こんばんは 「ようよう坂町」
いよいよ8月となりましたが、今日も33度と依然として厳しい暑さが続いて
います。そんな暑さも吹っ飛び、涼しいところは富士山五合目です。先日の
富士山富獄16景の旅でスバルラインをバスで上り、五合目まで行ってきま
した。8月1日は「観光の日」とのことですが、世界遺産となった富士山は今、
観光ラッシュです。バスやマイカーで大混雑です。
売店前や山小屋前は日本人だけでなく、外国人も多く、いろいろな言葉が
飛び交っています。売店の中にあるトイレは有料です。
前日は全然姿を見せなかった富士山でしたが、五合目ではくっきりとした
すばらしい姿を見せてくれました。河口湖からスバルラインで上った五合目
は北側なので、まだ富士山には雪が見えます。
小御嶽(こみたけ)神社があります。ここも参拝客でにぎわっていました。
神社のそばの展望台からは山中湖が見えます。この後、山中湖に行きまし
たが、もう雲で富士山は見えませんでした。
この方面にご来光が拝めます。大学2年の時、自転車で五合目までスバル
ラインで上り、頂上までは自転車を担いで登りましたが、その時は五合目の
山小屋に一泊。ここのですばらしいご来光には感動したことを覚えています。
五合目には大きな駐車場があり、マイカーでも上れていましたが、今日2日
~25日の閉山まではマイカー規制が行われ、ふもとの駐車場からシャトル
バスでしか、五合目に来れません。遠くには日本アルプスや富士山と日本一
の高さを争ったといわれる八ヶ岳が見えます。
五合目あたりが森林限界線。お中道巡りという散策路があります。シャクナ
1時間足らずの滞在でしたが、その間富士山を取り巻く雲の動きは早く、
見る見る間に頂上は雲に隠れてしまいました。これ以降、下界に降りても
富士山は姿を見せることはありませんでした。
富士山が世界遺産に登録され、観光客が増えていますが、登山客もうなぎ
のぼり。昨日のニュースでは、開山の7月1日から21日までの3週間で約
8万人と、例年に比べ約35%増とのこと。これからはもっと増えるのではな
いでしょうか。山頂までの山小屋はもう満杯とのこと。山小屋での仮眠がで
きない、弾丸登山が増えるのではないでしょうか。事故が起こらないかと心
配です。それにトイレ不足も深刻ですね。
登山客が急増している今、富士山登山は避けた方がいいかもしれません。
世界遺産ブームが少し覚めた後ぐらいまで待った方がよさそうです。
そんなわけで、私の今回のツアーは富士山を周囲や五合目から眺める
ツアーを選びました。
富士登山を目指したい皆さんに、私が5年前に登った時の体験を紹介して
おきますので、疑似体験をしていただき、しばし登山を我慢してください。
スバルラインから五合目まではバスで行かれますが、五合目は登山開始
です。吉田口合流点までは、余り急な坂がないため、歩くペースが早くなり
がち、高度に慣れるため、ゆっくり歩くことがコツとのこと。七合目までは馬
で行くことができます。1万円とのこと。帰りの馬と出会いました。
途中早くも休憩です。雲海がきれいだったので、こんな写真が撮れました。
六合目の富士山安全指導センターの方から「富士山登山者の皆さん」へと
いうチラシをいただきました。登山の注意事項、山小屋の紹介がかいてあり
ます。今年は入山協力金が徴収されたところです。
吉田口との合流点です。向うに見えるのがスタートした河口湖五合目です。
ほとんど上がっていません。
いよいよ雲海を下に、本格的な登りです。山小屋が連なって見えます。七合
目の山小屋です。下の花小屋から左手上の東洋館まで7館あります。
稜線越えに見る空はきれいです。まだ周囲を見る余裕があります。 七合
七合目からは、いよいよ本格的な岩場。チェーンにつかまりながら登ってい
きます。眼下に登って来た山小屋が見えますが、急な様子が分かります。
七合目3ヶ所目の山小屋のトモエ館は標高2,740m、五合目からまだ400m
しか登っていません。後1,000mあります。頂上まで約4時間と書いてあり
ます。岩場はさらに続きます。
七合目の富士一館は標高2,800m。随分登ってきたようですが、標高で
いえばまだ500mぐらい。まだ先の方が長いのです。
高度を増すとともに、日も落ちたので寒くなり、防寒対策を行う。休憩のたび
に、携行の酸素を吸ったり、食べる酸素を食べ、酸素補給をします。
やっとのことで、標高3,400m富士山ホテルに到着、富士山ホテルとは名ば
かり。上下2段式ではありますが、立ち上がると頭がつかえます。一人の人
のスペースは肩幅ぐらい。寝袋と毛布です。寝返りもできません。男女雑魚
寝です。決して寝心地のいいものではありません。
寝たか寝ないかわからないぐらいですが、少しはゆっくりし、午前4時半、
外に出ましたら、東の空はうっすらと明るくなっていました。少々頭が痛い
のは高山病でしょうか。かなり明るさを増してきました。
いよいよ待望のご来光です。天候を心配していましたが、何とか拝むこと
ができました。その感激に思わず、万歳三唱です。
トイレは有料です。1回当り100円です。朝のトイレ前は行列です。
山頂への道はますます厳しくなります。頂上でご来光を見て、下山道を下る
人の何と多いこと。
いよいよ頂上が見えてきました。九合目の鳥居をくぐる頃は、天気もよくな
りました。
八合目が胸突き八丁といわれましたが、ここからは九丁でしょうか。最後の
岩場が続きます。傾斜はますますきつくなります。頂上手前の鳥居です。石
吉田口の富士山頂浅間神社奥宮前で記念撮影です。ここは山頂といって
も本当は日本一高いところではありません。標高は3,720mです。
いかがでしたか。富士登山。登山道が整備され、比較手は登りやすい富士
山ではありますが、日本一の高さ。空気も薄く、そんな中での登山はやはり
厳しいですよ。事前の周到な準備と夏とはいえ、寒さ対策の装備が必要です。
登山客が数珠つなぎになっているような現在、やはり今年の登山は避けた
方がいいかもしれません。でもいつかはまた登ってみたい富士山です。