蓮の香や 水を離るゝ 茎二寸

蕪村


先週、十二日は七十二候の「蓮始華(はすはじめてはなさく)」でした。


素敵なライフスタイルを楽しませてくださるブロガーさんのお庭の鉢にも、その頃蓮が咲き、「暦通りだなー」と思っておりました。


こちらは過去に不忍池で撮影したもの。茎は二寸以上ですが・・・・・・。蓮が咲きだすと、早朝から沢山の方が散策されにいらしています。


羨ましいのは、この付近にお住まいの方。蓮を眺めながら、上野駅や御徒町駅方面へ向かわれ、少し早足ながらも、蓮の様子に穏やかさを得ていることが、伺えます。




朝靄の中で、不忍池に咲く蓮に囲まれると、とても幻想的。蓮は過去・現在・未来を体現する花。時間をかけて歩き回りながら、リラックスした状態で、自分の過去・現在・未来を考えるのも、なかなかいいものです。



先日、七夕の日に再受講の方を対象とした日本料理のテーブルマナー所作クラスを開催いたしました。毎年この時期は「鮎の食べ方」を学んでいただいています。


最初のお料理、先付は枝豆豆腐「枝豆イラスト」の画像検索結果  夏らしいです!

丁寧にすりつぶされた枝豆は、なめらかな舌触り。


先付のお出汁を口にして「ん?」と味の変化に気づきました。

前回のクラスは晩春。今回お味が夏向きに、ほんの少し塩味が増していました。


「いい塩梅!」。絶妙な加減。

少し湿度の高い日々にやられていた体が、一口目から元気になりました。


思わず、受講生の皆さんに「お出汁! お出汁!」「ちょっと塩味を感じ取ってみて!!」と、積極的に味わっていただくことをお勧めいたしました


プロって、すごいなぁ~。と改めて実感する味加減の変化。



毎回、特に楽しみな前菜


今回はお酒の注ぎ方なども学んでいただく講義を盛り込んでいたため、「待ってました!」の前菜。様々なお味。ちょっと塩味が利いたもの。毎回、毎回クラスの時に「お酒が欲しくなる一皿」と実感しているだけに、今回はこのタイミングでビールと冷酒をご用意いただきました「ビール瓶イラス...」の画像検索結果


前菜の器遣い、そして盛り付けも、毎度関心を寄せています。

夏ですから、ガラスの器が用いられ、「金とで、七夕らしく「金銀砂子」を連想させるものがあり、また「市松」というところからも、その世界観を更に豊に感じ取るといいでしょう。


色々解説はしたいのですが、やはり学びにいらしてくださった方にその特権はありますので、一つ「ほおずき」について触れておきましょう「ほおずきイラス...」の画像検索結果


お料理には、その時期のものが用いられ、一層季節感あふれるものになりますが、感じ取る側にとっても、一層豊かに味わうのには、やはりインプットされていることの多さがものをいいます。


クラス三日後は、ちょうど浅草の「ほおずき市、四万六千日」でもありました。そのようなこともお話しながら、皆さんに召し上がっていただくと、より一層盛り付けにも、ありがたみが感じられますね。


七夕の願いが叶い、また功徳日にあやかれますように。


お造りや、鮎などはまた改めて次回ご案内いたしますね。ようやく、お陽様が出てきました。そろそろ梅雨明けかな。


太陽の「陽」は陽気の「陽」。やっぱり陽がささないとね!