秋分の日の夕方、自転車で茅ケ崎体育館へ運動に行こうと自転車に乗った途端に違和感。
後輪がパンクしていました。

え、また?

もう、10年以上も乗っていますからあちこちガタが来てるのですが、3カ月前に新しいタイヤに替えたばかり。その時はもう換え時、と自転車代は出すと言う女房を拒み、タイヤだけ換えたのでした。
空気を注入してみました。いっぱいに入れるとバルブ口から勢いよく今入れた空気が噴き出てきました。「シュー」大きな音をたててやがて先のブヨブヨの状態に戻ってしまいました。再度注入してる。またも音を立てて空気が抜け出す。何度繰り返しても抜けてしまう。
どうやらバルブの根元に原因がありそうです。本来空気が逆流するのを止める部品があるはずだ。それがなくなったのか、最初からなかったのか?

近所の自転車修理屋をHPで確認し電話しました。
愛想のないぶっきらぼうな男の声が「そりゃ虫ゴムだろう」「??」
「持ってきなよ」「じゃ、近くなんで今から行きます」


10分後、みごとに直りました。
以前も突然のパンクでお世話になった店。
ぶっきらぼうな話し方は見た目も裏切らず松本人仁そっくりの強面。
原因はやはり「虫ゴム」の劣化。バルブの中に入ってて空気の逆流を防ぐ。
両輪とも交換してくれました。
テキパキと作業をこなしてこれで300円の代金。
パンクの時もそうでしたが、吹っ掛けるどころか儲ける気さえ感じられない。


左は、虫ゴムが正常についているもの。 右は、虫ゴムが劣化して上部で切れてしまったもの。



「こちらで自転車売ってますよね?1万5~2万であります、普通の?」
そそくさと奥に引き下がろうとしてた強面主人は
「う~ん、ウチは高くなるから○○さんの店とか他で買った方が安くていいよ。」
「え…。」
「古くからの付き合いあるお客くらいしかウチでは買わないから、無理しなくていいよ。
ウチは修理専門だし。」

「ご主人、商売上手じゃないですね。じゃぁこれから僕が口コミで宣伝しますから。自転車修理はピカイチだって。」
強面主人は不揃いな歯を見せて奥へと引っ込みました。

店の名は「Foot」(茅ヶ崎市若松町14-22)

私が店に着いた時、近所の学生二人が店の前に立ってました。自転車の修理後の清算をしていたようで顔なじみといった様子でした。朗らかに笑う少年たちに、この店が街の大事な生活の一部になっているんだとわかりました。


帰り道、何となく嬉しい気分で、あきらめたその日の運動を急にしたくなって、その自転車を漕いで体育館へ行きました。
いつも以上に高重量で追い込んでしまい、帰宅後は意識がなくなっていました。

※ 2021年またパンクしたためFOOTを訪れましたがいつの間にか店は無くなっており、オーガニック食品店になっていました。店主は別人でした。コロナ禍の影響でしょう。悲しく寂しい気持ちでした。

最近特に様々なメディアで取り上げられてるように見える「パーソナルトレーナー
という職業。
古くは野球選手などのプロの世界でコンデションをチェックする「裏方」として活躍していました。ロッテやNYメッツで実績を挙げた立花 龍司さんなど有名ですね。
それ以外でも格闘技やプロゴルフの世界などで廣戸 聡一さんも有名です。
筋トレ界では私の師匠であったサンプレイの宮畑会長は今は極真会の館長松井さんや新極真会の緑館長が現役時代、世界王者の栄冠を手にする原動力となったパワー増強を根本的に徹底指導したことで有名です。現在、筋肉生理学の権威として信奉者も多い元ミスター日本、石井直方教授も宮畑会長の愛弟子です。他には鳥取のワールドウイング代表の小山さんはボディビルアジア2連覇、ミスター日本も2度の優勝実績がある有名トレーナーです。
これらの人たちは、もちろん一般の愛好者に向けての指導もしておりますがプロやそれに近い選手達の競技能力を高めて効果を実証し結果を出しています。


大型のスポーツジムで大抵はいるトレーナーの中でも「パーソナルトレーナー」は時間いくらで相談に応じ、希望に見合ったメニューを作り、指導してくれます。
もうそこいらじゅうにいると言っていいでしょう。
ですから過去競技者としてさしたる実績のない自称「パーソナルトレーナー」の人はお客を取るのに苦労すると思われます。できれば、プロで活躍する「未来の卵」をクライアントにできれば未来は明るいかも知れません。しかし、現実としては「過去に実績を作ってきた」先のトレーナーの方に行ってしまう。プロ同士、口コミで伝播して優秀な競技者は同じようなトレーナー達からアドバイスや指導を乞う事になります。
もう、黙っていても全国からジャンルを問わず優秀な競技者が集まって来る。

