ブログに書きたいことはたくさんあるのだけど、やはり忙しすぎ。

フルタイムで仕事をしていると、医者や必要な検査に行く時間をつくるのさえ一苦労です。

そしてそうやって抜けた分の仕事もどこかでしなくてはならないわけで、自宅持ち帰りや週末返上ということになり。

隙間時間にオーストラリアや日本のオンラインニュースや短いドラマ等をみるのがささやかな息抜きになっています。

「岸辺のアルバム」(1977)

先日ブロ友のじゃむさんに教えていただいた「岸辺のアルバム」には本当にはまりました。こちらでは他に方法がないので、YouTube鑑賞ですが、全15話(13話はなし)をほんの数日でみてしまいました。

 

山田太一さんの作品は「ふぞろいの林檎たち」シリーズをみていましたが、岸辺のアルバムは名前しか知らず、そのタイトルから、なんとなくほのぼのとした内容を想像していました。

 

ところが、これが70年代東京郊外の一戸建てに住む、一見、幸せそうな中流家庭の家族崩壊と再生の物語で、その驚きの展開にはらはらしつつ、自分にも心当たりのある当時の事物や世相にすっかりひきこまれました。

 

この物語構想のきっかけとなったのは1974年の多摩川の水害ですが、高校の同級生の家がこの時流された19軒の家のひとつだったとあとから知りました。

 

私の実家の最寄駅はここから新宿よりに5〜6駅離れた場所にあったので、当時の映像は子供ながらにうっすらと記憶にあります。

 

そして中学3年から高校卒業までは小田急線の電車の窓から毎日多摩川をみながら登校していたので、とても懐かしい景色です。

 

私の実家は弟が相続し、すでに近代的な賃貸しアパートに建て替えられたそうですが、私の記憶にあるのは母がリフォームしながら大切に守ってきた昭和の家で、このドラマの家の間取りや家具やインテリア、電話や電化製品や生活の様子に強い郷愁を覚えましたし、家族と過ごす時間もなく働いて家族を養う仕事人間の父親、一人孤独に家を守る専業主婦の母親、受験勉強をする高校生の息子と、生意気な英文科大学生の娘、という構図は、当時の私とは年齢が上だけど、それでもとても近い部分があり、まるでタイムスリップしたような気持ちになりました。

 

専業主婦になったことがない私にとって、共感できるのはむしろ仕事に埋没する父親の方なのですが、受験勉強をしていた高校時代や、やはり親に口答えをして、自由奔放な大学生活を送っていた頃の自分にも重なり、父母弟、という家族構成も一緒で、なかなか胸に突き刺さる、時代を鋭く描写したドラマだったと思います。

 

浮気とは程遠いような、物腰の柔らかい八千草薫さんや、不誠実な不倫相手にはとてもみえない素敵な竹脇無我さん、その他、国広富之さん、杉浦直樹さん、津川雅彦さん、村野武範さん、中田喜子さん、風吹じゅんさん、新井康弘さん、山口いづみさんなど、懐かしい人たちの若き日の演技をみることができたのも素晴らしかったです。

テレビドラマ史に残る名作といわれる理由がよくわかりました。

 

 

 

 

PS 当時の渋谷駅周辺の景色も懐かしかったです。

 

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「STAND BY MEドラえもん」(2014)「STAND BY MEドラえもん2」(2020)

次に、まったく関係なさそうな「STAND BY MEドラえもん」(2014)と続編の「STAND BY MEドラえもん2」(2020)について!

オーストラリア人の男の子がネットフリックスでドラえもんの映画を見た?見た?と会うたびに聞くので、根負けして鑑賞した作品ですが、個人的には子供の頃からドラえもんにまったく興味がありませんでした。

 

どちらかというと男の子向けと思ったからかな。

作画にもムーミンや不思議の国のアリスやスヌーピーのような魅力を感じなくて。

だから小田急線登戸駅からバスで行ける藤子不二雄ミュージアムにも今まで行きたいと思ったこともなくて。

 

今回見たこの二作はCGアニメだったし、声優さんも変わっているし、はじめは違和感があって、大人の鑑賞に耐えるかな〜、最後まで見られるかな〜と心配でした。

 

でもはじまってみたら、またデジャブが!

うわ〜、ここにも小田急線の多摩川の土手が!

 

 

ドラえもんの舞台は公式には練馬区だそうですが、これは多摩川です!この景色を毎日みていた私には断言できる。

藤子さんは生田に住まわれていたそうだし、ミュージアムも近くだし。

なんと岸辺のアルバムの家族とドラえもんは同じ場所と時代を共有していた!?(笑)

 

そしてのび太くんの家はやはりあのなつかしい昭和の家!

漫画の連載は1969年に始まったそうだから、やっぱり70年代の日本の家や住宅街がCGになって見事に再現されています。

それだけで本当に本当に嬉しいんですけど。

 

 

タイムマシーンをつかって大人になったのび太くんに会いにいくところは、昭和からいきなり遥か先の未来都市に変わるのが時代的に年数的に無理があるけれど、それは重々承知で狙ったのだと思うから問題なし。

 

 

思い出や感謝や愛のストーリーなので、子供も楽しめるだろうけれど、ありがとうをいいたいおばあちゃんや父母をすでに失ってしまい、過去の風景や時代を切なく懐かしく感じる私のような大人にこそ、胸にくるお話かも。

2では少し涙ぐんでしまいました。

 

素晴らしい。ドラえもんのミュージアムに行きたくなりました。

 

「STAND BY MEドラえもん」(2014)

東京の郊外に暮らす運動オンチで勉強もできない少年、のび太。ある日、22世紀から子孫であるセワシがドラえもんと一緒にタイムマシンでのび太を訪れる。のび太が作った借金が原因で、セワシのいる代まで迷惑をこうむっていた。そのためセワシは、のび太のために世話係のネコ型ロボット・ドラえもんを連れてきたのだ。こうして、のび太はドラえもんと暮らすことになり……。

 

 

「STAND BY MEドラえもん2」(2020)

のび太は、幼稚園のころに他界したおばあちゃんが繕ってくれた、くまのぬいぐるみを見つける。大好きだったおばあちゃんを思い出したのび太は、タイムマシンを使って再会したいと考え、様子を見たらすぐに帰るとドラえもんを説得して3歳だったころの過去に戻る。のび太は陰から様子をうかがっていたが、おばあちゃんに見つかってしまう。

 

 

 

PS 

おばあちゃんの声がとてもいいと思ったら宮本信子さんでした。

大人ののび太の声は妻夫木くん。歌は菅田将暉くんです。