても、フィルターをかけるほどの予約が無い。
最初から一回限りのお客様だったとしても、受け入れてしまう自分がいました。
8人という数字を伝えると、すごいねと言われる。
もっと結果が少ない人たちも沢山いる。
そう考えると、今回8人来られたのもたまたまなんじゃないか?
来月はどうなるんだろうと考えると不安になり、また
″これ、毎月やるの?″
と考えると、もっと他にやるべき事があるんじゃないかと思い、翌月のチラシ発注はやめて、次の手段を探し始めました。
つづく