魔性の女 ファム・ファタール


メルボルンに行くと必ずヴィクトリア国立美術館では今なにをやってるかな、ってチェックします。
興味を魅かれるおもしろい企画展が多いんですよ。
 
今回はギュスターヴ・モロー展。(Gustave Moreau


ギュスターヴって、、誰?


音楽家のグスタフ・マーラー(Gustav Mahler)と混同しそうになりました。
 
ギュスターヴさんとは
 
フランスの象徴主義の画家。印象派の画家たちとほぼ同時代に活動したモローは、聖書やギリシャ神話をおもな題材とし、想像と幻想の世界をもっぱら描いた画家であった。彼の作品は19世紀末のいわゆる「世紀末」の画家や文学者に多大な影響を与え、象徴主義の先駆者とされている。
 
とあります。
 
当時のパリは神話や聖書のエピソードを描いていた主流派に対して、ありのままの現実生活を描くという印象派の大革命がおこなわれていたのに、そんな時に何故、神話?
 
象徴主義、神秘主義って何?
 
そんな気持ちででかけたギュスターヴ・モロー展。
テーマを「ファム・ファタール」として、 男性にとっての「運命の女」、 男性を破滅させる「魔性の女」を描いた作品を集めた展示でした。
おもしろそうでしょ?
 
「ファム・ファタール」の代表といわれる女性をネットでチェックしてみると。
 
サロメ 、トロイのヘレン、マタハリ、カルメン など。
 
ドキンちゃん、峰不二子、酒井法子という声も(汗)
 
ジェニファーからブラピを略奪愛したアンジー姐さんもその傾向にあるかな(笑)


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キリストの洗礼者ヨハネの首を求めたサロメ
新約聖書の悪女中の悪女ですが、サロメを描いた作品がたくさんありました。
恐いよ~。
 


トロイのヘレン
色鉛筆画のような優しい色調が素敵で思わず近寄ると、彼女の足元には彼女のために戦争になって殺された兵士たちの死骸がゴロゴロ。
恐いよ~。
 


その他にも美声で船乗りたちを海にとびこませて水死させるセイレーンの姿とか。




自分のお土産にA4サイズの絵を買いましたが、恐い絵はとても壁にかざれないので、こちらのユニコーンを。

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伝説の動物、ユニコーンの角は男性の象徴で、ユニコーンを捕まえることができるのは処女だけなんですって。

ふ~ん。そう聞くといろいろ深読みしたくなりますね(笑)

 
細部まで描き込まれてとても美しい。
人間の内面や夢、神秘性を表現する象徴主義とはこういうことなんですね。



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「目に見えるものや触れられるものは信じない。心に感じるものだけを信じます。」とモローは言ったんだって。





パリにあるモローの自宅を改装した美術館の映像もながされていましたが、それがまた素敵で。




ぜひ訪れてみたくなりました。
 










「神秘の画家 モロー&ルドン」という番組、発見。
この二人のコンビは??なので飛ばし飛ばしみちゃった(笑)




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美術館のホールにいた巨大ウサギさんと写真とりました。



2011年はウサギ年だから、私の今年のテーマはウサギです^^V
 



これはモロー展のおとなりでやっていたニュージーランドのアーティストの作品でした。








悪い女に魅かれますか?

2011年2月1日