八月十二日、「寒蝉鳴」。多くの方がお盆休みを満喫されているかと思います。

 

七十二候によれば、ヒグラシが鳴きはじめる頃。普段騒がしい都内も、人が少なく、道も静かで、蝉の鳴き声がよく聞こえる一日でした。ヒグラシの鳴き声が聞こえてくるのも、そう遠くはない気がします。



さてさて前回の更新に引き続き、先月末にホテルオークラの山里にて開催した、会食倶楽部 のメンバーの方々とのランチ会につきまして、今回はお料理をご紹介したいと思います。


※お料理の撮影のご了承を得ております。必ず、必ず、撮影前に伺ってくださいね。周囲の状況も察知することが求められます。

 



今回いただいたお料理は、「小会席」。


<お献立>

~塗り板にて~

●突出し 海そうめん、湯葉豆腐、山葵酢  叩きおくら、くこの実

●小吸物 鮎一干し 上澄み仕立  蓮芋、針茗荷、蓼の葉


●お造り 炙りいさき叩き 薬味 ごま油風味

        季節の芽物 山葵


~塗り板にて~

●焼物 鱧木の芽焼 茗荷子甘酢漬

●煮物 冷やし茄子 かに 利休あん  小芋 青味


●揚げ物 鱸から揚げ 豆腐 旨出汁  万願寺 生姜 薬味


●お食事 冷やしそうめん 旨出汁 薬味  海老 冬子 錦糸玉子 冬瓜


●お食後 季節の果物



先の画像、塗り板で提供された突出しと、小吸物です。切れてしまって申し訳ないのですが、箸置きは、ホテルオークラがモチーフの一つにしている銀杏です銀杏


夏らしいですね・・・・・・。

スダレ敷きにガラスの器。綺麗な器です。日本料理の季節感の表現、特に夏は涼感を出す工夫。暑い中出かけるからこそ、一品目に涼やかさが感じられると、スーッと汗がひくものがあります。


お吸い物の「鮎一干し」、鮎の一夜干しなんて、初めて!!!


このひと手間によって、またお味もかわり、風味も出て、素人にはない発想だっただけに、軽い、いいショックがありました。


鮎を開いて、骨をとって一夜干しにするだなんて・・・・・・。このお手間は、すごい!! しかも、仕入れているものではなく、前日に仕込まれているとのこと。はぁ・・・・・・、ありがたいものですね。


上澄み仕立て、とてものど越しが良く、お味(塩味)も抜群で、思わず「私、これ永遠に飲み続けられる・・・・・・」なんて言っておりました。暑い夏、体が塩分を求めるだけに、それを満たすお味でした。



今回のランチ会は、純粋にお食事を楽しむ集まりだったため、講義などは特別する予定はありませんでしたけれども、やはり折角集まってくださった皆さんにとって、豊なお食事会になるように、私が感じ取れることは、沢山お伝えいたしました。


こちらのお造りにも、夏らしさ、七月らしさがあるものです。ガラスの器に、笹の葉笹


そして私が最も感動したのは、一人ひとりの器に、キュウリの花キュウリ☆が、葉とともに添えられていたこと。




この状態のものを幾つも用意するのって、本当に大変。きゅうりの実のなり始め、それをご提供いただくなんて、申し訳ないのと、ありがたいのと。


思わず、皆さんに「写真を撮るのならば、この胡瓜よポイントと言ったほど。


今年は特に暑くって、暑くって、なかなか成長しない胡瓜。私もベランダ栽培で今年はキュウリに苦戦しているだけに、ありがたい、貴重な盛り付けでした。






従業員の方が作られた和紙のお人形。とても手が込んでいます! 愛らしい。


特に冠を作るのが難しいとのこと。でも、趣味やお稽古されていることを、このように職場でも発揮できるのはいいですね。習得していることを、活かせる、活かしてもらうって、励みにもなるものです。


ランチ会にいらしていた生徒さんも、夢中になって撮影されていました。空いていたテーブルに改めて置かせていただき、撮影。

 



この後に続くお料理は、また次の更新でご紹介したいと思います。


ここ数日、蒸し暑さはあるけれども、少し気温が落ち着いてきた感じ。来週の「処暑」あたりには、少し変わってくるかな・・・・・・。変わってくれるといいな。


引き続き、良いお盆をお過ごしください。