明日二十日は、二十四節気の一番最後、 「大寒」です。字のごとく、一年の中で最も寒い時期。そのような中にも、春の兆しがあらわれる頃。

 

近所に立てられた新しいマンションの白い外壁沿いに、南天が植えられました。綺麗な赤い実がその白い壁にとても栄えます。難を転じられますように。

年末、親しくしてくださる、ご近所の80代のご年配の奥様へ、ご挨拶に屠蘇散をお届けしました。「ポストに入れておくので、ご都合の良いときご確認くださいね」と近くからお電話をすると、「表でお待ちになっていてねぇぇぇ」と。

 

突然伺ったのに、 「これお使いになってね」とご友人が作られたお正月カードを何枚もご用意くださって。素敵ドキドキ。更に「この袋をお使いになってね」と、中を見ると帝国ホテルのホットチョコレートまで入っている。素敵すぎドキドキドキドキ 

 

普段から、持ち合わせている。それも誰もが感激しちゃう、洗練されたものを用意されているって、さすがの素敵習慣。相手にとっても負担にならないぐらいのもの、大きさのもの。こういうことがサラリとできちゃうって、素晴らしい習慣の積み重ねがあってこそ。お勉強になります。

 

私なんて、気持ちばかりの数百円の屠蘇散なのに、すっかり「わらしべ長者」状態。すみません、オホホホ。

 

会員の受講者様が送ってくださったアンディー・ウォーホルの“Cow”のお葉書が、これまたいい!グッド!グッド! しかも2014年に開催された展示会のもの。このタイミングに活用する、使うのを待つ、大切に保管するって、これもまた素敵な習慣。

 

先日、三ケ月ぶりに電車に乗り、いつ以来か全く不明なくらい久々に銀座に出ました。

 

前回の更新で触れましたように、このような状況下でしたから、小さく小さく父を見送り、少し時間を置いてから周囲へ報告をしたため、皆様からお花や果物、お線香など大変ありがたいことに途切れることなく頂戴しておりました。そのお礼を求めに。

 

もう、浦島太郎状態宇宙人くん

 

地下鉄構内は、オリンピックを目途に、以前より力を入れてリノベーションしており、いつの間にか完成していたのですね・・・・・・。床はとても綺麗で、天井はなんだか斬新で、どこもかしこもモダンで、且つ明るいライティング。驚き桃の木山椒の木。

 

全体的に薄汚れていて、鼠ねずみだってけっこういちゃうあの構内が銀座だと思っていた私には、激変は眩しい限り。

 

お昼前後だったけれども、写真を撮影できちゃうほど、人がいない。それはそれで、皆が自粛を心がけている証。でも、和光で久々にあたたかな接客に触れたら目頭が熱くなり、いい物、本物を見たら、気持ちが少し潤い、豊になりました。

 

人に触れることも、豊な時間を過ごすことも、そして様々なものや機会に触れることも、本来人にとってとても大切なこと。五感を刺激していく意識は失わないように。そしてその貴重な機会を、もうこれ以上奪われたくない。

 

若い頃から毎月どこかで頂戴していた「銀座百点」。こちらも久々に手にしたら、馴染んでいた方々のコラムはすっかり終了していて、だいぶ入れ替わっていたけれども、コンテンツのテイストはかわらない。そこが好き。

 

ここ最近、むっしょーに食べたくって、食べたくって、機会を探っていたもの。横川峠の釜めし。

 

「東京駅構内のお弁当売り場『祭り』にあるんだよな」とか、「あそこの百貨店の、あのコーナーにあったはず」とか、「なんてこと! 近場のスーパーで駅弁大会がやっていたのね!(過去形)」など、かなり長いこと峠の釜めしが頭をめぐっていました。

 

子供の頃、母の故郷へ夏に行く際、横川に停車する時に買い求めていた釜めし。母が急いで特急を下車し、短時間内に買い求められるのか、戻ってくることができるのか、子供の心臓は期待と不安、複雑な思いで混乱してバクバクでした。

 

販売員の方々が、丁寧に頭を下げて特急を都度見送る光景、きっと若い子たちは知らんだろうなー。新幹線新幹線が開通して、更に一層ダイレクトに母の故郷に行ける手段が増え、遠い昔のいい思い出となったけれども、やっぱり懐かしく感じる味と駅の光景。

 

今は、ありがたいことに、GINZA SIXに、販売コーナーがあるんだなぁ~ OGINOYA TOKYOが。って、開業当初、洒落たローマ字表記の“OGINOYA”が、「荻野屋」と繋がらなく、認識した瞬間、あの懐かしい横川の風景が吹っ飛びました。

 

お、お洒落になったね、OGINOYA・・・・・・

 

母の分も買って帰り、「懐かしいねー」「かわらないねー」と楽しくいただきました。ご馳走様でした。満足、満足、大満足。