こんばんは 「ようよう坂町」
この日曜日は雨予報でした。毎月一回開催している
産学官連携の「第28回ようよう坂町ウォーキング」の
担当は広島文化学園大学です。コースは坂町縦断コ
ースで、ウォーキングマップでは健脚コースとして一番
厳しいコースです。山の中を通るので、雨ならコース変
更も考えねばと思っていましたが、当日は予想外の暑
い好天となり、予定通りのコースで開催しました。
準備体操はラジオ体操です。ラジオ体操といえば、今年は
坂町制60周年ということで、その記念事業で8月30日NHK
ラジオ夏季巡回ラジオ体操が中電グラウンドで開催され、
今回は厳しいコースと事前予告していましたので、参加者は
学生を含め33名と少なめでした。常連の方の中にもきつい
コースで断念された方も多かったようです。最初は比較的
なだらかな登り坂です。
途中上条地区では住民運動会が開かれていました。この運
動会は上条トンネルなどの上条道路落成記念で、以前は3
月に行われていました。
来年で60回の節目を迎えます。このグラウンドもその時にで
グラウンド内に畝翁の銅像があります。
ル物語です。畝為吉翁は、明治22年で、少年時代生まれた上
条地区から海側の植田地区へ使い走りに出ていました。急勾
配の山を越えることは少年だけでなく、地区住民にとって、不
便極まりない難所でした。
そんな時、呉線のトンネルが開通したのを初めて見て驚嘆。
この山にトンネルを掘れば、村の人も(その当時坂村)楽にな
るだろうと、秘めた決意を胸に、わずか16才の時、単身でハ
ワイに渡りました。
巨万の富みを築き上げました。
終戦を迎え、郷愁による「少年時代の夢」の実現をしようと、郷
里の人たちに「トンネル計画」を送りましたが、地区の人たちは
呆気にとられ、半信半疑でしたが、やがて巨万の蓄財と熱意を
知り、道路改良期成会を結成し、畝翁の帰郷を待ちました。
昭和24年8月に帰国、準備を始め12月半ばに着工、町は県
費助成を取るべく計画したが、畝翁は強く拒絶。工事費全額を
畝翁が個人で出資し、地区単独工事として、地区住民(戸数300
戸余)が総出でとりかかり、起工以来1年4ヶ月で全通完成を見
ました。記念日ということで、敬意を表し国旗が掲げられています。
トンネルは幅4m、高さ4.5m、長さ110mで、道路延長は1,400m、
上条地区から植田地区を経て、国道31号まで車の通行が可能
になりました。
トンネルを出ると、そこには青い海が開けています。
トンネルと道路だけでなく、地域の子供達のために、約300
坪のグラウンドと水泳プールまでつくられ、畝翁の心づくしが
感じられます。
畝翁は、この事業は両地区全体の汗の結晶ということで、トン
ネルの両入口には「協力一致」「共存共栄」という文字が刻ま
れています。
そんな貴重な財産であるトンネルを横眼で眺めながら、当時
標高100メートルの上条から359mの「せんこうずぶう」
途中平岩という岩場があります。
眼下に横浜地区や広島市が見えます。随分と登って
きました。
そしてまたしばらく登ると、「見晴岩」があります。名のごとく
急坂を息を切らせながら登ったので、大きな「見晴岩」でしば
しの休憩です。
前方右側の山が「頭部(ずぶう)」で標高189mですから、随
分登ってきました。
眼下の横浜地区、金輪島の向こうが広島市です。
晴れ渡っているので、瀬戸に浮かぶ島々が手をとるように
見えます。はるか遠くには大竹方面も見えます。
景色の素晴らしさに感動しながら、汗をふきふき、後続の来
るのを待ちます。
一息つき、またしばらく登ると「せんこうずぶう」の頂上です。
頂上からは海側は見えませんが、安芸区矢野町の「絵下
山(えげさん)」が見えます。広島県で初めての地デジのテレ
ビ塔が見えます。
そこから一旦下って行きます。途中坂から小屋浦へ向かう
そこからまた登りです。しばらく進むと「天狗岩」に到着です。
標高373mとこのコースでの最高地点です。11時過ぎに
坂町の沿岸部では最高峰なので、好天の頂上からの眺めは
すばらしく、案内板に示してある遠くの山々、島々がくっきりと
右に目をやると、眼下に森山や横浜地区、遠くは広島市の
東部です。
中央の島は金輪島。向こうが広島市です。その向こうが
今「広島アルプス」として人気のある連山です。右端方面が
祇園町商工会のたけぴょんさんのブログでよく紹介される
武田山があります。
瀬戸の海に浮かぶ島々は手前から峠島。似島。そして
宮島です。
しばし美しい景色を堪能しながらの休憩です。この辺り
では先頭と最後尾は随分離れています。最後尾は学生
の皆さんがフォローしてくれていますので、安心です。
岩場の間を下山開始です。狭い岩との間なので、緊張し
ます。尾根を通りますが、雑木で見通しはあまり良くありま
せんが、日陰となり、暑さを避けてくれます。所々眺望がき
く所には、休憩いすがあります。
呉市の“灰ヶ峰”が見えます。頂上には気象レーダーの
丸いドームがあります。
下りですので、美しい瀬戸の海と島々を余裕を持って眺め
ることができます。左側は江田島、そして能美島、遠くは大
竹や岩国市です。
左に目をやると呉市や倉橋島が見えます。眼下の街並みは
小屋浦地区です。
おや!“天橋立”かと思われるような半島が見えます。
江田島の一部の切串半島です。
手前細長く見えるのが切串です。
尾根伝いの道は下りながら少しのぼったりの繰り返しです。
いよいよ最後の下りはまた一気に下って行きます。階段状
になっています。
西谷遊歩道の入口へとやっと下ってきました。
最後尾の皆さんです。12時20分頃でした。
ここから小屋浦地区を通り小屋浦駅へと下っていきます。
小屋浦駅に到着したのが12時40分でした。早いグループ
は12時ということでした。かなり離れていたので、流れ解散
となりました。解散の後、電車で坂駅まで行き、サンデーマ
ーケットを楽しまれた方もありました。
でしたが、一人の脱落者もなく、無事歩きとおすことができ
ました。最後尾をフォローしていただきました大学の先生や
学生の皆さんのおかげです。ありがとうございます。
参加された皆さんも最初の急坂ではどうなるかと思っていま
したが、よく頑張られ、完歩されました。次の日からは足が
痛かったのではなかったのでしょうか。こんなコースならもう
参加しないという方もいらっしゃいましたが、もうこれ以上厳し
いコースはないので、そういわれずにご参加くださいと説明を
しておきました。
参加者の皆さんそして大学の皆さんご苦労様でした。
そしてありがとうございます。
来月は6月6日(日)です。坂駅をスタートし「リオdeビーチカー
ニバル」の会場へのウォーキングです。
ウォーキングを楽しんでいただき、その後は「リオdeビーチカー
ニバル」をお楽しみください。
魅力一杯の坂町です。ぜひおいでください。お待ちしています。