そんな中で断定は避けますが、吉川氏はメディアを最大限に活用する手法としてインパクトのあるPRをしているように見えました。

食事は普段から肉しか食べない。それの牛のフィレ肉。トップクラスのボディビル界でさえ、コンテストの2、3カ月前から「肉だけ」の食事に切り替える選手が過去いたくらいで、今はそんな極端な方法を取る人はいないはずです。何より身体に相当な負担がかかります。エネルギーは糖質から得るのが一番効率が良く、肉のようなタンパク質からエネルギーを取るのは体内の変換作業の上で燃えカス(アンモニア基)が発生し腎臓を始めその他の臓器に負担がかかり影響がでる恐れがある。一定期間ならいざ知らず日常それだけを食するなんて「おかしい」としか思えません。
本人がそれを知らないはずはない。

また腹筋運動も10回を越えるような運動は有酸素と発言していたことも根は同じです。
10回以下しかできない「強度」を負荷として実施することは「筋量」の増強に効果的なのは幾多のデータで証明されていますが、腹部やふくらはぎといった部位はその性質上、持久力というかスタミナのある筋群で10回以下の負荷だけで増強できるとは言い切れないんです。とことんスタミナを使いつくすべく回数(量)をこなして鍛えこむ事も重要なはずなんです。例えば、石井直方教授が現役時代、ミスターユニバース出場に備えて鍛え上げていた時、80度位の急傾斜の腹筋ボードに逆さになり補助者に頭を押さえられながら100回もの回数を数セットもこなしていたのを目撃しました。既に2度の全日本、アジアの優勝を手にしてながらもその時も腹筋はこのような猛烈な回数で追い込んでいました。見事にその凹凸を刻んだいわゆるシックスパックの腹筋はこのようにして作られていったんです。腹筋の美しさと凄さでコンテストでは有名だった師匠の宮畑会長の実践をそのまま石井さんもされていたようです。

ただ個人差があるのは否めません。あらゆる手法で腹筋を鍛えても良い結果が出せなかった先輩も見てきました。傍から見ていていい加減な運動ばかりしてる人が見事な腹筋を持っていて、腹筋運動は嫌いでやらない。本人も何故がわからないと自慢気に語っていた事もあります。だからこそトレーニングは奥が深く、断定はできないのです。
吉川氏がそれを知らないはずはないはず。

もしかしたらこのような人はもっといるのでしょうね。
トレーニング料金の破格さにも私は眉をひそめるしかなかったな。
お金に余裕のあるセレブの人が「優雅な気分」で「ワンランク上」のひと時を過ごすのかも知れません。
しばらくブログ離れていました。

仕事の環境が変わり運動に打ち込める時間が確保できるようになりました。
4月から自宅にてホソボソと続け、週末は市の体育館でハードに追い込む。
そんなリズムでこの夏も過ごしていました。
体育館でも工夫次第でいくらでも「いい運動」ができることを実感しています。
わざわざ月1万円以上もの会費を払わなくても、週1回200円(体育館使用料)で身体は十分に鍛えられます。
身体つきにも変化が見て取れるようになりました。
単純に使用重量が伸びるのが楽しいんです。
原始的な性格ですね。 にひひ

ところで最近TVで観たのですが吉川朋考氏が「吉川メソッド」なるものを提唱してかなりの顧客をつかんでいるらしいですね。
ご自宅が高層マンションの40階。フリーウエイトとマシンをビッシリと入れて、本人いわく食事は牛肉のフィレ肉とプロティンバーのみだそうです。冷蔵庫には1食分づつに分けられてフィレ肉がストックされています。どう見ても「流行りの売れっ子トレーナー」です。ジャニーズ達を相手に腹筋や腕立て伏せの指導をしていました。

正直「胡散臭さ」を嗅ぎ取りました。
売れっ子を演出するための様々な工夫として、タワーマンションや毎日では高額な出費の牛肉を主食にするなど「多くの顧客が付いてるイメージ」の植え付けを感じずにはおれませんでした。
何より「腹筋運動は10回以上できたらその運動は有酸素」と言い、だから筋肉をつけるには無駄な運動だと言い切るのです。

私からすれば笑止千万です。
こんな人ですからHPももっともらしい「理屈」で来訪者を惹きつけます。
全てが間違いではもちろんありません。
しかし、これが1番効果があるという「筋トレ」は残念ながら無いのが現実なんです。
全て見てはいませんが、吉川氏のあまりに細かな主義主張を眺めるだけでもその饒舌ぶりが大きければ大きいほど事実とはかけ離れているという疑念がわき起こるのです。

これは直感です。
しかし私は上のレベルでは「筋トレ」の究極形である競技としてのボディビルの達人達、パワーを要する武道や相撲界で、過去に誰でもその名を知ってる選手や力士達と接し、一般のレベルでも数多くのトレーニング実践者達と接してきました。
だからこそ言えるんです…
(次回に続きます)