十月、神無月、最終週。全国の神様が出雲に集まっているから、「神無月」。よく、「それじゃ、今、うちのエリアには神様が不在なの???」なんて耳にするけれども、安心してください、そのようなことは、ないそうです。


以前、神田明神さんでクラスを開催させていただいた際、出雲に集まっている神様の掛け軸を拝見し、「神様は万能ですから、出雲に集まっていながら、きちんと皆さんがお住まいのところにもいらっしゃいます」とご説明いただきました。


その神無月も終わりに近づきつつあり、今週霜月に入ります。先週二十四節気の「霜降」、七十二候の「霜始降」をむかえましたからね、本格的に「霜」の季節に入ります。


町中に、「酉の市えべっさんの案内が貼り出され始めました。「今年はなんか、貼り出す時期が早いな」と思ったら、今年は昨年に引き続き三の酉まであって、しかも、一の酉が一日!


いつも、酉の市が近くなると「年末に近づいてきたな」と実感するのですが、一日に一の酉があたるだなんて、ちょっと気持ちがまだ追いつかないあせる


さて、十一月に入ろうとしているのに、先月開催した会食倶楽部の様子を遅ればせながら、ご案内したいと思います。


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会食倶楽部  は、食礼 咲が運営するテーブルマナークラス フレンチ、日本料理)を 受講くださった方がご参加になれる会員制のクラスです。
   

季節のことや、文化的なこと、社会人として身に着けておきたい教養を中心に、学んでいただいております。

   

受講者様は、お食事をしながら、講義に耳を傾け、感受性を豊に、感性を磨きにいらっしゃっています。


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長年通っているお稽古先で、先生がお月見の時期にご用意くださる、お団子。十一年目にしてはじめて「先生、ぜひうちの生徒さん達にもご覧いただきたいのですが、注文させていただいても宜しいですか?」とお伺いを立てました。


「どうぞ、どうぞ。是非に」とおっしゃっていただける関係性を、年数をかけて築くこと。とても大切なこと。


先生とも改めて、この箱の素晴らしさに感心し、生徒さん方にも、意匠をお伝えしていく。これが文化継承かと。伝統ですね。


若い頃は、そしてまだ学びが浅いころは、何気なく受け取っていたけれども、「もしや、これは(この意匠は)・・・・・・」と気が付けるようになるまでって、やはり繰り返し、繰り返し年数をかけての学びが求められるもの。


それをあっさり、私のクラスでは伝授してしまうので、いいのか、悪いのかあせる

ハハハハハ、「良し」として、学んでくださった皆さんにしっかり受け留めていただき、更に豊に人生を過ごしていっていただこう。

当日のお料理のご紹介は、次以降の更新がメインになると思いますが、ご覧ください!


可愛い~~~rabbit*rabbit*rabbit*
自画自賛


毎度、色々テーマにあわせて準備してまいりますが、「対い兎(むかいうさぎ)」の紋切型が、武蔵野のお椀の前に立つと、絵になりますね。


こちらの画像は、生徒さんからお譲りいただきました。なんせこの日は、頑張り過ぎてしまい、かなりの負荷がかかると分かりつつ、30キロの荷物を抱えて出かけたものですから、お店に到着した時点で腕が振るえて、振るえて・・・・・・。写真をうまく撮影できなかったのでCaplio R6 BK、随分生徒の皆さんからお譲りいただきました。皆さん、ありがとうございます!


【お献立】

先付 秋刀魚と六条麩の白和えさんま

前菜 鶏の松風、菊菜のひたし、鮎煎餅と銀杏、雲丹の養老豆腐、烏賊の此の腸かけ

吸物 萩ふかし えのき

造り 盛り合わせ

煮物 治部椀

焼物 かますの朴葉焼き

お食事 炊き込みご飯、味噌椀、香の物

お食後 加賀梨梨






今回、なかなか苦心した持ち物の一つが、八寸の三宝。キャリーバックには収まらない形。大きな肩掛け鞄に入れられても、他のものを詰め辛い・・・・・・。


でも、やはり十五個のお団子を、綺麗に盛った状態でご覧いただきたかったので、担いでいきました。


八寸って、本当に大きいの。担いだら担いだで、八寸分(約24cm)、自分の半径が広がります。パタン、パタン、パタンと、コンパクトに折りたためる三宝があったらな・・・・・・。なんて、情けない発想。


十五夜は芋名月でもありますので、様々な「芋サツマイモじゃがいも里芋とともに。花瓶にはやはりお月見ならではの植物を。偶然マンションの庭に群生していたので、ありがたく頂戴いたしましたいただきます




テーブルには、里芋里芋萩で作ったお箸箸茄子なす月桂冠のお酒銀箔を浮かべた盃、うさぎ共に。


今でも京都でお月見の際に行われる習慣、萩のお箸で茄子に穴をあけ、お月様を見上げて願い事をする。


なかなか、なかなか萩が見つからずで苦労しましたが、灯台もと暗しで、普段よく出かける図書館のお庭にありました。館長さんにご相談して、わけていただきました。


いつから行われていたのか、どのようなことがきっかけだったのか、なぜナスなのか。そのようなことも、美味しいお食事をいただきながら、解説いたします。


盃に浮かべたのが金箔ではなく銀箔である理由、詳細をお伝えしたいところだけれども、ブログに掲載されたことをサラーッと読みとるだけでは学びには至らずですから、ぜひご興味のある方は、直接学びにいらしてくださいね。


昨今、学びの浅い人が、パッとアウトプットされる傾向があり、それも「専門家」としての立場で行ってしまうので、大雑把で目を疑う指導や解説がその人自身も気が付かない内に広がっていて、非常に懸念するものがあります。自覚がないから、ネットでも発信してしまうという怖さ。既に多くの人の目に留まっていて、仰天されていることに気が付かない。色々な意味で、怖い・・・・・・。


目にあまるものがあれば、どこかで、警鐘警告を鳴らさなくてはね・・・・・・。


文化に関わることなだけに、「正しく」伝えること、「正しく」伝えられる自分であること、これ、とっても大事。中途半端な学びではできないことであって、してもならないことだと私は思っています。文化の日が近いので、ちょっと力を込めて主張してみましたぐー



中秋の名月は、中国の中秋節から伝わったもの。そこに観月の趣向が加わったのが、日本らしさですね。


中国では親族で集まって、月餅をいただく。円満をあらわすものです。昔上映された中国の歴史もの(文化大革命時)の映画で、親族で集まって、大きな月餅を食べるというシーンがありました。けれども、生憎のお天気で、雨によって解散することに・・・・・・。それがその後の展開を示唆するものがあり、エポックシーンだなと思ったことを、思いだしました。


最近、受講者様に過去の良い映画作品をお勧めすると「TSUTAYATが町中からどんどん消えて、借りられません!あせるとか「ネットでは、昔の映画があまり観られません!しょぼんと言われます。


それは困るぅぅぅぅあせる



長くなりましたので、他の盛りものと、お料理のご紹介につきましては、次回以降にさせていただきますね。


この日は、事前にお世話になっている大志満 高輪店にお願いをしておき、「月桂冠」を発注しておいてもらいました。


開催したのはランチタイムですが、月見酒として、皆さんでいただきました月見酒。もちろん、銀箔を浮かべて!