1月27日に亡くなられたブロ友さんを偲びつつ、映画レビューを再開したいと思います。あまりにも突然だったので、心に穴があいたようですし、ご家族の悲しみを思うと胸がいたみます。

残された私たちは、毎日を感謝の心をもって、悔いなく、大切に生きていかなくては、と思います。

 

今日は国際交流基金による日本映画動画配信サイト「JFF Theater」(Japanese Film Festival Theater)で1月22日に鑑賞した作品です。

 

素晴らしき世界(2021)

 

 

 

 

役所広司が人生の大半を刑務所で過ごした殺人犯に扮し、刑期を終えて出所した彼の再出発の日々を綴る。 殺人犯が更生していく様子をテレビ番組にしようと画策するディレクターを仲野太賀が、プロデューサーを長澤まさみが演じるほか、橋爪功、安田成美らが名を連ねる。(Movie Walker Pressより引用)

 

感想(ネタバレ):

 

「Perfect Days」(2023年) の役所さんが素晴らしかったので、本作を鑑賞しましたが、まるで「Perfect Days」の前編かと思うほど雰囲気や設定が似ていました。

ヴェンダーズ監督もきっとこの映画に感銘をうけたのですね。

 

「Perfect Days」で、部屋をきれいに整頓し、きちんと規則ただしい生活をおくっていた主人公の出自ははっきりと説明されませんでしたが、やはり服役の経験があったのかもしれませんね。

 

悲しい生い立ちから、ヤクザの構成員となり、正当防衛のような出来事による殺人事件で13年の刑期を終え、出所した主人公。

彼を見守って復帰に手を貸してくれる人たちの存在が嬉しいです。

でもそんな主人公がやっとこれから、という時にこのような結末になるとはショックです。

 

主人公にはモデルがいるそうですが、この方の死因は脳内出血だったそう。

私も父をくも膜下出血で突然なくしているので、あの時のつらさや、一人残された母のショックが、今さらながら、思い浮かびました。

 

でもこの主人公は希望をもって人生を終わることができたのだから、幸せな結末だったのかもしれません。

 

余韻の残る映画。四つ星半。