こんばんは 「ようよう坂町」
今朝昨夜からの雨が上がり、朝ジョギングに出かけると、肌寒く感じ
られました。先週の土曜日はわが孫娘の通っている保育園の運動
会に町議として来賓出席をしました。
昨日は午前9時から総務厚生委員会が昼食(500円出しでの弁当)を
はさんで午後2時30分まであり、その後は6月8日の定例議会で行
う一般質問についてのヒアリングを担当課で行いました。
昨日の委員会は総務厚生委員会が所管する課の事務調査というこ
とで、各課の課長さんから事務分掌や今年度の主要事業についての
説明を受けるとともに、質疑を行いました。総務厚生委員会が所管す
る課は、議会事務局、出納室、企画財政課、保険健康課、総務課、
税務住民課、民生課、環境防災課と多岐にわたり、1度の説明では
理解しかねる点がありました。新人議員としては、今後各課に出向い
て勉強しなければなりません。
さて、今日は午前10時30分から、広島市のKKRホテル広島で広島
県町村議会議長会主催の「広島県町議会議員研修会」があり、議員
全員と事務局(12名+2名)で出席しました。
ここで懐かしい人にお会いしました。若かれし頃、同じ商工会の経営
指導員として親しくしていただいていた安芸太田町の議員さんです。
商工会を若くして辞め、町議になられましたが、途中町長選に立候補
落選ののち、再び町議に、今は合併町の町議で活躍されています。
昔の商工会時代の話に花が咲き、OBで一度集まろうということにな
りました。また毎週金曜日朝の「積極人間の集い」の会員で、警察官
であった人が、今は里に帰り北広島町の町議をされていらっしゃる方
にもお会いしました。なつかしかったですね。
県議長会の会長さんのご挨拶の後、研修会が始まりました。
まず中央大学大学院教授の佐々木信夫様による「分権時代の地方
議会」と題しての研修です。
平成の大合併で全国市町村は3,232から1,760までに減少、そ
れに伴い、市町村議会議員も約6万人から3万5千人に減少しました。
道州制については今後5~6年で動きが出るであろうが県同士の合
併はないため、県議は2,800人、国会議員は722人ですと、まず
議員数の説明がありました。ちなみに広島県には9町142名の町議
会議員がいます。
次に①変わった地方議会の立ち位置の説明がありました。
2000年以前は県市町村は、国の機関事務委任制度化に置かれて
いたので、地方議会はチェック機関だけで脇役でした。
2000年以降、地方分権下では立法機関として主役になっています。
それだけに役割は重要になってきています。以前は国と地方は機関
委任ということで、国が責任を持ち、国が命令するという上下関係で
あったが、2000年以降は約80%は自治体で決定でき、残りの20
%についても法定受託事務ということで、国の言うことをやらなくても
罰則とかはなく、逆にこれを受けるから、地方からこういうことを国に
やってほしいとの要求をしたらどうかとのアドバイスもいただきました。
国からの法定受託事務は何があるのか、町にリストをさせてみるの
も議会としては大切なことではないか。
首長と議会の関係は「二元代表制」となっている。地方自治は「団体
自治」~他市町から独立した小さな政府をつくる権利を有する~
と「住民自治」~みんなで決める~という側面がある。
議会の役割としては
①決定者…議会が決定しないと公共政策ができない
②監視者…執行権力を住民に代わって監視、チェックする
③立案者…得意分野の政策や条例の提案をする。予算をつけるこ
ともできる。
④集約者…民意の意見を集約する。そのために、執行機関が既に
行っている住民の所へ出かけて説明をしたり、意見を聞
くこと(わが町では2年に一度町制懇談会がある)を議会
も行うべきではないか。*坂町議会でも今年度計画して
います。
そしてすぐできる議会改革をして行こうと次の提案がありました。
①議会基本条例制定(わが町ではこの3月に県下の町では初めて
制定しましたが、これからそれをどう具体的に実践して行くかを早急
に協議して行かなければなりません。)
②議会が主体の議会運営
③審議決定機能の強化
④監視機能の強化
⑤対住民機能の強化…議会主催による地区の報告会など
⑥予算研究会を設置し、予算のわかる議員を増やすとともに、首長へ
予算要望を公式化する。
以上のようなお話があり、初めてのことで大変勉強になりました。
この後昼食の時間です。会場で皆さんと一緒に食べました。
午後1時からは広島大学原爆放射線医科学研究所所長の神谷研二
氏による「放射線の人体への影響と福島原子力発電所事故」について
の研修がありました。先生はこの4月から福島県の放射線健康リスク
管理アドバイザーに就任されています。
時期を得た研修内容でした。放射線には電磁線と粒子線があるとい
うお話。外部被ばくと汚染問題。ベクベルとシーベルトについてのお話、
そして放射線物質の半滅期について、物理的な期間と生理的な期間
があり、子どもは期間が短いとのお話。放射線を大量にあびる場合
の急性障害と晩発性障害についてのお話。人間は自然界から自然的
放射線を年間2.4ミリシーベルトあびており、高いところではがんのリ
スクのある100ミリシーベルトを超えるところもあるそうです。
「一瞬の被ばく」は人体に影響がありますが、「ゆっくりとした被ばく」
は日常にもあり、高い場所でも今のところ影響はないとのことです。
放射線との戦いは、巻き起る不安や風評被害などもあり、被爆地ヒロ
シマが今まで研究してきた蓄積を活用し、ヒロシマの知恵を福島の人
々の健康ケアのために役立てたいと話されました。
午後2時過ぎ早めに研修は終わりました。閉会ねあいさつは副会長
さんです。
初めての研修でしたが、地方議会の役割、そして今切実な問題となっ
ている福島原発問題について、詳しいお話を聞くことができ、大いに
勉強になりました。こういった機会が年何回かあるとのことですが、
今後の研修会が楽しみでもあります。
皆さんにとっては、余り関心のない問題かもしれませんが、少しでも地
方議会や議員のことを理解していただくために、こういった研修内容に
ついても紹介させていただきます。
よく聞かれる話は、議員は選挙が終わったら遠い存在になるといわれ
ていますが、常に身近な存在として、皆さんに情報発信をするとともに
皆さんからの情報収集していきたいと思っていますので、今後ともよろ
しくお願いいたします。