2022年3月
生まれ育った宮崎県宮崎市で鍼灸院を開業しました。

いつかは持ちたいと思っていた自分の治療院。
周りからは甘くはないよと言われながら
のれん分けがいいんじゃないかと言われながらも

自分の望む働き方をするんだ。
自分の好きな治療スタイルで貢献するんだ。
絶対に自分でやる。それに意味があるんだ!
と揺らぐことなく決めていました。

初めての開業。
物件は?お金は?
集客は?メニューは?

初めてのことばかりでしたが、何とか1つずつクリアして少しずつ形になっていきました。

まずは物件探し。

不動産に行った際に、デザイナーズマンションで治療院もできる物件はありますか?と伝えると、宮崎で大変人気のある私も憧れていたマンションがたまたま1部屋空いていました。


空きがあるなんて稀です。
内覧もせずに即決でした。

1LDK+LOFT付のデザイナーズマンション。
駐車場1台込みで88,000円。
都会と比べると安いと思いますが、当時38,000円の家賃のアパートに住んでいた私からしたら2倍以上。

自分の中で治療院のイメージは決まっていて、
完全プライベートで、おしゃれな空間にしたい。

そしてこれまでは保険治療で600円ほどの施術をしていた私が完全自費に移行するにあたり、ある程度の価格のものを販売するにふさわしい場所が必要だと思っていたため、正直予算は超えましたがここに決めました。
(ここで車検間近の車は手放すことに決め、自転車生活の始まりです)

こうして12月初旬に物件を仮で契約し、開業資金の調達の為に次は日本政策金融公庫に創業融資の相談へ。

普段スクラブしか着ていない私がこの日のために買った新調したばかりの慣れないスーツを着て。

5年分の資金繰収支計画書、通帳の明細、物件の資料等を揃えていざ面談へ臨みましたが、これまた初めての経験に緊張して終始手汗が止まらずガチガチでした。

提出した開業時資金計画は

〜必要資金〜
店舗(敷金、保証金込み) 524,600円
設備・備品 429,400円
運転資金(3〜6ヶ月分) 976,000円
合計1,930,000円
〜調達方法〜
金融機関借入 1,400,000円
自己資金 530,000円


お金を借りるわけなので、本当に返せるのか?
もしものリスクに備えてあるのか?はもちろん徹底的に質問をされ、

やろうと思えば自宅ですることだって出来るのでは?
もっと安い物件を借りることも出来るのでは?
自分のアパートを出て実家に戻る手段もあるのでは?

中でもこれらの質問を鮮明に覚えていますが、
鍼灸院の開業にあたっては法律により

・施術室の面積6.6平方メートル以上
・待合室の面積3.3平方メートル以上
・施術室は室面積の7分の1以上に相当する部分を外気に解放できる、もしくは十分な換気設備を用意する

などの規定があるため、
その時の自分の自宅や実家ですることは難しく、また「もっと安い物件ではダメなのか」ということに対しては宮崎の中では安くはない料金設定を考えていたため、その価値の提供に空間は大切にしたいということを伝えました。

「審査を行い2週間後に連絡をします」

どうなるかな。もし通らなかったら次はどうしようかな。なんてことを思いながら2週間が経ち、結果は全額融資をしていただける。とのことでした。

正直事業計画を立てたことも無かった私は、恥ずかしながら知識のある親に手伝ってもらい一緒に作成していたので、この時はすぐに親に連絡をし、みんなでホッとしたのを覚えています。

そして仮で契約していた物件を本契約し、2月に入居。
1ヶ月の時間をかけてゆっくりと自分の治療院を作り上げていきました。

実際の治療院

ベッド1台、なるべく初期費用を押さえて準備しました。


そして3月1日に無事スタートしたのですが、
経営も知らない、マーケティングも知らない。
また田舎とはいえ治療院の数は山ほど。
そんな私にはついに始まるワクワクや喜びの裏に、常に不安や悩みがつきまとっていました。

・田舎で集客することは難しいのではないだろうか

・特別な技術を持っている訳ではない。お客様へ提供できる結果に対しての不安。

・そして何故かうまくいくという自信だけはありながらも、そこに根拠がないことへの不安。


本当に大丈夫だろうか?

そしてそこから不安をかき消すように働く毎日が始まりました。

これまでを一度見つめ直し、振り返る意味で、
1つ1つ思い起こしながら書いていきたいと思います。

つづく

髙崎 祥

老化治療若返り専門治療家

日本人初再生治療鍼灸師

再生研究所リジェラボ!研究員

リジェラボ!スクール事業担当

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