第14回 巾の広いドナーの傷が気になる~パート2~ | 他院での自毛植毛の失敗、経過など写真付きで解説

他院での自毛植毛の失敗、経過など写真付きで解説

自毛植毛の失敗で悩んでいる方 植毛のやり直しは任せてください
植毛はオーダーメイドでありその人に合った治療が必要です。
何より大事なことは、正しい知識と技術を持って治療することです。

第9回と同じテーマですが今回は別の理由によるものをとりあげます。
ごくまれにですが施術後にドナーの傷がとても広くなっていると問い合わせを受けることがあります。
施術直後はそうでもなかったのにドナー部を触ると抜け毛が目立って、1ヶ月経って手で触ってもヘアがなくパニックになったというものです。
傷の巾が広がっているのではなく傷の周囲のヘアが抜けてしまいその部分付近も傷跡と勘違いするわけです。


写真の状態は10年以上前に植毛を2回受けて最近3回目に約4000本の施術を受けた1ヶ月後の状態です。赤い所だけが傷跡であとの範囲は脱毛部です。


なぜこのようになるのか?

植えつけ部分のショックロスはホームページ上でとても有名な副作用ですが、これはドナー部のショックロスとも呼ぶべき状態です。一番の理由は傷のテンションにより、ほとんどのケースがメガセッションで巾の広い頭皮を採った場合や、何回も施術を行ったケースでした。受ける方の体質も重要な要因です。頭皮の伸び具合もよく採った巾も広くないのにたった1回の施術でなってしまったという事例もありました。男性より女性の方がなりやすいと感じています。


改善策は?

何もしなくても自然に改善します。一時的におこる休止期脱毛ですが改善するまでの期間は大体100日ぐらいです。休止期を短縮する目的でミノキシジル外用薬を塗るのも有効だといわれていますが、私の経験ではそれほど効いたという感触はありませんでした。気長にもとに戻るのを待つしかありません。本人にとっては深刻な悩みですが、長い目で見ればあまり心配する必要のない状態だといえます。