終活における人生会議とは | エンディングノートの書き方

終活における人生会議とは

終活のブームは衰えてはいません。

終活に関する業務を行っていると医療機関や介護施設に接する機会も多いものです。

 

終活をされる方から医療や介護に関する相談を受けることもあります。

 

医療に関して、自分のかかりつけの医療機関があれば、そちらを優先してもらいます。

 

かかりつけがない場合は、地元で大きい医療機関へ行ってもらうようにアドバイスします。

 

介護に関しては、市役所や地域包括センター等の介護の専門職に相談するように助言しています。

 

いざ、医療や介護が必要になったときでは、慌ててしまうものです。

 

ですから、事前に医療や介護が必要になったときに、自分ならどうしたいのか、その考えをまとめておくと行動しやすくなり、精神的にも楽になります。

 

そのような医療や介護に関する事前の取り決めやお約束事を考えておくことこそが、人生会議です。

 

人生会議という名称だと、どうしても人生全般について話し合うという大げさなイメージが湧いてしまいますが、ここでは、医療と介護に絞ったものです。

 

ですから、人生会議とは別名、アドバンス・ケア・プランニングとも言います。

 

人生会議については、ノート形式になっているものもありますので、そのノートを活用して、自分の希望する医療と介護について考えてみることをおすすめします。

 

具体的には、

 

1.最期を迎える場所は

 

これは、自宅や病院、介護施設等があげられます。

 

2.誰と話し合いたいか

 

こちらは、配偶者・子・親族・友人・医療関係者・介護関係者等です。

 

3.価値観の共有について

 

寝たきりになったとき、胃ろうが必要になったとき、人工透析になったとき、人工呼吸器をつけるようになったとき、どうするのか?

 

心肺蘇生や延命治療を行うのか?等、症状に応じて自分の希望を考えます。

 

4.自分の希望

 

自分の希望通りの医療や介護で通すのか、希望を尊重しつつ、関係者で話し合って決めてほしいのか、すべてお任せにするのか、等の意思を伝えます。

 

以上のとおりです。

 

すでにお気づきになった方もいると思います。

 

これらの項目は、エンディングノートに含まれています。

 

そういう意味では、人生ノートとは、エンディングノートの医療と介護版とも言えます。

 

エンディングノートの場合は、さらに、献体と臓器提供と尊厳死も含まれますので、より深く考えたい方は、人生会議ノートよりもエンディングノートの方がおすすめです。

 

医療と介護は、年齢を重ねるごとに、切実な問題として突き付けられます。

 

どんなに元気な人であっても、最後は体が思うように動かなくなるのですから、その覚悟を持つと同時に、自分ならどうしたいのかということを考えておくということです。

 

体のことが気になり始めたら、エンディングノートをご活用ください。