ローレンス・オリヴィエの「ヘンリィ五世」(1945年)をデジタルニューマスター版でみました。

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ストーリー

600年5月1日、大勢の観客で埋まったロンドンのグローブ座ではシェイクスピアの「ヘンリー五世」の上演が始まろうとしていた。そこで描かれる時代は1413年。当時は英仏百年戦争の末期であった。父のヘンリーIV世を亡くした28歳のヘンリーV世は、正統な王位継承権を巡ってフランス進駐の決意を固める。3万の軍を従えて英仏海峡を渡り、セーヌ河口の要衝ハーフラーを攻め落とすが…。(ザ・シネマより引用)



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レビュー

デジタルニューマスター版でみました。
色がきれい~、そして奥行きがある~。
はじめに街の空撮シーンがあるのですが、それがまるでロンドンのグローブ座でみた絵にそっくり、、。
えっ、テムズ川だ、あれはロンドンブリッジだ、それもまだ橋の上に建物がある頃、、そしてチューダー様式の家とあの丸いシアターは、、、あ~、シェークスピアの頃のロンドン!あれはその頃のグローブ座だ~、と大興奮しましたよ。

「ヘンリー五世」といえば百年戦争のアジャンクールの戦いを中心にかかれているから、時は1415年ごろのはずですが、この映画はその芝居をグローブ座で上演しているという設定だから、16世紀が舞台。
はじめのうちは実際に俳優さんたちがどのようにグローブ座で芝居をしていたのか、観客の様子や舞台裏を含めてみることができて、とっても楽しい!
この導入はシェークスピア好きには最高ですよ♪

そのうち舞台劇の設定はなくなるけれど、やっぱりコスチュームはまるで芝居小屋の衣装のようにカラフルだし、凝った柄とかデザインに目をみはります。
背景などもわざと絵に描いたような仕様にして、シェークスピア劇の体裁をたもっている。

さすがのローレンス・オリヴィエさんのカリスマぶりと朗々とした声、きりっとした演技にに見惚れます。

英語字幕つきにして英語音声でシェークスピア英語を堪能しましたが、やっぱり字幕がついていても古い英語をおうのは難しいです。
だけど抑揚や音を楽しもうと思ったらやっぱり英語で聞きたいよね。

さて15世紀の話を16世記に演じている設定で描いているけれど、実際の映画製作は1945年。
第二次世界大戦継続中で国威発揚を目的として製作されたというだけあって、ずいぶんとイギリスに都合のいい話になっているな~と思いましたが、そういう時代だと思って、そのあたりのすっきりしない部分にはつっこみますまい。

それよりもあのオリヴィエさんが監督、出演したあの有名な映画とはこれかぁ、と、映画史へのリスペクトで鑑賞すると良いと思います。
それにとにかくグローブ座で芝居をみている気持ちになれるというのはポイント高いです(笑)ゆえに現代的にみれば星みっつ半だけど、リスペクトで4つ評価進呈。

リアリスティックな演出の方はのちのケネス・ブラナーさんや、テレビ映画シリーズのトム・ヒドルストンさんにまかせて、この作品のユニークさを楽しみたいと思います。




     


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