高山植物にとって平地で夏を越すのは容易なことではありません。特にここ湘南でも今年は35℃を越す日が続き例年にない厳しさでした。

そんな酷暑を高山植物はどのようにして乗り切ったか、新しい栽培技術などを含めてこれから数回にわたって紹介してみたいと思います。

 

コマクサ

分 類:ケシ科

自生地:北海道と本州中部地方以北の高山帯の砂礫地に生える  

     小型の多年草

 鉢 :狭間寸胴鉢⇒HK鉢(試作品)

用 土:鹿沼土、日向砂、桐生砂、蝦夷砂

乾湿度:1120⇒960

植替日:2018年4月⇒11月

 

この秋、狭間寸胴鉢から試作中のHK鉢に植替えましたがそのとき真っ白な根と新芽を確認しました。

 

今年の春の植替えでは狭間寸胴鉢を使い新しい栽培方法を試してみました。

その方法とは①夏季の間、狭間寸胴鉢を水を満タンにした受皿に乗せ、より強力な冷却効果を狙う②根の周りをポリシートで囲い防湿する、この2点です。

特殊構造の鉢壁を通し上部まで吸い上げられた水は、気化熱により鉢を強力に冷却をしますが、その一方鉢内が加湿になるため根ぐされが心配されます。

これを防ぐため根の周りをプラスチックのシートで囲い加湿から根を守ります(2層栽培)。

この2つの方法により高山植物は快適な環境で夏越しができたようです。

 

この春植え替えたばかりなのでこのままでもよかったのですが、新しい鉢の性能もチェックしたいので11月に再度植替えました。

2層栽培は継続しますが、用土は若干乾燥気味にしています。

結果は1年後となりますが楽しみです。

 

HK鉢に植替え

 

2層栽培