おひさしぶりの投稿です。
実は5月末から家族の病いで介護生活をしていて、仕事も家事も買い物も、といっぱいいっぱいのなか、疲れから咽頭炎にもなり、、、ととても大変な日々でした。
今も喉の調子は崖っぷちですが、なんとか毎日頑張っています。
そんなわけで最近は映画をみる余裕もないのですが、6月6日にみたNHKドラマ「眩(くらら)~北斎の娘」のレビューを書いておきます。
オーストラリアでも配信でこうした作品が見られるのは嬉しいです。
ドラマ紹介
『眩(くらら)~北斎の娘~』(2017/NHK、宮崎あおい主演)は、葛飾北斎の三女・応為を主人公にしたドラマで、2014〜2015年に連載された小説が原作です。三ヶ月前にNHK World-JAPANで偶然配信を観て、とても面白かったので再度観たかったのですが、今は配信終了していて残念。
同じリストにあった阿部サダヲさん主演の『広重ぶるう』も観たかったのに、こちらも現在は配信から外れていて寂しいです。NHKさん、ぜひ再配信を!
感想
私は日本にいた頃は世界史を選択したり、興味もほぼ英語圏ばかりでしたが、オーストラリアに住むようになってから、逆に自分のルーツである日本を意識するようになりました。
そのなかでも特に江戸時代にひかれます。
260年続いた平和な時代で、庶民文化が花開き、とてもユニークで面白いのです。
北斎や応為についても、友達に送ってもらった本を読み、関連作品もみて楽しんでいます。
関連作品
以前には映画『北斎漫画』やアニメ『百日紅~Miss HOKUSAI~』についてもレビューしました。江戸情緒を味わえる作品は、何度観てもワクワクします。
北斎漫画のレビュー
MIss Hokusaiのレビュー
この本を読むことで映画の世界がひろがります。
小説には北斎の孫(応為の甥)の素行不良のエピソードが多く登場しますが、ドラマではカット。
正解だったと思います。
また小説では幕府の厳しいとりしまりとか、江戸の大火による被害などもよりくわしく描かれていて、勉強になりました。
さらに応為の代表作がどのような構想でどのようにして描かれたのかも伝えてくれるので、知的好奇心を刺激されます。
松田龍平さん演じる池田善次郎への切ない恋心は創作なのでしょうが、この描写は好きでした。
まとめ
私はいつも「なぜ日本の絵は平面的なのか」と思っていましたが、応為は光と影で立体感を表現していたのですね。だからこそ「江戸のレンブラント」と呼ばれるのだと納得しました。
絵はただ味わうだけでもいいですが、見方を知るともっと楽しめると思います。表参道に行くたびに太田記念美術館でこの絵を観たいと思うのに、日本滞在中はまだ展示に巡り合えていません。
でも長澤まさみさん主演で映画『おーい、応為』が10月に公開されるので、日本のみなさんはこの絵を見る機会もありそうでうらやましい!
こちらはやはり友達がプレゼントしてくれた杉浦日向子の『百日紅(ももか)』と、『葛飾北斎伝』が原作になっているそうだから、善次郎さんの描き方はかわっているのかなぁ。
宮崎さんも長澤さんも、どちらも応為らしさを表現できる女優さんだと思います。みたいな〜。
漫画本。この画像はネットからお借りしました。