五月雨(六月の長雨)が続く六月。雨に濡れる紫陽花が美しいなと思いながら過ごしていました。
クラス開催を見合わせている中、今月は多くの会員の方々よりメールやお手紙を頂戴しました。
「いかがされているかしら?」と思っていた矢先だったので、以心伝心のようで、嬉しいです。
紫陽花の葉書を頂戴しましたので、手紙をしたためました。小原古邨の葉書も一緒に。読み返したら、日本人のDNAに響く(はず)のキーワードが後半の文章にふんだんに入っていました。響くかな、過去の教えが改めて伝わるかな。ハテハテフフー。
六月は、ちょうど一年の半分を過ぎる時期。祓いの行事や、風習が色々あります。
紫陽花を使った健康祈願のおまじない。ここ数年、母が熱心に続けています。詳細は他所にゆだねますので、気になる方は検索してみてください。
半紙で包んで吊るす。新旧交代です。
その母と一緒にちょっと近所へお出かけ。東洋文庫へ。蔵書が素晴らしい。圧倒される書棚。よく撮影にも使われていますね。※館内、撮影可能
コロナ禍で、友人たちとも会わず、ソーシャルコミュニティのアクティビティもお休み、父も亡くなり、一人っきりの母。時間は過ぎるし、過ごせるけれども、どこかちょっとポワ~ンとしているなと・・・・・・。
きっとそのようなご高齢の方は、今まで以上に多いはず。上手にコミットしないとね。メリハリ、刺激を与えないと。
毎日目にする耳にする「日本医師会」。実は家のすぐ近く。警察を挟んだ先に東洋文庫があります。
だいぶ前にはなるけれども、敷地内の建物が全体的に建て直され、とても良い環境。
東洋文庫のお庭の反対側に、同じ系列(三菱)、小岩井農場が運営するオリエント・カフェがあります。
ミュージアムからカフェをつなぐ通路は、アジアの多彩な言語による名言が記された「知恵の小径」があります。
一つひとつ読みながら辿っていくと、どれもこれも胸に響くもの、感慨深いものがあります。カメラに収めた一つは、11世紀テュルク語(ウイグル文字、中央アジア)のもの。
「智慧は善き盟友 知識は親しき身内」
ミュージアムショップには、この「知恵の小径」に刻まれた格言の小冊子が販売されています。その中からもう一つ。
「知識、それは減ることなき富
盗人、賊も奪い去れぬもの」 現代ウイグル語
子どもの頃から、教養を身に着けることの大切さを教えられました。「一生の財産、泥棒がきても、なにがあっても絶対に失わないもの」と。
同じ思想を共有する人たちがいる。その人たちの現実を推し量ると、複雑な思いが広がり、痛みが伴います。皆さんはいかがでしょう・・・・・・。
オリエント・カフェ、ご近所の方々が贔屓にされています。規模も雰囲気も対応もとても良く、ゆったりとした穏やかな時間が流れます。
母は数限定で、人気のあるマリーアントワネット(季節のお重)を。私はこれまた大人気のマルコポーロセット(ふわとろオムライス)を。※お断りを入れて撮影いたしました
お味が抜群に良く、品の良いボリューム(適量)が好ましい。下手に多すぎず、いいのです。こちらへお出かけになる場合、ダイレクトに入れる入口もありますが、ぜひミュージアムから(入館料をお支払いして)、「知恵の小径」を辿ることのできる入口をご利用になるといいですよ。
六月三十日は「夏越の祓」です。毎年、宮司様の奥様がお手製のお守り(護符)をご用意くださいます。ありがたいですね。
自宅で少し盛物も用意いたしました。宮司様にいただいた散り幣も活用しましょう。毎回、お祓いをしていただく時、宙に舞う散り幣が美しくって、美しくって、低頭を維持しなくてはならないのに、ちょっと首を上げて、舞う様子を眺めてしまいます。
「無病息災」のモチーフとなる六つの瓢箪。この帯を、今こそ着倒したい。
水無月の 夏越の祓 する人は 千歳の命 延といふなり 詠み人知らず
二十四節気「夏至」の日は、五月晴れ(梅雨の晴れ間)でした。短夜の季節。一年の中で最も昼の時間が長い日。それを実感できるゆっくりとした夕暮れでした。
この半年間の罪と穢れを祓い、これから息災で年末まで過ごせるよう、祈りましょう。