先週はまだ「暑い」「白露だなんて信じられない!」と思っていたけれども、今日は驚くほど涼しくなり、過ごしやすい一日となりました。
涼しくなってきた頃の夕方、ベランダに出て静かに虫の音に耳を傾けるのが好きです。夜もいいけれども、夕方がいい。
夏の食卓を楽しませてくれたハーブ類もそろそろ季節として終わり。バジル、ミント、青じそとそれぞれ指先に匂いをこすりつけて、その香りを楽しみながら、夕涼み。
テレビやパソコンからの電子音にも煩わされず、ただただ静かに過ごすこの時期の夕方は本当にいいものです。
もっとも、最近はテレビの情報番組などから遠ざかるようになりましたので、煽る一方で、ワーワー騒ぐコメンテーターの声に煩わされることもなくなりました。
これからの時代、恐らく自分で価値観が共感できるジャーナリスト、そして専門家を選んでいくようになるのでは。発信手段が増えたので、有料でもそれを得るようになると思います。そのためには、正しさや常識、そして信念もしっかり持ち合わせていかなくてはならない。と思います。
まだ暫く暑い日々が今年は続くのかしらと、少し呑気にブログ更新をしておりました。
夏らしい食卓も、ちょっとUPしておきましょう。
基本一日ドーンと一食なので(おやつは食べます)、毎日悔やむことがないよう、かなり真剣に食べたいものにエネルギーを注ぎます。アハハハハ。
夏は冷たいポタージュを作ることが多いです。パンプキン 、コーン 、枝豆 、マッシュルーム など。
アイスティーには、ベランダ栽培のミントを添えます。
お米は大好きだけれども、ついつい食べ過ぎてしまうので、分かりやすい枚数で把握できるパン食が多くなります。
時々、むしょうに「丼」ものが食べたくなります。夏場のお味噌汁は、氷やきゅうり、青じそ、みょうがなどを入れた冷や汁もどきを。もう少し、お刺身を綺麗に並べれば良かったけれども、完全に器選びの誤りだな(小さかった)。ちなみに、夏の箸置きは、錫でできた夏野菜、キュウリです
(見えなくって、ごめんなさい)。
涼しくなってきたので、「早くUPしなくては!」と思った夏に出掛けた美術展。
夏らしいテーマ、涼しくなるとちょっと温度差が出てしまうこちらの美術展。
毎年、谷中にある全生庵で開催される『幽霊画展』。
全生庵は、山岡鉄舟が明治維新に国事に殉じた人々を弔うために建立したお寺。三遊亭円朝が遺した幽霊画五十幅を所蔵され、毎年三十幅ほど夏場に公開してくれます。
板張りの大きな一部屋、靴を脱いで上がらせていただき、ミシッミシッと響く音がこれまたよく・・・・・・。
タイミングがいいと、一人っきり。場所はお寺、幽霊画を鑑賞するシチュエーションとしてシュールでいい。
お出かけになったことがある人ならば「そうそう!」と共感してくださるであろう、その一室に設けられた大きな古い冷房がこれまた最高!!!
カンカンカンカンッ! ゴーーーッという、なかなかのノイズが、一層演出効果につながっている感じがいたします。
古く少し汚れた(ゴメンナサイ)壁に直にかけられた掛け軸は、すごいものばかり。
応挙に河鍋暁斎、歌川広重、月岡芳年、鏑木清方など。今年は高橋由一のものもありました。
後日、母に「今年は高橋由一のものもあったわ」と話すと、「エッ、油絵で?」と尋ねられたほど珍しい、高橋由一の掛け軸もの(日本画)。
毎年、涼ませていただいております。あの古い冷房の効きが、これまたいいんだな。ガラス越しではなく、間近に直で鑑賞できるというのも、ありがたいこと。来年もまた伺わせていただきます。
2015年に、全生庵さんが貸し出されるかたちで、芸大の美術館で大きく幽霊画、『うらめしや~、冥途のみやげ』展が催されました。その時の図録もよくまとまっていて、毎年夏に一度は広げて涼んでおります。
「エッ、幽霊画の葉書?!」「使うの?!」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんね。
使うんですよぉ~ 効果的にね! フフフフフ
「耳しいて 聞きさだめけり 露の音」 円朝辞世の句