「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア(2014)」をみました。


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ニュージーランドのウェリントンで共同で暮らしている4人のヴァンパイアは、楽器を演奏したりダンスしたり、時々郊外のパブでハメを外したりと自由気ままな日々を過ごしていた。そんなある日、8,000歳のピーター(ベン・フランシャム)がうっかりかんでしまった大学生のニック(コリ・ゴンザレス=マクエル)も彼らの仲間に。さらに、ニックが人間の親友スチュー(スチュー・ラザフォード)をシェアハウスに連れてきたことから騒動が巻き起こり……。


ヤフー映画にレビューを投稿しました。

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レビュー

先日、遅ればせながらみた「マイティ・ソー バトルロイヤル」が面白くて、チェックしたら、監督さんがニュージーランドのコメディアン、タイカ・ワイティティと知ってびっくり。
いわばB級コメディの人、と勝手に思っていたのに、いきなりハリウッドの娯楽大作、マーベル映画の監督だなんてね。
それで以前に教えてもらって面白そう、と思っていたタイカさん監督の本作、「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア」をみてみたくなりました。

ニュージーランドのウェリントンで共同生活を送るヴァンパイアたちのモキュメンタリー、ってその設定だけですでにおバカっぽくて、B級な匂いがいっぱいですが、予告編をみると、これ、いけそう、って思いますよ。

コメディって難しいですよね。人によってツボが違うし。文化の違いとか、ある程度背景がわからないと笑えないものもあるし。ポリティカルによりすぎていても、鼻に付くし。たんにまったく面白くない!ってことも往々にしてあります。

さらにホラーとかゾンビとかは苦手な私ですが、ヴァンパイアだとなんだかロマンティックな悲哀を感じることもありますよね。「ポーの一族」とか。
だからヴァンパイアものの物語や映画はけっこう見てたりします。

さて、本作ですが、期待たがわず、最高に楽しかったです!
コメディのセンスやタイミングがいいんだなぁ。
肩の力が抜けてて、シュールなアドリブ満載。
86分しかない映画だけど、ちょうどいいかんじに満足して、クスクス、時には声をだして笑えます。

タイカさん演じる379歳のヴィアゴは「インタビュー・ウィズ・バンパイア」のイメージ。
でも細かく家事の当番などを指示するところは自分のお母さんがモデルらしい(笑)
紳士的でロマンチックなところも好き。

共に監督、執筆、出演をしているジェマイン・クレメントさん演じる862歳のヴラドは「ブラム・ストーカーのドラキュラ」から。
ゲイリー・オールドマンですねぇ。彼もいいわ。

最近吸血鬼になったばかりのニックは「トワイライト」だし、8000歳のピーターは、「吸血鬼ノスフェラトゥ」から。それぞれ世代の違うヴァンパイアのキャラがたってます。

吸血鬼は招待されないと中に入れないと、クラブになかなか入れなかったり、鏡に映らないから、お互いの姿をスケッチして教えてあげたりとか、ヴァンパイアの習性を知っていると、そんな小ネタに笑えます。

そしてニックの友達だったことから人間なのにみんなの友達になったスチューの存在がとってもいい!
彼、実際にタイカさんのシェアメイトだった人で、仕事も役と同じIT関係というのでそのまんま。
演技していない素の姿がヴァンパイアたちといい対比となって好感がもてます。
なんと、スチューさん、日本の大学で勉強して、日本で働いていたこともあるんですね〜。

英語の映画サイト、「ロッテントマト」で満足度が96%というのも納得です。
本当に面白かった。ハリウッドはこの才能にかけたんですね。

おもわぬ拾い物をしました。みてよかったです。四つ星半。