昔の映画もお伽話も大好きな私。
プライムビデオのラインナップをチェックしていると「アンデルセン物語」がでてくるのが気になって、気になって、とうとう今日鑑賞。
童話作家ハンス・アンデルセンの物語。靴職人のハンスは子供達を集めては自作の話に歌と踊りを披露していた。夢中になりすぎた子供達は学校に遅刻したり、授業をサボようになる。怒った校長と父兄にとうとう村を追い出されてしまうハンスは憧れの地コペンハーゲンへ旅立つのだった。(引用元)
お伽話や童話って、グリムでもアンデルセンでも、元の話は、文部省推薦とかディズニーアニメみたいに人畜無害ですべてがハッピーエンドになるわけではなく、とてもダークだったり、ショックをうけるような悲しさも含まれていて、子供の頃からそれが私の心をひきつけました。
ダニー・ケイという役者さんは名前を知っているくらいでしたが、ビング・クロスビーと共演した「ホワイトクリスマス」(1954)はみたことがあります。
エミーやゴールデングローブ、アカデミー賞も受賞しているハリウッドミュージカル黄金期のスターだったのですね。
ストーリーははじめにテロップがでてお断りがあるように、アンデルセンの伝記ではなく、童話をモチーフにしてアンデルセンを描くミュージカル。
「みにくいアヒルの子」や「裸の王様」、「親指姫」を子供達に歌って語る場面はみていてとても楽しいです。
こんな風に世界中誰もが知っているような物語を創作したなんて、あらためてすごいなぁと思います。
アマゾンプライムにあるのはオリジナルをデジタルでリストアしているものなので、美しい色彩とクリアな映像をみるだけでも嬉しくなります。
バレエのパートがかなり長いので、現代的な感覚でみるとあわない人もいるかもしれません。
でもそういうアメリカ映画史にリスペクトを感じ、当時の感覚を楽しめる人には一見の価値があります。
1948年にアンデルセンの童話を原作としたイギリスのバレエ映画の悲劇の名作「赤い靴」が作られていますが、こちらは同じようにバレエが使われていても、もっと軽く、楽しくみられる作品です。
よく思うのですが、当時のハリウッド映画にみられるバレエって、本格的なクラシックバレエと違って、もっとボードヴィルっぽいっていうか、すごくショウアップしたダンスの一形態、ってかんじですね。ダンサーさんもバレリーナと呼ぶには少しぽちゃっとしたグラマーな体型というか(笑)
それはそれで楽しむのが得策です。
あとから気になってアンデルセンの生涯など調べてみました。
劇中で男の子に歌い聞かせた「みにくいアヒルの子」の話は、アンデルセン自身のことだったんだな、とか、あらたな気づきがありました。
三つ星半。みてよかったです。
そういえば日本ではテレビアニメがありましたね。