こんばんは 「ようよう坂町」
今日は久しぶりの1日中雨でした。暖かさに誘われ、今夜のライト
アップの夜桜はほぼ満開になりました。わが家では孫娘の通って
いる保育園の子連れ花見が6家族で行われました。あいにくの雨
ということで、公園ではできず、窓を開けてわが家から夜桜を眺め
ながら、ホットプレートで焼肉をしながらの花見でした。
さて、今日4月8日といえば仏教の開祖であるお釈迦様の誕生日で
す。お釈迦様は今から約二千五百年以上前(イエスキリストが生ま
れる五百年前)に北インドで釈迦族の王子として誕生しました。
ゴータマ・シッダッタ(お釈迦様の俗名)は母親のマーヤーがお産の
ため実家へ帰る途中のルンビニという花園に咲いていた花を取ろう
とした時に、その脇腹から生まれて、七歩進んで右手で天を指し、
左手で地を指して、こう話しましたそうです。「天上天下唯我独尊」と。
そして、誕生を祝い、世界中の動物が集まり、空からは甘露の雨が
降り注いだそうです。まさにわが家の隣の公園は桜の花が咲き誇
り、空からは甘露の雨が降り注いで、その誕生をお祝いしたのでし
ょうか。
七歩進んだことは、六道、つまり「地獄道」「餓鬼道」「畜生道」「修羅
道」「人間道」「天道」という輪廻(りんね)の世界を超えたことをあらわ
しているそうです。
これにちなみ、現在ではその日を「花まつり」と呼び親しみ、誕生仏
像に甘茶をかけてその誕生を祝うという行事が行なわれるようにな
りました。本来なら今日御釈迦様の誕生を祝い、「お花まつり」が開
催されますが、わが宝海寺では早めの「第22回お花まつり」が3日
に行なわれました。
「おしゃかさまおめでとうございます」と誕生仏を花御堂に安置してい
ます。
花園に生まれたお釈迦様をお花で讃えるということで、まず土曜学
校の子どもさんたち1人1人が花を持ち、献花をして行きます。
そして仏教婦人会の献花へと続き、花一杯にして行きます。
次は献花により、花に囲まれたお釈迦様の誕生仏像に甘茶をかけ、
その誕生を喜びます。ご誕生の時、甘露の雨が降り注いだことにち
なんでいます。やはりまず子どもさんから始まり、仏教婦人会の皆さ
さらに、「らいはいのうた」でご誕生を讃えます。仏教婦人の方は、
参拝者に甘茶ときなニッケの水ようかんを振舞ってくれました。
また、お土産にケーキと甘茶をいただきました。
その間、若婦人の皆さんによる「さる王とふじつるの森」という紙芝居
をしてくれました。
5百匹のさるを統治しているさる王がいました。さるの国ではおいし
いマンゴーがあり、それを食べて楽しんでいました。
ところがある日、その1個が川を流れて行き、人間の王様の口に
入りました。珍しくしかも非常においしかったので、そのマンゴーを
探しに行きました。
さるたちはふじつるを編んでロープにし、対岸に結んで逃げようとし
ました。
ところが後もう少しのところで、ロープが足りません。先頭の王様は
両手で必死で木をつかみ、ロープの橋渡しをし、渡って逃げるさるた
ちを無事逃げさすことに成功しましたが、最後ついに力尽きて、手が
離れ、谷底へ落ちて行きました。その姿を見ていた人間の王様たち
が、その姿に感動し、そのさる王を助けたというお話しです。
この話はお釈迦様の誕生の随分昔の話ですが、自分の命を捨てて
まで、人を助けるというお釈迦様の姿を表現した紙芝居でした。
お釈迦様の誕生のお陰で、仏縁をいただいている私たち仏教徒です。
いろいろな宗派があるにしても、開祖であることには違いありません。
しかしその開祖園ご誕生を祝うこと、いやその日すら知らない人か多
いようです。一方、他宗であるキリストの誕生日であるクリスマスは、
注目され、それこそにぎやかですね。日本人って不思議な民族です。
文部科学省の宗教統計調査によると、神道系が約1億700万人、仏教
系が約9,800万人で、キリスト系がわずか約300万人、その他約1,000
万人で合計2億900万人となっているそうです。日本の人口より多いと
いう不思議な数字となっています。宗教人口からいうと、もっとお釈迦
様の誕生を祝う「お花まつり」がもっと全国的ににぎやかになってもい
いはずですが…。
ちなみに私たちの浄土真宗の開祖の親鸞聖人のご誕生日は5月21
日で、降誕会(ごうたんえ)の法要でお祝いをします。
家族を含め、誕生祝いは大切にしたいですね。