生命保険契約照会制度とは | エンディングノートの書き方

生命保険契約照会制度とは

相続手続の依頼を受けた際、依頼者の方と面談やメールでやり取りを行っています。

 

ヒアリングシートを用いて、内容を確認するのですが、その項目の一つに生命保険に関して、お聞きしています。

 

それは、亡くなった方(被相続人)が生命保険に加入していたのかどうかということです。

同居の家族の場合は、タンスの引き出しや金庫の中に保険証券があったり、定期的に生命保険会社からハガキが届くので、どこの生命保険に入っていたのかわかるケースが多いです。

 

ところが、単身者等の同居の家族がいない場合は、亡くなった本人がどんな生命保険に加入しているのかわからないといった回答をもらうこともあります。

 

加入している生命保険がわからない場合、各生命保険会社に問い合わせるという方法もありますが、数も多いので、遺族には負担になっていました。


そのような亡くなった方の生命保険の加入状況がわからないという問い合わせが多いので、生命保険協会が何とかしなければならないと考え、新たな制度を立ち上げました。

 

それが、生命保険契約照会制度です。

 

この生命保険契約照会制度とは、亡くなった方がどの生命保険会社に加入しているのか、一括して確認して回答してもらうサービスです。

生命保険協会のホームページはこちら

 

この制度を活用すれば、以前のような生命保険会社に確認するための連絡はしなくて済みますので、とても便利です。

 

ちなみにこの制度を利用して照会できる人は、相続が発生している場合は、法定相続人やその法定代理人・任意代理人です。

 

相続が発生しておらず、被保険者が認知症により判断能力が低下している場合は、三親等以内の家族、法定代理人、任意後見制度に基づく任意代理人です。

 

利用方法は、生命保険協会のホームページの照会画面から入力作業を行って必要書類を添付します。

 

または、申請書等の書類一式の郵送でも対応可能です。

 

相続の場合の必要書類

 

□照会者の本人確認書類

□被相続人と相続人の関係がわかる戸籍謄本

□死亡診断書

認知症による能力低下の場合の必要書類

 

□照会者の本人確認書類

□続き柄を証明する住民票等

□生命保険協会の死亡診断書

 

利用に関して、原則として有料となります。

 

1回あたり3,000円かかります。

 

なお、災害により行方不明となった方に関しては無料です。

 

照会の申請後、生命保険協会より回答が届きます。

 

その回答は、生命保険契約の加入の有無だけです。

 

有るという回答を得た場合は、当該生命保険会社に連絡をして、どのような保険に加入していたのかを確認する必要があります。

 

確認後、手続を進めることになります。

 

相続手続は、非常にわかりにくいのが特徴です。

 

それでも、この制度を活用すれば、生命保険契約の加入していたのかわかるので、ありがたいものであると思います。