久しぶりのブログです。

12月は私は仕事納めで忙しく、その後クリスマスがひかえているので(日本ではクリスマスはイベントのひとつだけど、こちらでは日本の年末〜新年に匹敵する重みがあります)25日すぎたらやっと一息つけます。

オーストラリアではイブよりも25日が本番で、みんなが集まる日です。

でも前回書いてからひと月もたってしまったので、ここで10月にみた映画の覚書を少し。

 

 銀河鉄道の父(2023)

 

 

あらすじ・ストーリー 質屋を営む宮沢政次郎は、長男の賢治を跡取りとして期待していたが、賢治は家業を継ぐことを拒む。政次郎は厳格であろうとするが、学校卒業後、農業や人造宝石などを転々とする賢治を甘やかしてしまう。そんな中、妹のトシの病を機に賢治は筆を執るのだが……

解説 門井慶喜による第158回直木賞受賞作『銀河鉄道の父』を映画化した、親子愛の物語。2023年に没後90年を迎える文豪・宮沢賢治の生涯を、父親の視点から家族をめぐる物語として描き出す。監督は、『いのちの停車場』の成島出。主演は役所広司。共演は菅田将暉、森七菜、豊田裕大、坂井真紀らが。主題歌はいきものがかりの“STAR”。(引用元)

 

 

感想:

「銀河鉄道の夜」がとても好きで、宮沢賢治についても調べたことがあって、どんな伝記映画なのだろう、とワクワクして鑑賞。

でも思ったのと違った、、。

 

敗因は日本へ向かう機内映画でみたので鑑賞環境がよくなかったこと、シドニー空港で国内線から国際線への乗り換えの時、手荷物のバックパックを紛失して気が揉めていたこと(この話は長いのでまたの機会に)、さらに主役は賢治ではなく、父の話であることをわかっていなかったからか。

私の気持ちとしてはもっと重厚な賢治のストーリーを思い浮かべていたので、現代的で時にポップな印象のこの話は違うなぁと思ったけれど、父の物語だとわかって、なるほどと。

 

鑑賞後の星評価は三つ半ですが、申し訳ないので日本で原作本を買ってきました。

読んだら理解が深まって評価もかわるかも??

でも真正面から宮沢賢治を描く映画もみてみたいなぁ。

 砦のガンベルト(1967)  
 

 

 

 

 

あらすじ

騎兵隊がアラパホ族の襲撃を受けて全滅した砦を発見した。そこには民間人の銃が1挺落ちていた。闘いで生き残った酋長ハヌーの供述によれば、それはチャカ(R・テイラー)という男のものだという。ハヌーがチャカに出会ったのは、冬の餓死寸前の頃だった。チャカはハヌーたちに食べ物を分け与えて立ち去った。このことを恩に感じ、ハヌーはその後チャカを襲うことはなかった。
ベロニカ(L・パルッツィ)たちを乗せた駅馬車がハヌーの領地で脱輪した時、チャカが運よく通りかかったため、ハヌーは彼らを見逃した。その後チャカはベロニカたちを砦まで護衛した。砦の司令官バロア大佐(J・ミルズ)は、脱走兵を鞭打ちにし、将校たちをののしるような男で、忠実な軍曹(A・ボーグナイン)以外の兵士たちから反感を買っていた。
チャカはアラパホ族はいま飢えており、食べ物を分け与えないと彼らはすべてを奪いに来るとバロアに警告するが、受け入れられなかった。その夜、アラパホ族の奇襲をチャカが撃退すると、バロアは彼の腕を見込んで敵の偵察に雇い入れる。
絶望的な状況に置かれた兵士たちとインディアンとの死闘を描く。マカロニウエスタン全盛期に作られ、その影響を受けた西部劇で、ロッド・テイラーが早撃ちガンマンを演じ、壮絶な戦いを見せる。(引用元)

 

 

 

「砦のガンベルト」は動画があまりYouTubeになく、映像がきれいなこちらをとりあえず貼り付け。ヴィクトリア・ヴェトリ(別名アンジェラ・ドリアン)さんのファンの方の動画なので、彼女のシーンが多いです。(笑)この方は1957年「ウエストサイド物語」のマリア役の候補の一人でもあったとか。

 

感想

10月の日本旅では毎日毎日よく歩きました。

1日の最高記録は17791歩!

オーストラリアでは家から職場までドアツードアの車生活なので、ほとんど歩いてないからよくがんばった!

そんな毎日で「今日はもう歩けませ〜ん」という休憩日にBSでたまたまみた映画が「砦のガンベルト」。原題はチャカ CHUKAです。

 

西部劇はほとんどみないし、あまり興味もない私ですが、これは無茶無茶おもしろくてびっくりしました。

 

主役のロッド・テイラーさんは知りませんでしたが、オーストラリア、シドニー出身の俳優さん。

ヒッチコックの『鳥』や、『イングロリアス・バスターズ』にチャーチル役で出演していたとか。

 

本作でロッドさんは主演ばかりではなく、脚色もプロデュースもしているのですが、興行的には失敗だったらしく、これが最後のプロデュース映画になったと読みました。

なぜなぜ?と思うほど良い作品!

 

西部劇って勧善懲悪で爽快なアクションを楽しむ男の子向き映画、というイメージがあるけれど、どうしてどうして、本作は西部劇の形をとった人間ドラマなんです。

はじめはセットも女性陣もリアリティがないほど綺麗すぎ、、なんて思いながらみてたけど、ストーリーの面白さにひきこまれました。

内容はまったく違うけど、大好きな「七人の侍」を思いだすほどの人情作品で、これが評価されないのならロッドさんももうプロデュースなんてしたくなるよね、とお気の毒です。

 

こんな古い作品を発掘してきて(?)放映する日本のテレビ局もえらい!

よって四つ星進呈いたします。