こんばんは 「ようよう坂町」
今日は1日雨で、もう梅雨が近いのでしょうか。そんな中、先週の日曜
日は、祇園町商工会の「たけぴょん」さんのところで、武田山関連団体
連絡会が実施した「第3回武田山の日登山会」に参加しました。
前夜からの雨も朝はやみましたが、午前6時現在の降水確率が50%
以上だったら中止ということでした。雨で中止になっても祇園地区を歩こ
うと、区役所のホームページからウオーキングマップを印刷し、持って
電車に乗りました。呉線から可部線へ直行電車で約30分で出発地点
の安芸長束駅に降り立ちました。ところが駅には「中止」の案内が出て
いました。
この「武田山登山の会」は、武田山関連団体連絡会の皆さんが、武
田氏が毛利元就に滅ぼされたのが1541年5月ですので、それを記
念して計画したもので、2年前に始まりました。私はその時、佐伯町
商工会の「ミックさん」と参加しました。2回目の昨年は雨のため中止。
そして今年です。晴れ男が来たので雨は何とかやみ、天気も回復傾
向でしたが、既に午前6時の段階の降水確率で中止となったそうです。
「登山会」今回この安芸長束と大町、上安の各地3コースから武田山
を目指す予定でした。安芸長束のコースには50名の申し込みがあっ
たとのことですが、集まったのは私とミックさんと他の3名の計5名です。
それに祇園町商工会長さんとたけぴょんさんを含め、連絡会10名余り
の方がガイド役で、「登山会」は中止だが有志で登ろうということになり
ました。まず右の祇園町商工会長さんのご挨拶があり、その後準備体
操を行い、出発しました。
島文化学園大学長束キャンパスが見えます。
途中人力車が展示してある会社がありました。南条装備工業です。
大正4年から人力車のホロをつくっており、現在ではマツダ車などの
車内の装備などを生産しています。
前方に武田山を見ながら、山本川沿いの道を歩いていきます。この
川は現在ホタルの放流がおこなわれているそうで、もう少しするとホ
タルが見えるとのことです。里山環境保全みどり会が設置した「わが
ふるさと山本案内」板があります。その会の方に武田山への登山ル
ートを説明してもらいます。
川沿いの道は遊歩道として整備されています。また、花いっぱい運動
として、きれいな花場植えています。こういった「花いっぱい運動」と取
り組みはわが町のウオーキング道でも必要でしょうね。
途中立専寺があります。武田氏の菩提寺でしたが、武田氏の衰退に
より、廃寺、現在では浄土真宗のお寺となっています。境内には立派
さらに進むと山腹に中世のやぐらを再現したものや水車小屋もありま
す。ここではそばの粉をひいたり、有志が集まったりする場所でもある
とのことです。
山に入っていくと新池があります。ここもホタルを育てています。
鹿ヶ谷自然歩道へと入っていきます。小さな三段の滝がありますが、
この辺りは以前はごみで一杯だったそうです。それを地区の子どもた
ちを含め、住民の方々が協力、整備し、きれいになっています。
いよいよ連絡会の「みどり会」の皆さんが整備されている「鹿ヶ谷ふ
れあい広場」に到着です。大人の隠れ家、広島DASH村ということで、
遊び心とともに、荒れていた自然環境を整備しています。2年前に来
た時にはなかった案内板です。
手づくり野外ステージもあります。秋には紅葉がきれいで、紅葉まつり
がおこなわれるとのことです。
「みどり会」では地区の人20人ぐらいが炭焼きやホタル池、花いっぱ
いの里山づくりをされているとのことです。ここまでは車でのぼることが
でき、駐車場も整備されていますので、家族連れでも来られ、自然に
親しみ、楽しむことができるので、ぜひ次回はご家族でどうぞとのこと
でした。右はフジ棚をつくっています。
会長さんが待っておられ、ご挨拶がありました。炊事施設などもあり、
いろいろな楽しみができそうです。
水車があるホタル池です。全員で記念撮影です。
すぐ上に「海の見える丘」があります。広島市を眺めることができます。
向こうの島は江田島です。手前の高いビルはリーガロイヤルホテルです。
途中名水があり、おいしい水が飲めます。武田山と火山の分岐点で
ここから急な登りが続きます。
弓場跡に到着です。ここでは会の人たちが準備した弓矢があり、実
際に弓を射ることができます。
いよいよ頂上に到着です。武田氏のお城は「銀山城(かなやまじょう)」
です。標高410.9mの山頂にあります。午前9時15分に出発し、途
中いろいろと案内していただき、頂上には12時頃に到着です。
頂上からの眺望の案内看板があります。
曇り空ではありますが、頂上からの眺めは素晴らしく、登山会は中止
