レビューが二ヶ月ほど遅れています。今日は5月20日にみた、『レインマン』の感想です。
感想
トム・クルーズさんの『ミッション:インポッシブル』最新作を鑑賞したあと、たまたまオーストラリアのNetflixで『レインマン』を見つけて、「あぁ、これ、見てなかった作品だ」と思い出し、鑑賞しました。
1988年の映画で、日本では1989年に公開されたそうです。
この頃の私はいろいろ頑張っていて、映画を観る余裕があまりなかったのだと思います。
でも正直なところ、当時はトムさんにも、この映画の内容にも、特に興味がなかったのも確かで…。
ところが長い年月を経て、私自身もいろんな経験を積んできた今、初めてこの映画を観て——まさに傑作だと実感しました。
トムさんは今では“アクション御用達”というイメージがありますが、こんなにも心を動かす演技ができる役者さんだったのですね。
美形の俳優さんは、男女問わず、その美しさゆえに真剣に評価されにくいことがあると思います。
でもトムさんはある時点で吹っ切れて、むしろ“ポップコーンムービー”での成功に振り切ったような印象があります。
この映画では、ダスティン・ホフマンがアカデミー主演男優賞を受賞しました。
納得の受賞——彼の演技には賞賛の言葉しかありません。
でも、トムはノミネートすらされていないんですね、、。
けれど私は、この作品はトムとダスティンのアンサンブルだからこそ生まれた名作だと思っています。
私は職業柄、自閉症や発達障害の子どもたちに日々接していますが、ダスティンの演技は本当に素晴らしいと思いました。
そして、父の死をきっかけに存在すら知らなかった自閉症(サヴァン症候群)の兄と、トム演じる主人公との関係が、長いロードトリップの中で少しずつ変化していく様子に、強く感銘を覚えました。
『レインマン』というタイトルの意味も、こういうことだったんだ…。
見逃していたのが信じられないほど、深い余韻を残す映画。本当に観てよかったです。
四つ星半。
レインマンのサウンドトラックもハンス・ジマーさんでした♪