この映画は今に日本でも公開される・・と思う。

日本は連休なんですね。
お休みでも気持ちは晴れないね。
いろんな話を聞く度に泣けてくる。
でも被災地で助かった人のインタビューをニュースでみました。
無事だった人たちはこれからの日本を託されたんだと思ってるって。

被災者のためにも、元気でがんばりましょうね!


いつか日本でも公開されそうな映画、二本みました。

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【フォー・ライオンズ / Four Lions (原題)】イギリス 2010 


2010年サンダンス映画祭ワールドシネマ部門で最優秀作品賞にノミネートされた風刺映画。

イギリスの若手コメディアン、クリス・モリスが3年を掛けてリサーチした末に製作。 北イングランドに住むムスリム系の若者4人が、ジハード (聖戦) として自爆テロを計画し、実行しようとする顛末のブラックコメディ。


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ものすごく頭、悪いんです、このムスリム系の英国人。
することなすこと、可笑しいのなんのって、大爆笑の連続。
でもテーマがテーマなだけに、かなりシビアな内容で、こんな映画とって映画関係者に命の危険はないのかと心配になっちゃうほど。
ハラハラしつつもケラケラ笑い続けて、最後にはショック、しんみり、う~んと考えさせられる、高度にブラックな風刺コメディ。
風刺っていうのはある程度バックグラウンドの知識がないとついていけないので、見る人を選ぶ映画かもしれないけれど、ひさびさに深い、ダークなコメディでした。星四つ半。(5つでもいいかも、、)



次は【ドリアン・グレイ/ Dorian Gray(原題)】イギリス 2009年

オスカー・ワイルドの唯一の長編小説「ドリアン・グレイの肖像」の映画化です。


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本のあらすじ:

画家のバジルのモデルになったドリアン・グレイは大変な美青年である。ドリアンは、バジルの知人の警句家ヘンリー卿のさまざまな逆説的見識に共鳴しながら、悪徳を重ねる。ある天才女優と恋に落ちるが、彼女が本当の恋を知ったがゆえに舞台で恋する女を演じられなくなったため、ドリアンは彼女に興味を持てなくなる。そのことを本人に直言してしまうと、彼女は自殺らしき死に至る。

ドリアンは自分の美の衰えを恐れる。ところが、彼は老けずに美しいままである。そのかわり、彼が年齢や悪徳を重ねると、バジルの描いたドリアンの肖像画が、その分だけ醜くなっていく。






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さて、今回の映画化はドリアンにベン・バーンズ(「スターダスト」「ナルニア国物語り」)ヘンリー卿にコリン・ファース(「英国王のスピーチ」)、女優のシビルにレイチェル・ハード=ウッド(「パフューム」)ととても気になるキャスティングなのですが、こちらを見る前の予習として、1945年製作の白黒版も見てみました。


これが意外にもとてもよかった(4つ星!)ので最新作にも期待アップ~!



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ところが、、
現代の観客にうけようとしたあまりか、なんと通俗なスリラーになりさがってしまいました。

こういう特撮とか、、、象徴的にほのめかすよりも、なんでもはっきり映像でみせてしまうところとか、もとの文学作品がもっていた味わいが消えてしまっています。

官能的背徳シーンもぜんぜんエロスも美も感じられない。

この映画用に創作されたヘンリー卿の娘キャラにいたっては、まったく違う話になっていて、オスカー・ワイルドも草葉の陰から泣いているだろうなぁ。




いくらいい役者がそろっても、脚本や監督がダメならすべてダメダメという失敗例。
駄作だ、、(ガックリ)
一応、役者の努力に(?)星みっつ。かなり甘め。
やっぱり本を読みましょう。


それにしても、若さ・美しさを保つために努力をするのは古今東西かわりませんね。
私もいつまでも変わらない、なんていわれると嬉しくなったりするけれど、ものごとは移り変わってこそ自然、諸行無常こそがあるべき姿なのだと、この映画をみると思います。
(それでも・・・キレイでいたいよね~笑)



2011年3月19日