でしたが、登ったかいがありました。2年前は晴れていましたが、ここま
では見えませんでした。そしてその時途中リタイヤした「たけぴょん」さん
が見事初登頂されました。頂上からは広島市の林立するビル群や瀬戸
の島々が見え、感動の風景です。
いつもは坂町のウオーキングの時、山の上から武田山を見ていますが、
逆に坂の山方面を見ることができます。右の写真の手前左の山が黄金
山です。左側が坂の山々です。ベイサイドビーチも見えます。はるか向
こうには、薄らと四国も見えます。
広島市の北川方面です。また眼下には2年前にオープンしたイオンモ
ールや広島経済大学のグランドなどが見えます。
「銀山城」は、鎌倉時代の終わりころ、安芸国の守護であった武田氏が
築いた山城です。武田氏はもともと甲斐国野武士ですが、承久の乱
(1221年)で手柄をたて、安芸国の守護代を任命されました。1541
年毛利元就に滅ぼされるまでは、安芸国の政治や経済の中心として
繁栄していました。現在、武田山の海抜250m以上は県の史跡となっ
ています。
頂上にはたくさんの岩があります。中世のお城は、山城ですから江戸
時代のような立派なお城ではありません。小さい建物だったようです。
岩を活用し、岩の上に建てていたりしたとのことです。
「御守岩」は大径の大きな岩で、天守台の機能があったといわれて
「鶯の手水鉢(うぐいすのちょうすはち)」は頂上にある岩ですが、真ん
中がくぼんでおり、いつも雨水がたまっており、決して枯れることがない
「見張台」という岩には、2本の浅い溝が掘りこまれています。この上に
この図はその建物のひとつで、仕切り門ですが、右にはその柱を建て
仕切り門の引き戸用として削られた溝とのこと。そして会議用のテー
ここを通ったら、幸せになれるよといわれ、「たけぴょんさん」と「ミック
さん」は何とか通り抜けることができました。
頂上では昼食タイムでしたが、昼食弁当は「たけぴょんさん」にいただ
いたおこわ弁当の「たけちゃま弁当」でした。おこわは平素食べること
がないので、珍しくしかもおいしいもので大満足。ぺろぺろっと食べて
しまいました。
お馴染みゆるキャラの「たけちゃま」の幟を持たれる祇園町商工会長
さんです。会長さんのつくられた「一斉登山」の幕を前に頂上から眼下
のすばらしい景色を背景にしての記念撮影です。その後午後1時前に
途中、上高間や下高間は庭園か休憩場所といわれており、巨岩があ
り、広島市内や瀬戸の島々も眺望できる場所です。
眼下には広島市などが眺望できます。また眼下には、完成すると人口
2万人の大規模団地があります。
下山途中の樹木には公民館や小学生などが作成した樹名プレートが
あったり、会の皆さんが作成した標識などもあります。坂町のウオーキ
ング道にも参考になります。
急なくだりに、足が笑いましたが、登山口に帰ってきました。キウイの
花が咲いていました。
住宅地のすぐ上に古墳跡がありました。昔、眼下の町並みまでは海と
出発地点を少し通り過ぎたところに「シャルム」というケーキ店があり
ます。日曜日でお休みなのですが、わざわざ登山会のために、お店を
開けていただいたそうです。
お土産として武田山になじんだ四季の実を織り込んだお菓子を紹介
していただき、皆さんお土産で買って帰られました。
かくして中止?となった登山会は無事終了しました。曇り空であまり暑
くなく、しかも頂上からの眺めは最高で、本当に登ってよかったですね。
この29日(日)には、祇園町商工会近くの安川緑道で「たけちゃま祭」
があります。フリーマーケットとそうめん流し、お茶会などの楽しいイベン
トです。昨年は行きましたが、残念ながら今年は行けません。
皆さんどうぞ行ってみてください。参加賞として「たけちゃま」ステッカー
をいただきました。「たけちゃま」を広めてほしいとのことでした。
ウォーキングのまちづくりに取り組んでいるわが町にとっては、武田山
登山道の整備についての地区の皆さんの取り組み状況、そしてその
整備状況を視察させていただき、参考にしたいというのが、今回の登
山の参加目的でした。平成17年からの取り組みとのことですが、登山
道の整備状況、里山づくりなど多くの団体の皆さんが熱心に取り組ん
でおられ、短期間のうちに整備された素晴らしい登山道を実際に歩か
せていただき、大いに参考になりました。2年前に比べ、随分と変わっ
ていました。
たけぴょんさんそして武田山関連団体連絡会のみなさん、ありがとう
ございます。これまでの取り組み、そしてこれからの取り組みによって、
広島の新しい観光資源として、全国発信できることを期待しています。